システム開発

【AWSサーバー構築とは?】AWS EC2とVPCを利用したら初心者でも簡単にサーバー構築ができる!?

AWS(アマゾンウェブサービス)は、世界中で最も採用されていると言っても過言ではない、クラウドプラットフォームであり、最新のテクノロジーを活用することができ、簡単にサーバー環境を構築することが可能です。

本記事では、AWSサーバー構築について概要をまとめ、初心者でもAWSサーバー構築について理解できるよう丁寧に解説致します。

AWSとは

AWSは、「Amazon Web Services」の頭文字を取った略語で、Amazonが提供する100以上ものクラウドコンピューティングサービスのことを指します。

クラウドコンピューティングとは、簡単に言うと、インターネットを介し、サーバー及びストレージ、データベース及びソフトウェア等のあらゆるサービスを利用することです。つまり、1台のPC及びインターネット環境があるだけで、サーバー及びストレージ、データベース等を必要な分だけ必要に応じて利用することが可能となります。

AWSサーバーとは

AWSサーバーとは、AWS上で提供している機能の一つAmazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)という仮想サーバーを構築できるサービスで構築したサーバーのことを指し、従来のようにサーバー機器を購入したり、スペースを確保したりと言った物理的な工程を必要としません。

AWSサーバーの利用方法

Amazon EC2で構築したAWSサーバーは、従量課金性のサービスであり、専用のウェブサイトから各種設定を行うだけで利用可能です。使用した分だけ課金されるため、とても良心的となっています。Windows及びLinux、MacOS及びDebianのOSを選択することが可能で、ニーズに合わせて仮想サーバーをたった数分程度で作成することができます。

さらにAWSの最初のサインアップから12ヶ月間は無料で利用できるため、試しに使ってみたいという方にもおすすめです。

AWSサーバーの料金体系

Amazon EC2には、下記の4種類の料金体系が設定されています。

オンデマンド秒数あたりの従量課金制
スポットインスタンス短い期間で突発的に利用を行う場合の料金体系
オンデマンドよりも割安設定
リザーブドインスタンス長い期間で利用を行う場合の料金体系
1年間〜3年間の前払い
Dedicated Hostsデーターセンター内の物理サーバーを専有

AWSサーバーのメリット

AWSサーバーを利用する方が多い理由として、次のような様々なメリットがあることが挙げられます。

  • 構成の柔軟性
  • 従量課金性
  • 耐障害性
  • セキュリティの高さ

構成の柔軟性

AWSは仮想サーバーであることから、場所や時間に捉われることなく、必要に応じて拡張及び縮小が可能です。これはサーバーの数が1つでも複数であっても変わりません。

従量課金性

物理的にサーバーを用意する必要がないことから初期費用がかからない上に、必要な時に必要なだけコストがかかるため、運用コストも他の仮想サーバーと比較してとても安く設定されています。

耐障害性

AWSは、災害時であっても、重要なITシステムを短い時間で復旧することが可能です。そのため、物理的にインフラストラクチャを別の場所に用意しておく必要がなく、さらに考えうる災害に対して様々なサポートが用意されています。

セキュリティの高さ

AWSでは、セキュリティを最優先事項と捉えており、セキュリティ面が重要視される企業でも安心して使用できるデーターセンター及びネットワークアーキテクチャを保持しています。

AWSサーバーのデメリット

便利なAWSサーバーにも、次のようなデメリットが存在します。利用する前にデメリットについては把握しておくようにしましょう。

  • メンテナンス時にはシステム停止
  • カスタマイズの自由度が低い

メンテナンス時にはシステム停止

AWSは、セキュリティ面に関して重視していることもあり、メンテナンスが行われることが多々あり、メンテナンス中はシステムを使用することができません。特に大企業においては、無視することができないデメリットとなるため、日本国内においては、プライベートクラウド方式を選択するケースが多くなっています。

カスタマイズの自由度が低い

AWSは、仮想サーバーであることから、自由にカスタマイズを行うことが難しいというデメリットがあります。ニーズに合わせて細かい調整及びカスタマイズ、機能の追加を行いたくとも、クラウド上のサーバーであるため、思うようにカスタマイズできないことがしばしばあります。

AWSでサーバー構築する手順

Amazon EC2を使用してAWSでサーバーを構築する手順について概要を解説致します。

AWSアカウントの取得

まずはAWSアカウントを取得します。

AWSにサインアップ

AWSのアカウントを取得したのち、AWSにサインアップします。

VPCの作成

VPCとは、AWS上に独立した仮想プライベートネットワーク環境を作成するサービスのことを指します。EC2のインスタンスを利用するためには、VPCを作成することが必要で、インスタンスを配置するための土台となるネットワークの定義を行います。

サブネットの作成

サブネットとは、VPCの中でIPアドレスの範囲で区切られた小さな範囲のネットワークのことです。例えば2つのサブネット(公開用と非公開用)を作成することで、セキュリティ面に配慮したネットワークを構築することが可能です。

インターネットゲートウェイの作成

インターネットゲートウェイは、インターネットに繋がっているルータのようなものを指します。インターネットゲートウェイを経由することでネットワーク内のシステムがインターネットとデータをやりとりすることになります。

ルートテーブルの作成

ルートテーブルとは、インターネットと仮想ネットワークの間をアクセスするためのルール設定がされた経路設定テーブルのことです。

EC2インスタンスの作成

EC2上で稼働するサーバのことをEC2インスタンスと言います。このEC2インスタンスはAWSマネジメントコンソール(GUI)あるいはAPIを使用し、コマンド及びプログラムを経由して作成することができます。初めてEC2インスタンスを作成する際には、AWSマネジメントコンソール(GUI)を使用するのがおすすめです。

※Windowsの場合はSSHのクライアントソフトのインストールが必要

次の工程であるSSHを使用しインスタントに接続するために、Windowsを使用している場合には、事前にSSHのクライアントソフトをインストールしておく必要があります。代表的なSSHのクライアントソフトは、「putty」や「Tera Term」が挙げられます。

SSHを使用しインスタンスに接続

キーペアを作成し、SSHを使用してインスタンスに接続をします。

AWSサーバー構築を失敗しないポイント

AWSサーバー構築を失敗しないポイントとしては、当たり前ではありますが、事前準備等の確認が大切です。各項目の内容を確認し、確実に準備を行いましょう。

事前準備

サーバー構築を行う前には、チェックリストを準備して、必要なサービス及び必要なインスタンス、セキュリティの確認や、利用するリージョン及びロケーション、ネットワークの構成等をあらかじめ書き出してまとめておきます。漏れがないように注意しましょう。

IAMユーザーの使用

IAMとはAWS Identity and Access Managementの略で、AWSへのアクセスを安全にコンソールするためのWebサービスのことです。IAMを使用し、明確なルールを設け、IAMユーザーを制御するようにします。万が一のセキュリティ事故が発生した際のために、1つのIAMユーザーを複数人で共有することのないようにすることが大切です。

セキュリティグループの設定

EC2インスタンスに適用することができるセキュリティグループを設定します。それぞれのセキュリティグループにおいては、EC2インスタンスへのアクセスを許可を行うトラフィック規定のルールを設定することが可能です。さらに、セキュリティグループのルール設定はいつでも変更可能となっています。安心安全なセキュリティグループをきちんと設定することが大切です。

AMIルートデバイスのストレージタイプの確認

AMI(Amazon Machine Image)とは、ソフトウェア構成を記録したテンプレートのことです。AMIを介して、クラウド上で仮想サーバーとして実行されるAMIのコピーのインスタンスを起動することになります。

全てのAMIは、「Amazon EBS-Backed」または「Instance Store-Backed」のどちらかに分類されます。それぞれのストレージタイプの違い及び関連するデータの永続性をはじめ、バックアップ及びリカバリーの違いについて確認しておきましょう。

IPアドレスの設定

EC2における動的グローバルIPの特徴として、インスタンスを再起動することでIPアドレスが変わってしまうということが挙げられます。外部にサービスを公開する予定がある場合には、IPアドレスが変わることのないように、Elastic IPアドレスを使用することが大切です。

Elastic IPアドレスとは、アカウント毎に割り当て可能なパブリックIPアドレスのことです。インスタンスに一度割り当てたElastic IPアドレスは解除しない限りインスタンスに割り当てられたままなので便利です。

バックアップとリカバリーの手順を確認

定期的なバックアップを行うことができるように各機能を確認しておきましょう。さらに万が一の不具合時に備え、リカバリーの手順をしっかりと理解しておくことが大切です。

重要データの分散配置

これは、非常に稀なケースではありますが、1箇所のロケーションのみでインスタンスをホストしてしまっている場合、同一箇所のインスタンス全てに影響するような何らかの障害が発生してしまった際には、インスタンスが使用できなくなってしまいます。そうならないためにも、EC2及びRDS等を異なる場所に分配配置し、さらに同期を取っておくこと=Multi-AZ配置をしておくことが必要です。

まとめ

AWSサーバー構築にフォーカスして本記事では、AWSサーバー構築について概要をまとめ、初心者でもAWSサーバー構築について理解できるよう丁寧に解説致しました。

概要に触れただけですので、さらに詳しい説明は別の記事で致しますが、従来のサーバーと違い、クラウド上で構築できるAWSサーバーの魅力について伝わったのではないかと思います。これからサーバー構築をしようと考えている際には、簡単に構築することが可能なAWSサーバー構築をおすすめ致します。

【販売管理システムとは?】導入メリットや導入方法についても徹底解説!

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販売管理システムという言葉は聞いたことがあっても、詳しく分からない方も多いのではないでしょうか。販売に関わるすべての業務を威厳管理し、業務の効率化を果たすことができるという販売管理システム。この記事では、販売管理システムのメリットや導入方法などについても徹底解説していきます。

販売管理システムとは?

販売管理システムとは、販売に関する全ての業務を一元管理するシステムで、在庫管理や販売管理、購買管理といった機能も搭載されています。販売と簡単にいいますが、商品の受注から入荷、販売や入金に至るまでさまざまな業務があり、それらに多くの時間と時と出が必要になります。それらの業務を一元化することで、業務の効率化をすることができるのがこの販売管理システムです。

販売管理とは?

販売管理とは、商品が販売されるまでの全てのプロセスを管理することをいいます。例えば、商品の受注や出荷、仕入れや在庫管理などの商品管理業務から、商品の見積もりや売り上げ、入金や支払いといったお金の管理業務などをまとめたものを販売管理といいます。

他にも製造業や加工業になると、生産管理なども販売管理に含まれます。

販売管理システムの機能

販売管理システムには「在庫管理機能」「販売管理機能」「購買管理機能」の機能が備わっており、これらの機能により業務の効率化や人為的ミスの軽減などを実現できます。ここからは販売管理システムの3つの機能について解説していきます。

在庫管理機能

在庫管理機能は、出荷状況や在庫状況を管理することができます。出荷状況については出荷の指示や出荷したどうかの確認、またそれに伴う在庫量の管理なども行われるので、在庫が過不足になることを防ぐことができます。この機能によって、正確でスピーディーな出荷や商品の安全性も保つことができます。

販売管理機能

販売管理機能は、お金に関する管理を行う機能です。例えば売上管理や見積もり、請求管理や受注管理などがあげられます。これらの管理は従来であれば手作業で行い、二重三重の確認をしなければいけないため、そのたびに同じような手間がかかっていました。しかしこの機能により、見積もりから請求書の発行・代金の回収までを一元管理できるため、業務の効率化を果たすことができ、修正作業や確認作業といった手間も省略することができます。

購買管理機能

購買管理機能は、商品の仕入れに関する機能になります。各商品の仕入れ日や個数、その仕入れにかかった費用などを全て管理することができます。これにより、無駄な仕入れがなくなり、例えば在庫管理機能や販売管理機能と連携することで、人気商品も把握することができるので、経営効率の向上にもつながります。

販売管理システムのメリット

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ここからは販売管理システムを導入することで得られるメリットについて解説していきます。

業務精度の向上とミスの現象

これまでの販売管理は、多くの業務が人の手によって行われていました。それにより記入ミスや在庫の管理ミスなどがあり、社内のミスだけにとどまらず、違う商品をお客様に届けてしまう、商品の到着が遅れるなどのミスも多く、お客様からのクレームをいただくようなトラブルも多く見られました。

しかし販売管理システムを導入することで、全ての業務を一元化でき、さらにほとんどの業務が手作業からコンピューターでの自動管理になります。そのため人為的ミスが極端に減少し、それまで行っていた作業を行う必要がなくなるので、その分の時間を他の業務に充てることができるため、作業の効率化や生産性の向上にもつながります。

また部署の変更や責任者の異動などがあっても、販売管理システムに基づいて作業を行うとよいので、作業に質を落とすことなく、引継ぎなどもスムーズに行うことができます。

負担軽減と効率化

次にあげられるのが従業員の負担の軽減です。これまでも説明してきたように、販売管理には商品や受注、売り上げや在庫数管理、お客様には商品の出荷や請求書の発行など多くの業務があります。これらの業務を一元化できればもちろん従業員の負担は軽減されます。

例えば商品名や商品番号を登録しておけばボタン一つでその商品を呼び出すことができ、お客様に送る請求書もボタン一つで発行することができます。また在庫管理についても、消費された商品や部品などは自動で個数が減少し、不足しているものは色付けで教えてくれたりするので、こちらも足りない商品や部品はボタン一つで発注が可能になります。

また商品の発送については、完了した段階でボタンをクリックすれば発送完了となり、到着美などの詳細も掲示してくれます。これらを個人ではなく、全ての従業員で共有できるのが販売管理システムであり、これにより従業員の負担を軽減するとともに、作業の効率化も図ることができるわけです。

データの有効活用

多くの機能がある中で、店舗や企業のマーケティングに役立てることができるデータを管理できるのも販売管理システムのメリットです。例えば売上や売れ行き商品なども全て管理されるので、それらのデータをもとに営業戦略を立てることができます。これまでは手作業で紙面やエクセルなどを使用しデータを出していたため、分析したい項目を探し出すためにかなりの時間を要していましたが、販売管理システムでは知りたい情報がすぐに知ることができるため、迅速で正確な情報を手に入れることができます。

またこのシステムにより、多くの店舗を展開していたとしてもリアルタイムで各店舗の売上状況を知ることができるため、客層や販売された商品数といった顧客データも知ることができます。それによりどの商品を多く仕入れるべきか、どの商品の在庫を持っておいた方がいいかなど、事前に予測することができるので、効果的なマーケティングや人材配置を行うことも可能になります。

販売管理システムのデメリット

多くのメリットをもたらしてくれる販売管理システムですが、もちろんデメリットも生じてきます。

導入コストがかかる

これはどのようなことにもいえることですが、何かを行うときにはコストがかかります。それは販売管理システムについても同じです。販売管理システムにもさまざまなタイプがあるので、それによりコストは変わってきます。最小限のコストに抑えるために、自社に必要な機能が搭載されてる販売管理システムを導入するのが好ましいでしょう。

とはいえコストに見合うだけのメリット部分があれば、それもあまり気になることはないでしょう。また必要な機能が出てきた場合、追加することもできるのでそのあたりも考慮して導入することをおすすめします。

使いこなすまでに時間がかかる

販売管理システムは、実際に現場で働くスタッフが使いこなす必要があるため、操作方法を覚える必要があります。そのため複雑な構造のシステムだと使いこなすのに時間がかかってしまうケースがあります。もしそのあたりの時間を無くしたい場合は、操作性に優れた販売管理システムを導入するとよいでしょう。

販売管理システムを選ぶ際のポイント

販売管理システムにはさまざまな種類があるため、自社に合った販売管理システムを導入することが非常に大事になります。インターネット安協があればどこでも利用可能なクラウド型や拡張性に特徴を持っているオンプレミス型、低コストで導入することができるスクラッチ型やパッケージ型など、どのタイプの販売管理システムを導入するかによっては何パターンもの組み合わせが出来上がります。

また販売管理システムのタイプだけではなく、用途にも特徴があり、ある業種に特化しているものもあれば全ての業種に対応しているものもありますし、大手企業が導入するような全ての機能が備わっている高価なものもあれば、家電店で購入できる安価なものもあります。

そのように多くの販売管理システムがある中で、自社に合ったものを見つけるのは、特に初めて導入を考えている企業は苦慮されるかもしれません。すべて見合ったものを見つけるのは難しいかもしれませんが、抑えておきたいポイントの基本はいくつかあるのでご紹介しておきます。

・導入コストは想定内かどうか

・柔軟にカスタマイズできるかどうか

・搭載機能が自社にマッチしているかどうか

・導入後のサポートがあるかどうか

・使いやすいかどうか

・業種に特化しているシステムかどうか

・他のシステムと連携するさせることができるかどうか

・導入形態が自社に合っているかどうか

・企業規模に合ったシステムかどうか

他にもありますが、基本的なポイントはこのようになります。コストも安くたくさんの機能が搭載されとても使いやすくカスタマイズも自由自在というような販売管理システムはなかなかないでしょう。自社の中で最重要とするポイントはどれかを優先順位をつけ、販売管理システムを選んでいくことが大事になるでしょう。

販売管理システムの導入方法

販売管理システムには、「クラウド型」「パッケージ型」などいくつかの導入方法があります。販売管理は会社の根幹の部分になります。そのため導入理由をしっかり決めて導入することが大事になるでしょう。そのうえで現場での使いやすさなども踏まえ決めることをおすすめします。

販売管理システムの導入方法としては、システムに詳しい人間がいれば独自に購入して設置することもできますが、多くは販売管理システムを提供している企業と契約をして導入しています。販売管理システムのタイプによって運用出来るまでの時間が変わってきますので、導入前に把握しておくようにしましょう。

おすすめの販売管理システム

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販売管理システムについて説明してきましたが、ここからはおすすめの販売管理システムをご紹介していきたいと思います。それぞれ特徴があるので、自社に合った販売管理システムを導入するようにしてください。今回はタイプ別にご紹介していきますので是非参考にしてください。

複数の業種に対応した販売管理システム

楽商

株式会社日本システムテクノロジーが提供する楽商は、16の業種に対応した中小・中型規模に対応した販売管理システムです。販売管理に必要とされる「在庫管理機能」「販売管理機能」「購買管理機能」全てを搭載し、「帳票発行機能」も搭載されているので、請求書や納品書などの管理も一括で行うことができます。

また追加料金でロット管理や輸入処理機能もオプションで追加することが可能になっているため、必要に合わせて導入することができます。効率の良さと正確でスピーディーな販売管理が特徴の販売管理システムとなっています。

アラジンオフィス

株式会社アイルが提供しているアラジンオフィスは、小売業や製造加工業、アパレル業やファッション業などのあらゆる業種に特化した販売管理システムで、導入実績は5,000社を超えています。

株式会社アイルでは、システム導入を希望する企業に対し、あらかじめヒアリングを行い、導入前のコンサルてぃんぐからはじまり、導入後の取扱いの教育や運用支援、管理システムのメンテナンスやトラブル時のサポートまで全て行ってくれるので、知識が乏しくても安心して導入できます。

GEN

GEN株式会社が提供しているGENは、クラウド型を採用した中小企業向けの販売管理システムでとなっています。さまざまな機能が備わっており、販売管理はもちろん顧客管理や在庫管理、生産管理など多くの機能を利用することができます。

GENが7つの業種に対応しており「アパレル」「化粧品・食品製造業」「ITサービス業」「コンサルティング業・クリエイティブ業」「製造業」「商社」「メーカー」といった業種に対応した機能を搭載したシステムを提供しています。またカスタマイズ性にも優れているため、必要な機能を増やすことも自社で簡単に行うことができるのが特徴です。これらのコストも他と比べて安価に済むので、コストの制限が決まっている企業にはおすすめの販売管理システムといえます。

汎用型の販売管理システム

SMILE V Air 販売

株式会社大塚商会が提供しているSMILE V Air 販売は、柔軟性が高く拡張性がある販売管理システムで、売上管理から在庫管理、購買管理までを行い業務の効率化を行うことができるシステムとなっています。

伝票や商品登録に独自の項目を追加したり、オリジナルの帳簿を作成できるなど、企業に合わせて変更できる柔軟性を持ち合わせたシステムとなっており、CSVデータによりデータの移行も対応できるので、もしシステムを変更した時でも安心です。また業務予定機能や入力補助機能といった、業務の効率化を達成するための機能が多く備わっています。さらに、クラウド型を採用しているので、タブレットやスマートフォンからも操作できるので、社内からではなく外出先からでも操作することができるのもメリットの一つです。

楽楽販売

株式会社ラクスが提供している楽楽販売は、プログラミング知識がなくても利用できるクラウド型を採用した販売管理システムで、2,500社以上の導入実績を誇っています。受注管理や顧客管理、発注管理など幅広い管理を行ってくれるシステムです。

それぞれの業種に対応するフランチャイズ管理やサブスクリプション管理などもオプションで対応しているため、企業のニーズに合わせたシステムの構築ができるのが特徴といえます。また受注があったときには、各部署へ一斉メールでその情報を伝えるので、伝達ミスが起こりにくく、案件を見える化し経営効率を向上させるなど、柔軟性が高く機能が豊富な販売管理システムといえます。

Exequint

株式会社株式会社センチュリーシステムズが提供するExequintは、製造業や卸売業で多く導入されている販売管理システムです。販売管理に関する基本的な機能はすべて搭載されており、それぞれの企業に合わせたカスタマイズも可能になっています。

自社に合ったシステムを導入することができれば、業務の効率化はもちろん、全てのデータをグラフや表で見ることができるので、経営戦略もたてやすくデータ分析機能を活用することで、迅速な経営判断が可能となります。

SKit FLEXi

株式会社NTTデータセキスイシステムズが提供しているSKit FLEXiは、積水化学グループが多方面で培ったノウハウを集約して作り上げたクラウド型の販売管理システムとなっており、情報分析機能・在庫管理機能・販売管理機能などに対応しています。

販売管理個別受注や受注発注連動などさまざまな機能が搭載されており、製造業やサービス業、卸売業や小売業といった業種に多く導入されています。また他と違う特徴として、自社でシステムを運用するのではなく、全て委託することも可能なため、人員不足やこのようなシステムに疎い場合など、委託を選択することも可能になります。

小規模な事業所向けの販売管理システム

board

ヴェルク株式会社が提供するboardは、在庫を持たない企業をターゲットにした販売管理システムとなっており、従業員が小規模であったりフリーランスといった中小規模の事業所向けになっています。

月額3,980円から始めることができ、販売管理に関する業務を行っている経営者自身が作り上げたシステムなため、経営者の視点からシステムが構築されています。例えば業務の最適化はもちろんですが、経営戦略を練るためのデータの収集を目的とした機能が備わっており、各業務のデータを収集することで、その後の経営に最大限活かせる仕組みを作り上げています。

DeskAssist

東芝テック株式会社が提供するDeskAssistは、フリーランスから小規模の従業員で経営している小企業向けの販売管理システムです。

「発注管理」「見積管理」「商品在庫管理」「受注管理」「仕入買掛管理」「売上請求管理」の中から、自社に必要な機能だけを実装することができるので、安いコストで導入することが可能になります。また現在使用している伝票や見積書、発注書などにあわせてプログラミングできるので、PC機器が苦手でも簡単に操作することができるのが特徴です。

特定の業種に対応した販売管理システム

WorkVision販売管理

株式会社WorkVisionが提供するWorkVision販売管理は、40年以上の実績を活かしたクラウド型販売管理システムとなっており、卸売業と製造業に特化したシステムとなっています。

サーバーでの管理が不要なため、初期費用や手間がかからないのが特徴で、予約在庫や在庫管理などロケーション別に管理することで、在庫の適正化を実現することができます。またリアルタイムで取引状況を確認できるため、経営の効率化も達成することが可能になります。

クラウドERP ZAC

株式会社オロが提供するクラウドERP ZACは、広告業やIT業、コンサルティング業やシステム業など、大手企業や新興企業といった約800以上に導入実績があるクラウド型の販売管理システムです。

販売管理はもちろん、勤怠管理や在庫管理といったなかから、必要な機能だけを利用することができるため、初期導入コストを安く抑えることができるのが特徴です。また業務効率アップにつながる「売上集計機能」「受注確度管理機能」「ワークフロー機能」「案件管理機能」など多くの機能が搭載されています。

TRADING

株式会社サンプランソフトは創業して20年以上、貿易システムに特化した開発を行っており、その会社が提供するTRADINGは、これまで培ったノウハウを活かして作られた貿易に特化した販売管理システムとなっています。

貿易にとって重要な通貨の変更や、必要な書類を英文に変換するなどの機能を備えており、機能を追加しなくても、輸出入や在庫管理といった貿易に関する機能が備わっているため、余分なコストを費やさなくても利用することができます。また外部のシステムと連動することも可能で、導入後のサポートも充実しているので安心して利用することができます。

懐刀

株式会社三友が提供している懐刀は、食品業界に特化した販売管理システムとなっており、食品業界ならではの管理があるのが特徴です。例えば「商品特売管理」「ロット別の在庫管理」など、スーパーなどではおなじみの管理を行えます。

また商品の賞味期限などを管理できるロケーション別在庫管理や、商品ごとに使用量を確認できるレシピ管理といった機能も充実しているため、さまざまな角度から自社商品の状況を確認することができます。

ApaRevo

株式会社大塚商会が提供するApaRevoは、アパレル業界に特化した販売管理システムとなっており、アパレル業の基本となる「不良在庫の抑制」や「人気商品の在庫確保」といった在庫管理機能を備えています。

POSシステムとの連携によって、自店舗だけでなくフランチャイズ店の在庫数なども把握することができ、商品・倉庫別にどれだけの在庫を抱えているかも把握することができます。またリアルタイムに正確な売上も把握することができ、それらのデータを活用することで経営戦略を練ることも可能になります。

販売管理システム導入前の注意点

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販売管理システムの導入前に注意しておく内容を確認しておきましょう。事前に準備しておくことで、実際にシステムを導入した時に役立ちます。

費用対効果について

販売管理システムは、企業の事業内容や規模によって費用対効果が変わってきます。システムの導入にはコストがかかり、導入後についても運用コストがかかります。これらを踏まえたうえで、販売管理システムを導入することでどのくらいの費用対効果が見込まれるのか、どれほどの期間で効果が表れてくるのかなどを見極めることが大事になります。もし費用対効果が見込めないのであれば、導入は避けた方がいいでしょう。

組織体制を整備しておく

もし多くの部署がある場合は、それらの部署同士を連携させるための販売管理システムを導入することになります。そのため事前に企業全体に管理方法や操作方法などを周知させておかなければいけません。その際に、各部署ごとの要望なども取りまとめておくことも大事です。

また万が一のトラブルにも備えるために、部署ごとに瀬金車を据えておくのもいいでしょう。ある程度知識をもった人間や経営トップなどが責任者になることで、従業員のシステム活用も進んでいくことになるでしょう。

販売管理システムの導入事例

それでは最後に、販売管理システムの導入事例を企業別にみていきたいと思います。販売管理システムの導入により、どのような効果が表れたのか、自社への導入を想像しながらご覧いただけたらと思います。

株式会社ANAP(アパレル業)

アパレルショップとして店舗運営だけでなくEC事業を中心とした事業で、業績を確実に上げているのがANAPです。2011年に販売管理システムを導入して以来、業務の効率化・在庫の適正化を行うことにより、大幅な利益の向上を果たすことができました。

課題

・SKU管理の徹底

・店舗とECサイトの在庫―元化

・実店舗とECサイトを利用している顧客情報の連携

成果

・EC事業発展し上場達成

・余剰在庫がなくなり、ECサイトの利益が大幅に向上

・連携が取れたことで購入履歴を一括で管理でき、店舗のみ・ECサイトのみ・両方の利用というように、一人一人の顧客管理が可能になった。

最終的にはこの10年間で売上は160%増を達成し、今後はこのシステムを利用しCRMの更なる強化を目指しているということです。

ヤマト株式会社(製造業)

ヤマト株式会社は、高性能な文具事務用品製造で知られており「ヤマトのり」は100年以上続く超ロングヒット商品となっています。学校やオフィスなどで使われる文具や、工業用品までさまざまな商品を提供しています。

課題

・大量の商品や小売店・通販など複数の販売チャネルをもっているため、商品単価の設定や管理に手間がかかる

・得意先に送る請求書や納品書などをカスタマイズしなければいけない

・販売実績データの集計やデータ化に時間を要する

成果

・単価設定機能によって商品や得意先ごとの単価設定や管理が効率化された

・レポート作成機能により自由に書式を変更できるため、得意先に対し迅速な対応が可能になった

・データ抽出機能によって、さまざまなデータを迅速で簡単に抽出できるようになった

ハウスホールドジャパン株式会社(卸売業)

ハウスホールドジャパン株式会社は、ポリ袋やゴミ袋といった日用品を中心に販売を行っている企業です。近年は顧客のニーズに合わせた500種類もの特殊な袋などの製造も行っています。

課題

・自社で扱っている特有の業務ニーズに対応できない

・従来のシステムが業務拡大に追いつかず、手作業で行うことが増え効率が悪い

・複数の拠点でシステムを統制できる仕組みを作りたい

成果

・必要最低限の人員で効果的な業務が可能になった

・業務拡大に合わせたカスタマイズが可能になった

・内部統制機能を活用し、本社から離れた事業所でも効率よく業務が可能になった

島村楽器株式会社(小売業)

島村楽器株式会社は、設立当時より楽器販売や音楽教室の運営などを中心とした事業を展開しており、現在は130店舗以上の店舗を全国で運営しています。音楽にまつわるオリジナル商品やイベントなどを行い、音楽の素晴らしさを発信し続けている企業です。

課題

・オペレーションが複雑なため、従業員に対する操作教育に時間がかかり過ぎている

・システムごとに問い合わせが異なるため、相手側とのやり取りに相当な時間を有していた

・システムを管理していた担当者が変わることで、それまでのやり取りが分からなくなってしまいトラブルのもとになっていた

成果

・複雑な機能を取っ払い、簡単なオペレーションになっているので教育に時間をとらなくなった

・ワンストップサービスという機能により、スムーズなやり取りが実現した

・過去の取引データを全てのスタッフで共有でき、管理されてるのでトラブルがなくなった

カネキタ株式会社(製造業)

カネキタ株式会社は、精密機械加工や半導体産業に高い評価を得ている企業で、ブリッジブレーカー・ラットホールブレーカーの製造・販売を行っています。

課題

・新しい工場を設立するための予算を確保できない

・システムを運用するための人員の確保が困難

・今後の事業拡大にともない、拡張性ができないことが不安

成果

・拡張が簡単に行えるようになったため、必要最低限の機能でスタートできた

・サーバーの設置が不要なため、人員も必要最低限に済むようになった

・業務に合わせてカスタマイズが可能になった

まとめ

この記事では、販売管理システムについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか。業務の効率化には欠かすことができない販売管理システム。それ以外にも多くのメリットをもたらしてくれることがお分かりいただけたのではないかと思います。

最近は少しずつ導入が進んでいる販売管理システムですが、まだまだ導入率は低いといえます。これまで導入を考えたことはあっても、足を踏み出すことができなかった企業もあるのではないでしょうか。

他の競合他社と差をつけるためにも、販売管理システムは大きな役割を果たすとともに、IT化は今後の自社の成長にも欠かすことができないシステムとなることは間違いありません。是非この記事を参考に、皆さんの企業でも販売管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

【システム開発における要求定義と要件定義の違いとは!?】要求定義の工程や成果物、ポイントなどを徹底解説

システム開発において、要件定義については良く耳にするかと思いますが、「要求定義」について明確に説明できるという方はそう多くはありません。そこで本記事では、システム開発の要求定義について、概要をはじめ要件定義との違い、工程や成果物、ポイントなどを徹底解説いたします。

要求定義とは

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要求定義とは、非技術者であるクライアントの目的及びニーズをヒアリングし、これから開発するシステムに何を求めているのか、そもそもなぜシステム開発をするのかを技術者であるベンダーが明確にする工程のことです。

もちろんヒアリングした内容だけを明確にすれば良いと言うことではなく、非技術者が言葉にできていない部分についても想像を張り巡らせつつ、過剰及び過少な要求はないかなど、最終的に実現可能なシステムの形を明確にする必要があります。

要求定義と要件定義の違い

よく耳にする要件定義とは、技術者がシステム開発するために定義する仕様のことを指します。つまり、非技術者であるクライアントが求めている要求をどのようなシステムで実現するのかをより具体的に考え、概要や機能要件、非機能要件などを定義するのです。

一方要求定義は、前述したとおり、あくまで非技術者であるクライアントからヒアリングを実施し、目的やニーズなどから開発するべきシステムはどのようなものなのか、なぜ開発が必要なのかを明確にすることであり、言葉は似ていても要件定義とは異なる意味を持ちます。

また、一般的なシステム開発工程としては、まずはじめに要求定義を行ってから要件定義を行い、基本設計、詳細設計、などと進めていきます。このことからも、要求定義は要件定義の前に行うべきものであり、本来要件定義の中で一色単にされない別工程という認識となります。

要求定義の工程

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要求定義の工程は、下記のようにさらに細かく分類することができます。

  • プロジェクトの目的を明確にする
  • 現状から理想形を明確にする
  • 品質やコスト、納期を明確にする

プロジェクトの目的を明確にする

要求定義を行う際、なぜ非技術者であるクライアントがシステム開発を行いたいと考えるに至ったのかという現状の課題と、その課題を解決するためにどのようなシステム開発を行うのかといったプロジェクトの目的を明確にする必要があります。

現状から理想形を明確にする

プロジェクトの目的を明確にしたら、非技術者であるクライアントが現状抱えている課題を踏まえながら、業務フローについて図に表すなどして業務の可視化を行い、さらにシステム開発後の理想形の業務フロー図も作成して、それぞれの業務の課題を照らし合わせつつ、開発するシステムについて搭載すべき機能などをすり合わせていきます。

品質やコスト、納期を明確にする

どれくらいの品質のシステムをどれくらいのコストや納期で開発するのかを非技術者であるクライアントに確認し、合意をとることも必要です。

要求定義の注意点

要求定義を行う際には、特に次の3点に気を付ける必要があります。

  • プロジェクトが複雑化する
  • クライアントの目線と開発者の目線は異なる
  • 要件定義と一色単にしない

プロジェクトが複雑化する

何度も述べていますが、システム開発において要求定義では非技術者であるクライアントの目的やニーズ、要求を具体化します。しかし、クライアントが求める理想のシステムは、単に業務が効率化されれば良いというものではなく、あくまでビジネスの成長に欠かすことができない経営基盤の1つとして捉えられることが多くなってきており、だんだん複雑化してきているという現状があります。

そのため、要求定義の時点で、本当にクライアントが求めている正確な要求というものを明確にすること自体が難しかったり、明確にできても、プロジェクト自体がとても複雑なものだったりと様々な問題が生じる場合があるため、どこかで落とし所を見つけなければならないことも多々あるでしょう。

クライアントの目線と開発者の目線は異なる

当たり前のことですが、非技術者であるクライアントの目線と、技術者であるベンダーの目線は異なります。特にクライアント側は、要求定義の段階で、知識がないからとベンダーに多くを任せてしまうと、本来求めている使いやすいシステム開発ではなく、ベンダーが開発しやすいシステム開発に気づかずうちに舵を取られてしまい、最終的に完成したシステムが実際の現場では使用しにくく結果的に従業員達に利用されないものとなってしまうこともあるため、知識がなくとも、任せっきりにせず、要求をきちんとベンダーに伝えることが大切です。

もちろんベンダー側ももし多くを任せられることになったとしても、クライアントの目線で本当に使いやすいシステムなのかを所々で立ち止まって考える必要があるでしょう。

要件定義と一色単にしない

前述したように、要件定義と要求定義は本来異なり、別の工程となるべきものですが、多くの場合、要件定義の段階で要求及び要件のどちらも取り扱うことが多いという現状があります。しかし、それでは、非技術者であるクライアントの本来の要求を明確にする作業が曖昧なまま要件も並行して定義していくことになってしまうため、最終的に完成したシステムを納品した段階でクライアントが求めていたものと大きく異なるという事態になりかねません。

このことからも、あくまで要求定義を行ってから要件定義を行うように徹底することが大切です。

要求定義の成果物

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要求定義での主な成果物としては次の2点が挙げられます。

  • RFP(提案依頼書)
  • 提案書及び見積書
  • 要求仕様書

RFP(提案依頼書)

RFP(提案依頼書)とは、非技術者であるクライアントがベンダーに対して提案を依頼するためのドキュメント資料のことです。

RFP(提案依頼書)は、相見積もりをとる際にも用いられることがあり、具体的には、システム開発の目的をはじめ、自社の概要や組織体系、業務内容、現状抱えている課題、課題に対して達成したい理想的な形、開発するシステムに求める要求、プロジェクトに対しての自社の体制及び役割、技術者であるベンダーに依頼したい範囲、予算、想定納期、ベンダーに提案して欲しい事項などをまとめたものになります。一方でベンダーはクライアントから受け取ったRFP(提案依頼書)を要件定義に活用できます。

提案書及び見積書

非技術者であるクライアントからのRFP(提案依頼書)に対して、技術者であるベンダー側からの回答の役割を持つ資料が提案書及び見積書です。

具体的には、システムの提案をはじめ、プロジェクトの進行方法、ベンダーの体制及び役割などを、クライアントから提示された予算及び納期を踏まえて作成されます。

要求仕様書

正式な依頼となったら、ベンダーはRFP(提案依頼書)と提案書及び見積書を取りまとめ、よりわかりやすく要求仕様書を作成しておくとよりスムーズです。

要求定義のポイント

要求定義の段階では、様々な問題が出てきますが、解決するポイントをご紹介いたします。

要求仕様書を図式化及びレビューする

RFP(提案依頼書)などをもとに作成された要求仕様書は、文字だけでなく図式化したり、関係者間でレビューを実施することで非技術者であるクライアント及びベンダーの中でのギャップを埋めておくことができます。また、クライアントには可能な限り実際に使用するであろう現場の従業員を含めたレビューをしてもらうことが大切です。

まとめ

要求定義とは、本記事では、概要をはじめ要件定義との違い、工程や成果物、ポイントなどを徹底解説いたしました。

要件定義の中で要求定義も行われることが慣例化されている場合も多くありますが、本記事で述べた通り、本来は要求定義と要件定義は分けるべき工程です。非技術者であるクライアントのニーズにしっかりと応えるためにも、要求定義をきちんと行うようにしましょう。

【ベンダーロックインとは?】デメリットや対処方法について徹底解説!

https://www.tmaxsoft.co.jp/blog/11169

近年推進が進んでいるDR化ですが、それを妨げているといわれているのがベンダーロックインです。これまで、自社の基幹システムの部分を一つのベンダーに長期間任せてしまっている企業もあったと思います。しかしそれが大問題となり、DR化を推し進めることができない要因となっている企業も多いのではないでしょうか。

この記事では、ベンダーロックインのデメリットや解消方法について解説していきますので、自社のDR化に向けて是非参考にしてください。

ベンダーロックインとは?

ベンダーロックインとは、はじめにシステムの開発をおこなってもらったベンダーに、全て依存しなければいけない状態になることをいいます。ベンダーロックインに陥ることで、例えば新しいシステムや新機能の開発・追加はもちろん、点検や運用管理、トラブル時の対応やメンテナンスなどを、そのベンダーに頼らざるを得なくなる状況になります。

追加の開発を多く行うことによりシステムが複雑になってしまったり、長期間の保守やベンダーへの依存度が高いあまり、このような状況が起きてしまうわけですが、もちろんもともとのシステムを開発しているわけですから、システムが複雑化してももっともシステムを理解しているメンバーが保守点検をしてくれたり、トラブルが発生した時に対応してくれるのは非常にありがたいことです。

しかし企業の成長に伴ったシステムの変更や、毎年新しく登場する新型システムへの乗り換えをしたいときなど、このベンダーロックインが障害となってしまいます。

政府でも重要視されるベンダーロックイン

https://free-materials.com/%E5%85%AC%E6%AD%A3%E5%8F%96%E5%BC%95%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A%E3%83%BB%E6%A4%9C%E5%AF%9F%E5%BA%81/

多くの企業で見受けられるベンダーロックインは、日本全体の問題となっており、政府でもベンダーロックインの解消に向けた取り組みが行われていることを皆さんはご存じでしょうか。

令和4年の2月に公正取引委員会からの発表によれば、政府はDX化の推進と国民のデジタル化を実現していくうえでデジタル庁を発足させ、その改革に取り組んでいるなかで、宮内庁では情報システムを調達実態の調査を行ったとされています。これにより、ベンダーロックインの実態が明らかになるとともに、今後の情報システム調達においてベンダーロックインを回避することができ、多くのベンダーが参入しやすい環境を作っていくとされています。

つまり数年後に訪れるデジタル化・DX化には、それらを妨げるベンダーロックインは解消するべきとの認識を政府も持ち合わせているということになり、解消していくための試みを企業だけでなく国も行っているいうことになります。

参考元:公正取引委員会 報道発表資料より

ベンダーロックインのデメリット

https://www.gcode.jp/advantages-and-disadvantages-of-offshore-development/

それではベンダーロックインにより、どのようなデメリットが生じてしまうのかを詳しく見ていきましょう。

他社に乗り換えずらい

まずあげられるのが、何かあっても他のシステム提供会社に乗り換えずらいという点があげられます。あまりにも長い期間同じ企業を利用していると「断りづらい」「言いづらい」といった現象が起きてしまいます。

例えば、トラブル発生の対応をお願いしてもなかなか対応してくれないとか、点検をしっかり行ってもらえないなど、もし不満が残るような対応をされても、次同じような起こったときや新しいシステム開発を行うときなど、結局同じ企業にお願いしてしまうといったことが起きてしまいます。

同じシステムを使い続けなければいけない

前述したように、企業に導入されるシステムは、時代によってその精度や機能もより素晴らしいものへ移り変わっています。それと同時に、企業の在り方も時代によって変わってくるものです。そのため、時代のニーズに合ったシステムを導入したいと考える企業も多いでしょう。

利用しているベンダーが、時代に合った新しいシステムを開発し続けている、新進気鋭の企業であればいいですが、そうではないベンダーであれば同じシステムを使い続けることになり、企業の成長がストップしかねません。

コストが高額になる

はじめにシステムの開発を行ってくれた床により、保守点検やメンテナンスなど行ってくれる際は安心感があるでしょう。しかしベンダー側も自分たちに依存していることが分かっているため、通常よりも高いコストを要求してくることがあります。

しかし、自社システムの開発を行っていない他社に依頼するのは不安が残るという理由で、結局ベンダーの言い値で契約を行ってしまうという事例も多くみられます。

競争力がなくなってしまう

もともとシステムを導入するときは、いくつかの企業を比較し導入を決めたと思います。そうすることで、企業側も多くの情報をプレゼンし、自分たちのシステムの良さをアピールしていたことでしょう。

新しいシステムの開発や導入を考えた場合も、本来はそうしたいと思うでしょうが、ベンダーとの付き合いが長くなれば長くなるほど、それができなくなってしまうのが日本人の特徴です。そうなることで、結局は一つのベンダーを使い続けることになり、ベンダー側もシステムの向上に対する意識が低くなってしまい、いつまでたっても同じようなシステムを使い続けてしまうというデメリットが生じてしまいます。

トラブル対応に問題が生じる

システムを導入する際は、打ち合わせを何度もして細かいサポートもしっかり行ってくれていたのに、時間がたちそれがなくなってしまっているということもよくあります。また万が一のトラブルの際も、すぐに対応してくれず数日後や数週間後に対応なんていうこともベンダーロックインに陥った企業ではよく聞くはなしです。

ベンダー自体の人員が足りない、優先順位を付けられ後回しになるということもありますので、システムを導入する際には、導入実績や必要コストだけでなく、導入後のサポートについてもしっかり調べることが大事になってきます。

ベンダーロックインのメリット

デメリットが多く取り上げられますが、もちろんメリットがあるのも事実です。例えば「社内にIT関連の知識を持つ社員がいなくてもサポートしてもらえる」「いつでもIT関連の相談ができる」「将来に向けたシステム構築の相談ができる」などがあげられるでしょう。

従業員を何百・何千と抱え、全国展開しているような大企業ではなく、中小企業の場合にはベンダーと長い付き合いをすることでメリットも生まれる場合があります。

ベンダーロックインの対処法

https://itnews.org/news_resources/313196

それでは、ベンダーロックインをさえるための対処法について解説していきます。もし自社がベンダーロックイン状態であれば、是非参考にしてください。

マルチベンダーを利用する

マルチベンダーは、ベンダーロックインを回避するのに非常に有効な方法です。マルチベンダーとは、特定のベンダーではなく複数のベンダーに開発を行ってもらう仕組みのことをいいます。

ただし複数の企業がかかわる開発方法のため、その分のコストがかかってしまいます。さらに、チームで開発を行っていきますが、一つの企業がリーダーとなり開発を進めていくため、結局は1つの企業とのつながりが色濃くなってしまうというケースがあります。

このようなケースから、ベンダーロックインへの不安をぬぐい切れない場合は、マルチベンダーは避けてもいいでしょう。

独自のシステムを作る

ベンダーロックインを避けるために一番端的な方法は、独自でシステムを開発・運営することでしょう。この方法については、システムを構築するための知識を持った人材を確保したり育成する必要があるため、それだけのコストと時間を要することになります。

またシステムを開発したとしても、他のサポートなどは受けることができないので成功するとは限りません。コストや時間に余裕がある大企業であれば現実的でしょうが、そうではない中小企業にとっては難しいかもしれません。

アプリやクラウドツールを導入する

新たなシステムを開発することが困難であれば、アプリやクラウドツールの導入がおすすめです。一からシステムを構築するよりも安いコストで導入できますし、自社に合った業務に対応してくれるシステムアプリが多く開発されているので、簡単に導入・運用が行えるでしょう。

ITの知識がなくても簡単に利用できる仕組みになっており、自社にあった機能も簡単にカスタマイズできるので、柔軟性にも優れているのが特徴です。また万が一トラブルに見舞われたり困ったことがあっても、チャットや電話、メールや問い合わせフォームなどで気軽にサポートを受けられるのもメリットといえるでしょう。

まとめ

この記事では、ベンダーロックインについて解説してきました。ベンダーロックインはメリットもありますが、どうしてもデメリットが多く目についてしまいます。

これからの将来、日本はDX化に向けた動きが加速していくことが考えられます。それらの妨げになるベンダーロックインは回避しなければいけません。もし自社がベンダーロックインになっているのであれば、それは是非解消していきましょう。

この記事を参考に、ベンダーロックインの回避方法をしっかり学んで、将来に向けたシステムづくりに励んでいきましょう。

【システム設計とシステム開発の違い】設計と開発について徹底解説

システム開発を行う際、設計を行ってから実際の開発に着手するというのが通常の流れとなりますが、場合によっては明確に分けられずに作業を行うこともあり、システム設計とシステム開発の違いがよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで本記事では、システム設計とシステム開発の違いについて徹底解説致します。

システム設計とは

システム設計とは、システムを開発する前の段階で、搭載する機能や仕様等について詳細を決定することを言います。実際に開発するエンジニアやプログラマーに向けたものはもちろんのこと、もしクライアントから受注してシステム開発を行う場合には、クライアントと内容をすり合わせながら、クライアントから見てわかるような画面設計図等も作成することになるため、上流工程で重要な役割を担います。

システム開発とは

システム開発とは、現状の悩みや問題を解決するための仕組みを作ることを言います。時には企業のある業務を効率化するためにクライアントから受注して開発することもあります。

システム開発では、様々な専門知識を持つプロジェクトメンバーが必要となり、人件費はもちろん、クライアントの予算にあい、なおかつクライアントの要求を満たす内容のものを開発しなければならないという制約があるため、開発業務を行うまでには、クライアントと綿密な話し合いが必要となります。

システム設計とシステム開発の違い

冒頭で述べたように、システム設計及び開発の工程は明確に分けられるべきでありながらも、一括りとなってしまっていることも少なくありません。しかし、本来仕事の内容や担当者、さらには求められる能力には大きな違いが存在するので、それぞれの観点からシステム設計及びシステム開発の違いについて解説致します。

  • 仕事内容
  • 担当者
  • 求められる能力

仕事内容

システム設計では、どのような機能を搭載したシステムをどのような手法で開発していくのかを考えることが主となります。一般的にイメージする設計のように、開発者が見てわかるような設計図はもちろんのこと、実際には、クライアントやユーザーが見て成果物のイメージがわかるような画面の図等も設計し、形にしていくため、関係者と密にコミュニケーションを取る必要があり、個人プレーというよりはチームプレーの仕事内容となります。そのことから設計は上流工程と呼ばれており、一方で開発は下流工程となります。

システム開発は、上流工程で設計されたものをもとに、実際にプログラミングを行なってシステムを完成させていくことになります。プログラミング言語やフレームワーク等、専門的な知識が多数必要となり、主に個人で進めていくことになります。

担当者

システム設計は、明確に分けるとシステムエンジニアが担当することが多く、一方で開発はプログラマーが担うことが一般的です。ただし、プロジェクトの規模や所属している企業によっては、分担せず1人のシステムエンジニアが設計から開発まで全て担う場合もあります。

しかしある程度プログラマーとしての経験がなければ設計の上流工程を担うことができないため、設計を行いたいと考える場合には、プログラマーからシステムエンジニアにステップアップする必要があります。

求められる能力

システム設計及び開発では求められる能力も大きく異なると言えます。設計では、プログラミングに関する知識だけでなく、クライアントやプロジェクトメンバー等との円滑なコミュニケーションスキルが求められ、開発するシステムについての機能等のイメージを誰もがわかるように形にしていく必要があります。

一方システム開発では、コミュニケーション能力よりもプログラミング能力や知識が求められ、実務の能力が高いことが重視されるでしょう。

まとめ

システム設計とシステム開発の違いについて、解説致しました。場合によっては一括りにされてしまうことも多い設計と開発は、内容だけでなく担当者や求められる能力についても異なるということをご理解いただけたのではないかと思います。システム設計を担いたいと考えているプログラマーの方は、スキルアップしてシステムエンジニアとなり、上流工程を任せられるようになりましょう。

【業務システム開発とは?】業務システムに使用される主なプログラミング言語やおすすめの業務システム開発会社14選も!

自社の業務を効率化させたいと考えたときに、業務システムの導入を検討することがあるのではないでしょうか。特にコロナ禍でテレワークが求められる昨今では、出社せずともデータであらゆることを管理しなければならない場面に直面することも多くなっています。

本記事では、業務システム開発について焦点を置き、業務システムに使用される主なプログラミング言語をはじめとした開発に関わる部分について解説し、また、外注する際におすすめの業務システム開発会社についてもご紹介致します。

業務システムとは

業務システムとは、企業がビジネスを遂行するために作られた、特定の業務遂行を効率的に行うための画期的なシステムのことです。具体的には、人の手で行っていた仕事をシステムが行うことになります。

企業によって、既存の業務システムを取り入れるケースと、自社に合わせた独自の業務システムを開発し取り入れるといったケースが想定されます。

業務システムと基幹システムの違い

業務システムとよく混同されてしまう言葉として基幹システムが存在します。基幹システムは、業務遂行上必ず必要となるシステムのことを指し、業務システムは業務を遂行するのに役立つシステムですので、混同しないようにしましょう。

基幹システムは、万が一何らかの理由でシステムが停止してしまったとしたら企業の業務全体がストップしてしまうのに対し、業務システムは、万が一何らかの理由でシステムが停止したとしても手作業及び紙媒体で業務を継続することが可能です。

業務システムの種類

業務システムには、様々な種類がありますので、簡単にご紹介致します。

勤怠管理システム

従業員の出勤及び退勤、公休及び有給休暇等のデータ管理を行うシステムのことです。複数拠点における労働時間の管理についても効率よく行うことが可能です。

人事給与システム

従業員の個人情報をはじめとし、過去から現在までの配属先や昇進及び昇格、給与や賞与等に至るまで管理し、人事業務を効率化できるシステムのことです。

会計管理システム

企業の会計を効率化するシステムのことで、売上伝票及び仕入れ伝票、入金伝票や請求書等に至るまであらゆる帳票類を出力することが可能です。

販売管理システム

主に小売業ではPOSレジと連動されているシステムで、自社のどの製品及びサービスを「いつ」「誰に」「いくつ」「いくら」で販売したのかといったことや、代金の支払いはいつなのか等を管理することができます。

生産管理システム

主に製造業で採用されているシステムで、製品及びサービスの原価をはじめ、製造にかかるコストや、納期等を管理することが可能です。

営業支援システム

SFAとも呼ばれ、リード(見込み客)との商談内容や、リード(見込み客)の基本情報等を管理することができるシステムで、日報作成や営業担当者のスケジュール管理等も行うことができます。

顧客管理システム

顧客関係管理システム(CRM)とも呼ばれ、顧客の個人情報や企業情報をはじめ、これまで購入した製品及びサービス等を管理することができます。

品質管理システム

QMSとも呼ばれ、製品及びサービスの品質向上及び品質保持を行うための管理システムです。

業務システムを導入するメリット

自社に適した業務システムを導入することで様々なメリットを得ることができます。主なメリットとしては次の4つが挙げられます。

  • 業務の効率化
  • 情報の一元管理及び可視化
  • 管理データの品質の保持
  • 物理的なスペースの確保

業務の効率化

業務システムを各所に導入することにより、必ず出社せずともPC等があればどこからでも業務を行うことができるようになります。そのため、昨今求められる出社率の抑制に取り組むことができ、各自テレワークを積極的に行うことも可能となります。会議等もリモートで実施することが容易になりますし、今まで1箇所に集まって行っていた会議等がなくなることで時間削減にも繋がるでしょう。

情報の一元管理及び可視化

業務管理システムを導入することにより、各部署で取り扱って管理していたあらゆる情報を一元管理することができます。さらに、一元管理することにより、どの部署からでも過去の履歴及び関連情報等も確認したいときにリアルタイムで抽出することができるようになるため、部署間で不透明性の高かった情報等も可視化され、不正も起きにくくなり、円滑に業務を推敲することが可能となるでしょう。

管理データの品質の保持

従来のように紙ベースや、複数のアプリ等で業務管理を行なっていると、別媒体で同一データを保管しなければならなかったり、最新データが埋もれてしまったりといったような弊害が起こり得ます。しかし、業務システムを導入することにより、データを一元管理することで、最新データが一目でわかるようになる上、全員で同じデータを共有することになるため、データクレンジングも実施しやすくなるでしょう。

物理的なスペースの確保

業務システムを導入することで、ペーパーレス化が一気に加速することになります。そのため、従来紙ベースでファイリングし保管していたスペース等が整理され、作業スペースを広く取れるようになります。

業務システムを導入するデメリット

業務システムを導入することは、メリットだけでなく次の2つのようなデメリットも生じます。業務システムを導入する際には、デメリットについてもしっかりと把握しておくことが大切です。

  • システム導入時に手間がかかる
  • 不具合等によるリスク

システム導入時に手間がかかる

業務システムに限ったことではありませんが、組織において、新しい仕組みやシステムを取り入れるということは大変な労力がかかります。従業員に対し、新システムをなぜ導入するのかと言った説明を行い、理解を得ることも大切ですし、各従業員が使い方を理解し、きちんと運用されるよう研修等も必要となります。

せっかく導入した業務システムが活用されないようなことにならないように、導入する際には様々なフォローが必要です。

不具合等によるリスク

システムの不具合やなんらかの事故等によりシステムが稼働しないという事態も想定されます。業務システムに慣れれば慣れるほど依存してしまいがちですが、その分リスクが高まるということは頭に入れておきましょう。不足の事態の際にどういう対処をするのかは、平時からフローを決めておくことが大切です。

業務システムに使用される主なプログラミング言語

業務システムについてや、種類等の基本的な内容が理解できたところで、ここからは専門的な話になりますが、業務システム開発の際使用される主なプログラミング言語について解説致します。

プログラミング言語特徴メリットデメリット
C言語汎用性が高い

C言語を学ぶことで他の言語を理解しやすくなる
C言語を学ぶことでOS及び言語の仕組みが理解できるようになる
処理スピードの速いプログラムを組むことが可能
習得難易度が高い
C ++C言語を機能拡張した言語
オブジェクト指向
C言語と互換性がある
処理スピードの速いプログラムを組むことが可能
高負荷で複雑なシステムの実行が可能
C ++を習得することで他の言語も理解しやすくなる
C言語よりもさらに習得難易度が高い
C#C ++にJavaの概念を踏襲した言語
マイクロソフトが開発
Visual Studioという開発ツールを使用することが可能
マイクロソフトによるサポートが充実
OS開発を行うことは不可能
Linuxでの開発には不向き
Javaオブジェクト指向
OSは問わない
ライブラリ及びAPIが充実
自由度が高い
処理スピードが速い
セキュリティ面が優れている
小規模システム開発には適さない
COBOL正式名称:Common Business Oriented Language
事務処理に特化している
オブジェクト指向
生産性及び保守性が高い
英語に近いコードで記述可能
読み取りもしやすい
技術的に古いため、経験のないエンジニアが多くエラーを修正する時には時間と労力がかかる
Objective-Cオブジェクト指向ライブラリが充実
効率的に開発可能
習得が難しい

業務システム開発に使われる主なスクリプト言語

次に業務システム開発に使われる主なスクリプト言語について解説致します。スクリプト言語とは、プログラミング言語の中でも比較的容易に記述及び実行が可能である言語のことです。

スクリプト言語特徴メリットデメリット
JavaScript非同期処理が簡単
フレームワークが揃っている
習得しやすい
開発環境を整えることが容易
フロントエンド及びバックエンドどちらの開発も可能
汎用性が高い
処理スピードが遅い
ブラウザに挙動が左右される
perlテキスト処理に最適
C言語と類似した文法
オブジェクト指向
文字列と数値を自動的に変換
記述が簡単
コンパイル作業は不必要かつ実行スピードが速い
後方互換性が高い
ライブラリが豊富
将来にわたるサポート
人気が低迷
PHP動的型付け言語
OSは問わない
オブジェクト指向
Webサイト及びWebアプリ開発に特化
フレームワークが充実
データベースとの接続が容易
初心者でも習得しやすい
公式のマニュアルがある
柔軟性が高い
セキュリティ面が甘い
デバッグ等の対策が必要
Webサイト及びwebアプリ開発以外では力を発揮しない
Pythonオブジェクト指向誰が書いてもコードが同じ
汎用性が高い
ライブラリが豊富
初心者でも学習しやすい
実行スピードが遅い
日本語サポートが少ない
インデントが必要
Rubyオブジェクト指向文法がわかりやすい
汎用性が高い
初心者でも習得しやすい
コンパイルが不要
実行スピードが遅い

業務システム開発に必要なスキル

業務システム開発を行う際に、求められるスキルは多々ありますが、中でも特に必要とされるスキルは次の3つです。

  • プログラミングスキル
  • コミュニケーションスキル
  • 情報収集能力

プログラミングスキル

業務システム開発だけでなく、システム開発全般において言えることではありますが、プログラミングスキルは必ず必要となります。これからプログラミング言語を習得しようとしている場合、存在する全てのプログラミング言語を覚えることは現実的ではありませんので、自分が将来何を開発したいのかによって、習得するべきプログラミング言語は変わってくるでしょう。

今回フォーカスしている業務システム開発に関して言えば、前述したプログラミング言語やスクリプト言語のいずれかを習得することが業務システム開発に携わることへの近道となります。

コミュニケーションスキル

エンジニアにコミュニケーションスキルは必要ないのではないかと誤解されがちですが、実は最も必要なスキルであると言っても過言ではありません。クライアントの要望の細部に渡るまで耳を傾けつつ、プロジェクトメンバーとも円滑にコミュニケーションを取り、滞りなく開発を進めていくことが必要であるからです。

コミュニケーションスキルが乏しければ、成果物がクライアントの想像していたものとかけ離れたものになってしまいクレームへと発展してしまうことにも繋がりかねませんので、常日頃から様々な人とコミュニケーションを取り自然にスキルを身につけておくことが大切です。

情報収集能力

システム開発の世界では、日々新しい技術が生み出され、さらに新しい技術を使用したサービスやアプリ等が矢継ぎ早にリリースされます。自分が得意か不得意かは考えず、日々新しい情報を取り入れられるようにアンテナを張り巡らせておきましょう。

業務システム開発の流れと開発期間の目安

ここからは業務システム開発の流れと開発期間の目安について解説致します。システム開発を行うにあたり、スケジューリングはとても重要です。しかし、実際にはどのような業務システムを開発するのかにより、大きく変動します。業務システムの規模が大きければ大きいほど、かかる工数やコストも膨大なものとなり比例して時間もかかります。

開発工程内容開発期間の目安
要件定義どのような業務システムを開発するのかを定義
要件定義書の作成
およそ2週間〜1ヶ月
設計業務システム画面上のデザイン及びインターフェースを開発する外部設計
外部設計決定後ベンダー側で詳細設計書を作成する内部設計を行う
ベンダー側でプログラミング開始
およそ2ヶ月〜4ヶ月
開発・テスト要件定義書を確認しながら単体テストや結合テスト、総合テストや運用テスト等を実施
各種テストを実施後、開発した業務システムを移行する
およそ2ヶ月〜3ヶ月
運用・保守業務システム納品後に動作が問題ないか確認
リリース後もバージョンアップ等にあわせてアップデートを実施
アフターフォロー
納期後以降随時

業務システム開発をおすすめするケース・事例

実際に業務システム開発を導入したいと考えている企業に向けて、業務システム開発を導入した方が良いケース及び事例をご紹介致します。

ヒューマンエラーを減らしたいケース

例えば販売管理システムを導入すると、人の手によるデータ入力の回数を減らすことができるため、根本的なヒューマンエラーも必然的に減少することに繋がります。販売管理システムを導入することで、精度の高い生産計画を立てることもできるようにもなり、経営陣にとっても一石二鳥と言えるでしょう。

残業を減らしたいケース

日々の業務量が多すぎると従業員一人一人にかかる負荷も大きくなり、残業の頻度も高くなってしまうことが多々あるかと思います。

例えば、従来であれば新規取引先が増えることによって業務量が増え、それに比例して残業する従業員が増加していた部署が、業務システムを導入することで、根本的に生産性が向上し労働時間を抑制することに繋がるというケースがあります。

業務システム導入時には初期コストがかかりますが、今回の例のように人件費を削減することに成功するパターンも少なくないのです。

業務システム開発を外注する際のポイント

既存の業務システムを導入するのではなく、やはり自社のニーズに合わせた業務システム開発を行いたい場合に、業務システム開発を外注する場合も少なくありません。そういった場合に抑えるべきポイントは次の3点です。

  • 自社開発の会社
  • 業績が安定している会社
  • 同種の開発実績が多い会社

自社開発の会社

システム開発会社の業態は多岐に渡ります。要件定義から運用保守まですべての開発工程を自社のみで行う会社もありますし、プロジェクト管理のみ行い、開発部分の実務に関してはさらに外部委託している会社も存在するのです。

後者が悪いということではありません。おそらく後者は費用面では他社と比較して安いといったメリットもあるでしょう。しかし、前者の自社開発を一貫して行っている会社もしくはそれに準ずるほどの自社開発比率の高い会社に関しては、所属しているエンジニアのスキルが高いことが予想されます。さらに、自社開発であれば直接エンジニアに要望が伝わりやすく、認識の違いも起きにくいでしょう。

業績が安定している会社

自社に合わせて開発したシステムに関しては、開発して終わりということではなく、その後10年、15年と長い間使用される前提ではないでしょうか。その間にも不具合があれば補修したり、アップデート等も複数回あることが予想されます。そのため、業務システム納品後の運用過程において、万が一開発会社が倒産してしまったというようなことが起こってしまっては大きな影響を受けることになるでしょう。

なかなか将来のリスク判定は困難を極めるとは思いますが、発注段階において安定した業績を誇るシステム会社を選定することが大切です。

同種の開発実績が多い会社

業務システム開発を外注依頼する際には、必ず各システム開発会社の過去の開発実績の確認を怠らないようにすることが大切です。実績の多さはもちろんですが、実績の内容に目を向け、自社が開発したいと考えるようなシステムを過去に複数回開発している会社の方が安心です。システム開発会社にも得意不得意があるため、「有名だから」「コストが安いから」といった安易な理由で選定することのないようにしましょう。

おすすめの業務システム開発会社14選

「業務システム開発を外注したいけどどのシステム開発会社に依頼していいかわからない。」といった方のために、おすすめの業務システム開発会社を14社ピックアップし、ご紹介致します。

テクバン株式会社

テクバン株式会社の得意とする業界は「金融」「公共」「流通業」が中心です。これらの業界を中心に、長年培ってきたノウハウ及び経験、実績豊富なエンジニアが多数所属しており、各企業のニーズに合わせて業務システム開発を行ってくれます。

テクバン株式会社https://www.techvan.co.jp

Sky株式会社

Sky株式会社には、様々な技術領域において豊富な経験を持つエンジニアが数多く在籍しています。要件定義からアフターフォローまでを一貫して担えるよう、専任のチーム体制を整え、アジャイル開発手法であるScrum開発を取り入れ、スピード感あるサービスの提供及びフィードバックの確認を行ってくれます。

Sky株式会社https://www.skygroup.jp

株式会社ハイテックス

株式会社ハイテックスは、特に「製造業」「通信業」「土木建築」「医療介護」「金融」「食品」等の業界を中心に、業務支援システムのソフトウェア開発及びアフターフォローまで一括で請け負うシステム開発会社です。「誰でも、どこでも使えること」をモットーとし、初めての人でも使いやすいシステム作りにこだわっています。

株式会社ハイテックスhttps://hitechs.co.jp

日本システム開発株式会社(NSK)

日本システム開発株式会社(NSK)は、既存のデータ連携ツールも考慮し、各企業のニーズにあった業務システム開発を行っています。システム開発を行うだけにとどまらず、各企業のビジネスを成功に導くため様々な面からサポートを行ってくれます。

日本システム開発株式会社(NSK)https://www.nskint.co.jp

株式会社日立システムズエンジニアリング

株式会社日立システムズエンジニアリングは、販売管理システムをはじめ、金融業務システム、公共システム等様々な分野の業務システムを開発してきた会社です。経験豊富なエンジニアが多数在籍しており、各企業にフィットしたシステムを開発してくれます。

株式会社日立システムズエンジニアリングhttps://www.hitachi.co.jp

株式会社システム・ビット

株式会社システム・ビットは、34年にわたる経験と業務ノウハウの蓄積により、各企業のニーズに合わせた業務システム開発を要件定義からアフターフォローまで一括して請け負っている会社です。完全にオーダーメイドのシステム開発に長けているため、各企業のビジネススタイル及び慣習を大きく損なうことがありません。

株式会社システム・ビットhttps://www.systembit.co.jp/index.html

株式会社オグラソフト

株式会社オグラソフトは、「オーダーメイドシステム作成サービス」と題して各企業ごとに完全オーダーメイドの専用システムを開発しています。PC及びスマートフォン端末どちらにも対応することができ、テレワーク時及び外出先であっても使用可能なシステム構築を得意としています。

株式会社オグラソフトhttps://www.ogurasoft.jp

ウインズソフト株式会社

ウインズソフト株式会社は、業務改善を行いたいと考える企業にとって強い味方となるシステム開発会社です。各企業のニーズに合わせて、うわべだけでなく、日々きちんと使用できる実用的なシステム開発を行い、各企業のビジネスの成功を支援してくれます。

ウインズソフト株式会社https://www.winsft.jp

システムクリエート(株)

システムクリエート(株)は、在庫管理システムをはじめ、物流管理システムや決済システム等の業務システムを開発してきた実績のある会社です。最新の技術を用いて、各企業のニーズに応えるのはもちろんのこと、堅牢なセキュリティを担保したシステム開発を行っています。

システムクリエート(株)https://sc-corp.co.jp/top

クロノステクノロジー

クロノステクノロジーは、中小企業向けのあらゆるWeb・業務システムの開発を行なってきた会社です。特に得意とするのは、製造業及び設備管理向けの業務アプリケーション開発となっています。各企業のニーズに合わせてフルスクラッチ開発はもちろん、既存のシステムを土台としてカスタマイズしたシステム開発等、臨機応変に対応しています。

クロノステクノロジーhttps://www.cronos-technology.co.jp

ウィングシステムズ

ウィングシステムズは、販売管理システムをはじめ、データ収集システムや予算管理システムといった業務システム開発の実績がある会社です。開発スピード及び品質を両立し、日々新しい技術を取り入れ、システム設計から開発に至るまで一貫したサービスを行っています。

ウィングシステムズhttps://www.wing-sanuma.co.jp

日本コムシンク株式会社

日本コムシンク株式会社は、設立から30年以上もの歴史を持つシステム開発会社です。これまでに、営業支援システムをはじめとする製造・流通業界の企業に向けた業務システム開発を行なってきた実績があり、設計支援からアフターフォローまで幅広く対応してくれます。

日本コムシンク株式会社https://www.comthink.co.jp

株式会社テイクス

株式会社テイクスでは、顧客管理システム(CRM)をはじめ、営業支援システム(SFA)や、ERPパッケージの導入等を中心に業務システム開発を行なってきた会社です。各企業のニーズに合わせて新規開発から既存システムの改修及び保守、さらには移行にまで幅広い対応をしてくれます。

株式会社テイクスhttps://www.takes.ne.jp

フューチャー・ワン株式会社

フューチャー・ワン株式会社は、中小企業を中心に販売管理をはじめ、生産管理や原価管理等の業務システム開発を行ってきた会社です。50名以上ものサポート専任部門担当者がいるため、万が一の際にも手厚くスピーディーに対応してくれます。さらに提案から導入支援に至るまで同一担当者が担当し、各タイミングで進捗状況を共有してくれるといった細やかなサービスを行っています。

フューチャー・ワン株式会社https://www.future-one.co.jp/index.html

まとめ

業務システム開発について、本記事では、業務システムに使用される主なプログラミング言語をはじめとした開発に関わる部分について解説し、また、外注する際におすすめの業務システム開発会社についてもご紹介致しました。

コロナ禍でテレワークが推進される中、旧態依然とした体制のままの企業はペーパーレス化が進まず、出社率が高いままであることが多々散見されます。この機会に自社に合った業務システム導入を検討し、業務の効率化を図ってみてはいかがでしょうか。

【2022年最新 人工知能(AI)開発におすすめのアノテーションツール20選】アノテーションツールの選び方のポイントも!

人工知能(AI)開発の機械学習を効率よく行うために、活用するべきアノテーションツール。近年では様々なアノテーションツールが登場しており、無料で使用できるものも増加してきています。

本記事では、人工知能(AI)開発におすすめの20ものアノテーションツールをご紹介し、さらにアノテーションツールの選び方のポイントまで徹底解説致します。

アノテーションとは

人工知能(AI)の機械学習において、必須の概念であるアノテーション。機械学習においてあらゆる形態のデータにタグを付け、意味づけを行うことです。膨大なデータに対し、アノテーションを実施することで、教師データ(正解)を付与し、機械学習のモデルにおいて正しいものを判断することが可能となります。 

アノテーションの種類

アノテーションには、様々な種類があります。本項目では代表的なアノテーションについてご紹介致します。

セマンティックアノテーション

セマンティックアノテーションは、意味的アノテーションのことで、テキスト内における任意の単語に意味付けを行うタグ付けのことです。機械学習アルゴリズムがデータを読み込むことが可能となるようにする目的のアノテーションとなります。実例としては、検索エンジンにおける関連性の改良及びチャットbotの学習等が挙げられます。

画像・映像アノテーション

画像・映像アノテーションは、人工知能(AI)において画像認識及び映像処理の精度を高くするためのアノテーションのことです。画像認識及び映像処理を正しく学習させるために、正確にタグ付けされた膨大なデータ量が必要となります。実例としては、機密情報の漏洩防止のためのセキュリティシステム及び商品リストの分類、自動運転機能搭載車等が挙げられます。

テキスト及びコンテンツの分類

テキスト及びコンテンツの分類は、あらかじめ定義されたカテゴリをフリーテキストで記載された文書に割当お行うアノテーションのことです。具体例としては、ある特定の文書における分及び段落をトピック毎にタグ付けすることが可能です。実例としては、あらゆるジャンルにおけるニュース記事を主題別のカテゴリで分類すること等が挙げられます。

インテント抽出

インテント抽出は、語句及び文といったレベルにおいて、ユーザーの意図をタグ付けするアノテーションのことです。そのため、特定の要求を実行する際、必要になる表現のライブラリが構築されていき、チャットbot等でより高度かつ的確なコミュニケーションを取ることが可能となります。

アノテーションツールとは

アノテーションツールとは、元々用意されている様々なデータ(画像や音声、文章等)に対し、それぞれの説明等の付加情報の設定を行うためのツールのことです。特に人工知能(AI)における機械学習に用いる教師データ(正解)を設定する際に使用されます。人工知能(AI)技術及びディープラーニングの領域の進歩が進むにつれ、アノテーションツールの種類も増加してきているというのが現状です。

アノテーションツールの選び方のポイント

様々なアノテーションツールが存在しているため、どのアノテーションツールを選択するべきか悩んでしまうことも少なくありません。本項目では、アノテーションツールの選び方のポイントについて解説致します。

アノテーション要件に対応しているか否か

アノテーションツールを選ぶ上で最も大切であると言えるのは、開発したい人工知能(AI)に応じた種類のアノテーションであるかどうか、アノテーション要件を満たしているかどうかを明確にすることです。

使いやすさ

アノテーションでは、膨大な量のデータ処理を行わなければならないため、アノテーションツールの操作性についてきちんと把握することが大切です。その中で、動作の軽さはもちろん、直感的な操作が可能なものや、トラブルシューティングが充実しているもの等を選択しましょう。

AIモデル形式への出力形式の確認

アノテーションツールによっては、使用するフレームワークによって使用するAIモデル形式も異なってきます。そのため、アノテーションツールでも同じ出力形式が取れるものを選択する必要があります。

おすすめのアノテーションツール20選

アノテーションツールについての概要を理解したところで、おすすめのアノテーションツール20選をご紹介致します。

Lionbridge AI

Lionbridge AIは、20年にも及び人工知能(AI)プロジェクトの実績を持ち、Lionbridge AIが開発したAIプラットフォームは、画像及び音声、テキストのアノテーション機能が揃っています。100万人ものコントリビューターがアノテーション作業をサポートしてくれる上、感情分析及び合成音声の検証についても対応することが可能です。さらに300言語に対応しているため、多言語の人工知能(AI)に向けた機械学習データを迅速に提供してくれます。

Lionbridge AIhttps://ai-scholar.tech/services/lionbridge-ai

Incubit Annotation Platform

株式会社Incubitは、特に人工知能(AI)におけるディープラーニングを用いた画像認識技術を強みとしています。Incubit Annotation Platformは、複数人で実施するアノテーションプロジェクトを高品質かつ迅速なスピードで実現可能なアノテーションツールとなっており、画像を確認しつつ正確な指示をリアルタイムで共有することが可能です。

Incubit Annotation Platformhttps://www.incubit.co.jp

COCO Annotator

COCO Annotatorは、ブラウザ上で利用可能なオープンソースのアノテーションツールです、主に医療現場で使用されるDICOMの処理及びトラッキング、3Dの矩形等様々な処理ができます。さらにデータセットを読み込むことで、オートアノテーションすることも可能となり、便利なツールです。

COCO Annotatorhttps://github.com/jsbroks/coco-annotator?ref=madewithvuejs.com

Flow

Flowは、人工知能(AI)データ処理サービス及びスマートアノテーションプラットフォーム、さらには多元的なラベリングツールを兼ね備えており、あらゆるAIアプリケーションに対応しています。あのテーターのコンピテンシー認証をはじめ、プロジェクト敵合成マッチング及び品質管理スタッフによる検査等のシステムが充実しており、ラベリングの品質が保証されています。

また、世界トップ3のセキュリティソフト会社であるTrend Microによってセキュリティが保護されており、データの即時消去及びデータの書き込み、アクセス制御等によってデータの安全性が保障されているのも嬉しいポイントです。

Flowhttps://ai-flow.jp

CVAT(Computer Vision Annotation Tool)

CVAT(Computer Vision Annotation Tool)は、ブラウザ上で利用することが可能なオープンソースのアノテーションツールです。前述したCOCO Annotatorと同様、医療現場で使用されるDICOMの処理及びトラッキング、3Dの矩形のアノテーション等、様々な処理を行うことができ、データセットを読み込むことでオートアノテーションも可能となっています。

CVAT(Computer Vision Annotation Tool)https://github.com/openvinotoolkit/cvat

VATIC(Video Annotation Tool from Irvine,California)

VATIC(Video Annotation Tool from Irvine,California)は、ブラウザを通して、動画アノテーションを行うことが可能なツールです。特徴としては、動画のフレームに対し、バウンディングボックスを設定した上で、物体名及びアクション等をラベル付けすることが可能であるということが挙げられます。さらに数フレームおきにアノテーションを行った際には、その間を自動的に補正してくれるという嬉しい機能も標準装備されています。

ただし、VATIC(Video Annotation Tool from Irvine,California)を使用する際には、コードをダウンロードし、自身のサーバー上で運用しなければなりません。

VATIC(Video Annotation Tool from Irvine,California)http://www.cs.columbia.edu/~vondrick/vatic/

LEAR Image Annotation Tool

LEAR Image Annotation Toolは、プログラミング言語であるC ++とQtライブラリを利用し開発されたセマンティックセグメンテーション用のラベルを作成可能なオフラインのツールです。ピクセル単位でオブジェクトアノテーションを行うことができ、マスクファイル(.png形式)はオブジェクト毎に個別に生成されます。

LEAR Image Annotation Toolhttps://lear.inrialpes.fr/people/klaeser/software_image_annotation

Datatang AI

Datatang AIは、複数の特許を持つオートアノテーションツールを搭載したプラットフォームであり、あらゆる人工知能(AI)学習用データに対応可能となっています。世界中に2,000名を超える経験豊富なアノテーターが在籍しており、プロジェクトマネージャーがアノテーション作業に関わる全てのプロセスにおいて品質管理を行うため、作業品質及び納期の保証がされています。

Datatang AIhttps://ai-scholar.tech/services/datatang-ai

Microsoft VoTT(Visual Object Tagging Tool)

Microsoft VoTT(Visual Object Tagging Tool)は、画像及び動画のアノテーションを行うことが可能な無料ツールです。OSは問わず、クロスプラットフォームで使用することができる上、GUI操作のため専門知識がなくても容易にタグ付けができ、CNTKやTensorflow(Pascal VOC)、YOLOのアルゴリズムを使用する場合には、そのままの形式で出力することも可能です。

Microsoft VoTT(Visual Object Tagging Tool)https://github.com/microsoft/VoTT

LabelBox

LabelBoxは、年間500ラベルまでなら無料で使用可能な画像アノテーションツールです。LabelBox上のサーバーを利用して画像データをアップロードしたり、AWS(Amazon Web Services)上のデータに対して使用したりすることが可能となっています。CSVをはじめJSON、Pascal VOC、COCOといった様々な出力フォーマット形式に対応しています。

LabelBoxhttps://labelbox.com

Annotorious

Annotoriousは、JavaScriptで構築されているオープンソースの画像アノテーションツールのことです。わずかなJavaScriptの記述で、Webサイト上の画像に対し描画及びコメント、さらにはラベリング機能を追加することが可能となります。

Annotorioushttps://recogito.github.io/annotorious/

Image Annotation Programme

Image Annotation Programmeは、無料の動画アノテーションツールであり、主に物体認識モデルの教師データ(正解)作成をする際に有効となっています。MITライセンスによりコードが公開されており、出力方式はPascal VOCでバウンディングボックスを出力します。

Image Annotation Programmehttps://allai.jp/image-annotation-programme/

LabelMe

LabelMeは、オープンソースの画像アノテーションツールです。特にセマンティックセグメーションに使用することができ、サーバー上にインストールしてしまえば、Webブラウザ上からアノテーションが行うことが可能となります。

LabelMehttp://labelme.csail.mit.edu/Release3.0/

Imglab

Imglabは、ブラウザから直接使用することが可能な画像アノテーションツールです。前提条件なく使用することが可能かつ必要なCPU及びメモリは最小限となっているため、非常に使いやすいツールと言えます。

Imglabhttps://github.com/NaturalIntelligence/imglab

VIA(VGG Image Annotator)

VIA(VGG Image Annotator)は、画像及び動画、音声におけるアノテーションツールです。ブラウザ上で動作するため、インストール及び設定等は必要ありません。HTML及びJavaScript、CSSのみをベースとしており、学術的なプロジェクトや商業的なアプリケーション開発のどちらでも利用可能となっています。

VIA(VGG Image Annotator)https://www.robots.ox.ac.uk/~vgg/software/via/

labellmg

labellmgは、オープンソースの画像アノテーションツールで、物体検出のためのバウンディングボックス機能が搭載されています。アイコンがわかりやすいため直感的に操作することが可能となっています。出力形式はYOLOです。

labellmghttps://github.com/tzutalin/labelImg/

FastLabel

FastLabelは、日本語対応のWebブラウザ上から使用することができるアノテーションツールです。画像及び動画、テキスト及び音声等の幅広いアノテーションが可能であり、YOLOをはじめ、COCOやPascal VOC、VoTT、labelme等の出力形式にも対応しています。

FastLabelhttps://fastlabel.ai/annotation

Annostation

Annostationは、Webベースの画像認識AI専用アノテーションツールです。画像認識AIに必要とされる全てのアノテーションプロジェクトを1箇所で管理を行うことで、高品質のアノテーションデータを作成することが可能となっています。初めてアノテーションを行う人だとしても直感的に使用できるような使いやすさを実現しています。

Annostationhttps://www.orni.co.jp/annostation

harBest for Data

harBest for Dataは、画像及び動画、音声等のアノテーションツールです。全国に数多く存在するクラウドワーカーが一斉に作業を行うため、データ作成を高速かつ低コストで実現することが可能です。

harBest for Datahttps://harbest.io

ANNOFAB

ANNOFABは、誰でも簡単に使用することが可能なアノテーションツールです。高品質なデータを直感的に作成することができる上、進捗管理及び品質管理も同時進行で行うことが可能となっています。

ANNOFABhttps://annofab.com

まとめ

人工知能(AI)開発におけるアノテーションツールについて、本記事では、人工知能(AI)開発におすすめの20ものアノテーションツールをご紹介し、さらにアノテーションツールの選び方のポイントまで徹底解説致しました。

開発する人工知能(AI)に合わせて、使い勝手の良い高性能なアノテーションツールを選択及び活用し、より精度の高い機械学習を行なって、高品質の人工知能(AI)を開発しましょう。

【データセット(data set)】人工知能の機械学習に大切なデータセットとは?活用事例や注意点とあわせて詳しく解説!

データセットの活用は、人工知能の開発において非常に重要な項目です。しかし、データセットとは一体何なのか、実際その内容を正しく把握できていないという方も多くいるでしょう。

本記事では、「データセットって一体何なの?」「どんな活用事例があるか知りたい」「データセットってどうやって見つければいいの?」などの疑問を一挙に解決いたしますので、ぜひご覧ください。

AI・機械学習に元も重要なデータセットとは?

データセットとは、特定の目的や対象について集められたデータの集合です。ある一定の形に整えられており、人工知能に学習させる機械学習の際などに活用されることが多く、コンピューターが自動処理するために準備された標本データを指す場合がほとんどです。データセットは3つに分類され、それぞれに重要な役割があります。それぞれを詳しく見ていきましょう。

トレーニングセット

一番最初に用いるデータセットです。最も規模の大きなもので、機械学習アルゴリズムを与えることによって開発モデルのトレーニングを行い、基本モデルを構築します。この、トレーニングセットで得られた結果をもとに、次に進めます。

バリデーションセット

上記で説明したトレーニングセットの訓練を行った後、機械学習アルゴリズムの動きを制御するパラメーター「分類器のハイパーパラメーター」をチューニングをするために活用されるのがバリデーションセットです。その際、様々なハイパーパラメーターに対して同様の訓練を行い、バリデーションセットを使い特にパフォーマンスが優れているものを選択します。

テストセット

その名の通り、最終テスト時に使用する、モデルの制度を確認するためのデータセットですよく前述したバリデーションセットと混同されがちになりますが、パフォーマンスのテストの為だけに用いられるのがですとセットです。同じではありませんので注意しておきましょう。最後に改めて違ったデータで検証する事により、念入りに確認する事が出来ます。

データセットの見つけ方

現在、データセットは多種多様なものが存在しています。しかし、どんなデータセットでも使えばいいという訳ではありません。最も大切なのは、数多くある中から自社に合った最適なデータセットを正しく選別するという点です。そこで活用すべきなのが、データセットをまとめているサイトの存在です。ここでは、様々なデータセットをまとめている特に有名な代表的サイトを厳選して5つご紹介致します。

Kaggle

URL:https://www.kaggle.com/

政府や企業などの組織と機械学習エンジニアやデータ分析をするデータサイエンティストを繋げるためのプラットフォームです。登録も無料なため活用しやすく、様々なデータセットをダウンロードできますが、英語のみに対応となっているため注意が必要です。

DATA GO JP

URL:https://www.data.go.jp/

日本の政府が公開しているデータセットがまとめられたサイトです。国民一人一人の生活状況や企業活動などの公共データを公開しており、横断的な検索も可能となっています。営利目的の二次利用も認められているため、多くの企業が活用している代表的なデータセットのまとめサイトと言えます。

国立情報学研究所

URL:https://www.nii.ac.jp/

NII(国立情報科学研究所)が公開しているデータセットです。研究者に向けて、大学や民間企業のデータを提供しています。無料の利用が可能ですが、NTCIR参加者、もしくは研究者の利用が原則として定められています。利用する際は申請をする必要があるので注意してください。

URL:https://datasetsearch.research.google.com/

Googleが提供しているデータセットの検索サービスです。Google Dataset Searchは2020年に提供がスタートしたばかりでまだ比較的新しいデータセットとなります。しかし、世界各国の研究所や行政がネット上で気軽に検索する事が出来るため、新しいながらもその利用者は非常に多く、Googleが提供しているという事もあり大きな安心感もあります。

楽天データセット

URL:https://rit.rakuten.com/

大手企業である楽天の技術研究所が提供しているデータセットです。公的の研究機関や大学に向けた公開を行っており、楽天に掲載されている商品のレビューやアノテーション付き文字画像など豊富なデータが提供されています。無料で利用できますが、使用するためには登録が必須となります。

データセットの活用事例

データセットは様々な活用事例があります。実際の例を正しく知ることで、データセットの効率的な活用方法を知ることが出来るでしょう。ここでは、3つのデータセットにおけるリアルな活用例をご紹介致します。

日本古典籍データセット

「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」において、源氏物語や徒然草など、誰しも一度は聞いたことのある日本古典の名作を含むデジタル化された古典籍画像などを公開しています。日本古典籍データセットの活用例では、2018年、インフォコム株式会社から発売されたカレンダーでは、データセットの画像を利用したものが作成されました。

また、株式会社ハースト婦人画報社から発刊されている「婦人画報」では、光琳画譜の仔犬を使用したステンシルが作成されました。戌年の年賀状に合わせて付録として付属され、3つの表情がそれぞれ優し気で非常に人気を集めた付録です。

SSDSE(教育用標準データセット)

独立行政法人統計センターが公開しており、統計教育やデータサイエンス演習などの統計データです。SSDSEは、日本統計協会の月刊誌「統計」において、授業に使える統計教材のデータとして活用されました。2019年から2020年まで、合計12回も掲載されています。SSDSEは地域別、都道府県別、都道府県県庁所在地別など、分類が様々で正しくされているため、授業の教材としての活用も可能となります。

日本政府の公共データセット

「推奨データセット」という政府が推奨するデータセットがあります。推奨データセットは様々な分野のものがあり、公衆トイレの一覧、介護サービス事業所一覧、無線LANアクセスポイント一覧など、多くのデータを閲覧する事が出来ます。

例えば介護サービス事業所一覧を参考に、ミルモというアプリが開発されました。これは福祉に関するデータを収集し、行政と連携をとることによって簡単に情報検索が出来るアプリです。また、消防水利施設一覧データセットの場合、火災が起きた際にその場所から近い水利を迅速に検索可能なアプリ「全国水利台帳」が開発されました。

データセット活用の注意点

豊富なデータを無料で活用することのできるデータセットですが、使用する際には注意すべき大切なポイントがあります。データセットを適切に正しく活用するためにも、この注意点に関してはしっかりと押さえておくようにしましょう。

適切なデータセットの選択

データセットは非常に豊富な種類があるため、その中から用途に合わせた目的のものを正しく選択する必要があります。この選択をしっかりと行わなければ、イメージした通りの機械学習アルゴリズムを実現させることは出来なくなってしまいます。また、機械学習の性能をより高めるためには、なるべく平均的なデータを選択するという事も大切になります。

使用しないデータの削除

様々なデータセットから適切なものを選ぶ際には、実際に使用するデータ分別は人の手で行う必要があります。検証の際、もしも解析しにくいデータが含まれていると、システムの精度が低くなってしまうという事があります。余計なデータが含まれることで精度低下を引き起こす原因を作ってしまいますので、使用しないデータはその都度必ず削除するようにして下さい。

著作権

人工知能の機械学習では、豊富な種類の画像データやテキストデータを扱います。そのため、データの著作権関連に関しては常にしっかりと気を配らなければいけません。特に商用利用の際には、この著作権に注意した上でデータの利用をしてください。データセットはそのほとんど商用利用に支障がないものではありますが、活用する際には著作権の確認は必ず行うように癖をつけておくと安心です。

完成後も検証や改善をする

完成したとしても、それで常にベストな状態であるという訳ではありません。完成したからと言ってそのまま放置せず、定期的に検証や改善をしていく事が肝心です。使用しないデータなどがあった場合はすぐに削除し、ベストな状態を保てるようにしておきましょう。

まとめ

データセット(data set)は、機械学習に最も重要なポイントです。莫大なデータを学習させることにより、人工知能はより精度を高めていく事が出来るでしょう。今後さらに開発需要が高まっていくであろうAI・人工知能において、こうしたデータセットは欠かせない要素となっています。まずはデータセットが何なのか、どのようなものがあるのかをよく理解し、本記事で紹介したような例を参考に、ぜひ色々なデータセットを効率よく活用していきましょう。

【人工知能(AI)の作り方とは?】開発方法や必要スキル、勉強方法など徹底解説!

近年身近な存在となってきた人工知能(AI)。今後も日常生活を支えてくれる存在となるべく、日々様々な分野で研究が進められています。

本記事では、人工知能(AI)の作り方について、人工知能(AI)を開発するための方法をはじめ必要なスキル、人工知能を開発するための勉強方法等を徹底解説致します。

人工知能(AI)とは

人工知能(AI)の作り方の解説をする前に、人工知能(AI)について概要を押さえておく必要があります。人工知能(AI)とは、人間の知的行動の一部分をソフトウェアを利用して人工的に再現したものを言います。学習し、新たな事に対し順応していくことで、まるで人間のようにあらゆるタスクに柔軟に対応していくことが可能です。「AI」は、英語表記で「Artificial Intelligence」の頭文字を取ったものです。

ちなみに人工知能・AIはその定義は大変広く、大きく分けると2つの人工知能(AI)に大別されます。「特化型AI」と「汎用型AI」です。皆さんが利用されたり、ご存じのAIサービスの多くは「特化型AI」と呼ばれるものでSF映画などで登場する人工知能・AIは「汎用型AI」と呼ばれます。では具体的な人工知能(AI)の開発についてをご紹介します。

人工知能(AI)を開発する流れ

専門的な人工知能(AI)を開発するための手順を解説する前に、簡単な流れについて概要を解説致します。

人工知能(AI)の内容の決定

まず大前提として、人工知能(AI)を何の分野でどのように活用するのかといった内容を決定することが大切です。詳細な内容が決定しなければ、次からのデータの収集等に進むことができません。ある程度着地地点についてきちんと決定しておきましょう。

目的のデータの収集

次に、人工学習(AI)に学習させるべき目的のデータ収集を行いましょう。人工知能(AI)は、初期の状態では何も知らないまっさらな状態であるため、明瞭でありわかりやすいデータを収集することが大切です。

機械学習モデルの作成

データを収集したら、機械学習モデルの作成を行います。この工程は人工知能(AI)を開発する上で最も重要であると言っても過言ではありません。時には膨大な時間がかかってしまうこともありますが、学習データは人工知能(AI)の完成精度に深く関わる部分ですので手を抜かないことが大切です。

機械学習モデルとは

機械学習モデルとは、データ解析を行う手段の一つで、ある特定の種類のパターンを認識できるようにトレーニングされたファイルのことを言います。

Webサービスへ組み込む

開発した人工知能(AI)を公開するためにWebサービスに組み込みを行います。Webサービスに組み込みを行う際には、後述するようなプログラミングスキルが必要となります。

人工知能(AI)を開発する具体的な方法

人工知能(AI)を開発する流れは前述した通りですが、ここではさらに深く掘り下げて解説致します。人工知能(AI)を開発するための方法としては、次の2つのパターンが存在します。

  • 無料ツール及びサービスの利用
  • API及びフレームワークを利用

無料ツール及びサービスの利用

人工知能(AI)を開発するための無料ツールやWebサービスは数多く存在しています。具体的なツール及びサービスについては後述しますが、開発する人工知能(AI)に合わせてツールやサービスを上手に活用しましょう。

API及びフレームワークを利用

これは特にWeb開発及びITエンジニアとしての経験を持つ方におすすめの方法となりますが、「API」及び「フレームワーク」を活用することで、機械学習を手軽に利用することかつ人工知能(AI)の作成が容易となります。APIを使用した開発ツールの具体的な例としては、「チャットボット」や「音声UI」等の自然言語処理に関して無料サービスを提供している「Wit.ai」が挙げられます。

また、フレームワークを使用した開発の例としては、後述する「Python」のフレームワークが挙げられ、「PyTorch」と「TensoeFlow/Keras」が利用されることが多いです。

人工知能開発に必要なプログラミングスキル

人工知能開発に必要となるプログラミングスキルとしては、様々なものがありますが、代表的な2つをご紹介します。

  • Python
  • SQL

Python

Pythonは、機械学習を実装するためのプログラミング言語として最も人気があると言っても過言ではない言語の一つです。その理由としては、プログラミング言語としての信頼性が高く、文法がシンプルであり、機械学習に使用するライブラリやフレームワークがとても充実しているということ等が挙げられます。

人工知能(AI)に限らず、InstagramやYouTube等の有名なサービスがPythonによって開発されていることからもその信頼性が高いことがわかります。

SQL

SQLとは、データベースを操作するための言語であり、データベースにデータを挿入及び検索する際に利用します。SQLの強みとしては、国際標準化されているところにあり、あらゆるデータベースで利用できるということです。そのため、人工知能(AI)に学習させる前段階としてデータを構造化させ、抽出及び加工する際に活用されます。

開発した人工知能(AI)開発を公開するためのスキル

せっかく有能な人工知能(AI)を開発したとしても、公開しなければ活用されることはなく、とても勿体ないことになってしまいますので、人工知能(AI)を公開するためのスキルも身に付けておく必要があります。主に必要となるスキルは次の2つです。

  • フロントエンド(front-end)
  • バックエンド (back-end)

フロントエンド(front-end)

開発した人工知能(AI)を、Webサービスの中で公開しようと考えた場合には、ユーザーの目に触れる部分で必要となるフロントエンド技術が必要です。フロントエンド技術としては「HTML」「CSS」「JavaScript」等のプログラミングスキルが求められます。

バックエンド (back-end)

フロントエンドに対して、ユーザーの目に触れない部分であるバックエンド技術も必要となります。バックエンド技術としては「Java」や「C ++」といったようなコンパイラ言語あるいは「PHP」や「Ruby」といったインタプリタ言語等のプログラミングスキルが求められます。

人工知能(AI)を開発するためのツール

人工知能(AI)を開発するために活用できるツールには、様々なものが存在しますが、ここでは特に主要な15個のツールについて解説致します。

  • Neural Network Console
  • Cloud AutoML Vision
  • IBM SPSS Modeler
  • Azure Machine Learning Studio(classic)
  • Deep Analyzer
  • DataRobot
  • MatrixFlow
  • Google Colaboratory
  • Scikit Learn
  • Theano
  • CNTK
  • ONNX
  • OpenNN
  • H20: Open Source AI Platform
  • Google ML Kit

Neural Network Console

Neural Network Consoleは、Sonyが提供するツールであり、コーディングが不要でありながらも精度の高い人工知能(AI)開発を実現することが可能です。具体的には、ドラッグ&ドロップで簡単に編集することができ、軽量なニュートラルネットワーク構造を自動探索してくれ、さらにボタンひとつで高速な機械学習を実行することが可能です。

メールアドレス等の簡単な登録をするだけでクラウド上で人工知能(AI)を開発することができるため、ハードルも低く、とても便利なツールとなっています。

Cloud AutoML Vision

Cloud AutoML Visionは、Googleが提供する機械学習の知識が0であったとしても、任意の画像を利用して簡単に機械学習モデルを開発することができるツールです。学習用の画像は自分で用意する必要がありますが、「データセット」の画像を転用することも可能です。

IBM SPSS Modeler

IBM SPSS Modelerは、ビジネスにおいて専門知識を活用し、予測モデルを作成すること等が可能な一連のデータ・マイニング・ツールのことです。プログラミングは必要なく、ドラッグ&ドロップの簡単操作だけで良いことから人工知能(AI)開発の知識がない方でも直感的に操作することが可能です。およそ100万件程度のデータであればPC1台準備するだけで処理が可能となっているため、スモールスタートを切りたい方にもおすすめです。

Azure Machine Learning Studio(classic)

Azure Machine Learning Studio(classic)は、Microsoft Azureが提供する機械学習サービスであり、ブラウザ上で、あらゆる機械学習モデルの作成が可能です。モジュールと称される部品を配置し、モジュールの入力及び出力をドラッグ&ドロップの直感的な操作で接続し機械学習モデルを構築します。

大きな特徴としては、Python等に代表されるプログラミング言語を使用せずとも人工知能(AI)開発を行うことが可能というGUIベースの人工知能(AI)開発ツールであり、サンプルモデルも多数搭載されているため、非常に汎用性が高いものと言えます。

Deep Analyzer

Deep Analyzerは、人工知能(AI)の専門的な知識がなくても、手軽に人工知能(AI)開発及び訓練、検証が可能な深層学習ソフトウェアです。プログラミングが不要であり、オーグメンテーション及びハイパーパラメーター調整等の専門的なプロセスを自動化することで、マウス操作だけでの人工知能(AI)開発を実現しました。

代表的な6つのアルゴリズム(画像分類、画像生成、ペア画像生成、物体検出、音源分類、異常検知)があらかじめ搭載されているのも嬉しいポイントです。

DataRobot

DataRobotは、人工知能(AI)開発における機械学習を自動化するプラットフォームです。データプレパレーションをはじめ、モデリングやモデルデプロイ、予測実行に至るまでのデータサイエンスプロセスを自動化することで、生産性を大きく向上させることが期待できます。

具体的には、小売業であれば売上予測及び物流の最適化、マーケティングでは顧客分析や広告費の最適化、製品開発であれば需要供給予測及び不良品の発生予測等、各分野毎に業務を効率化することが可能です。

MatrixFlow

MatrixFlowは、プログラミング言語及び人工知能(AI)の専門的な知識がなくてもノンプログラミングで人工知能(AI)によるデータ分析及び画像認識、数値予測等を行うことが可能な機械学習のプラットフォームです。日本で開発されたプラットフォームであるため、日本語用のアルゴリズムを利用して、精度の高い自然言語処理モデルの構築が可能です。

Google Colaboratory

Google Colaboratoryは、その名の通り、Googleが提供している機械学習の教育及び研究用の無料サービスです。Google Colaboratoryを使用すると、迅速にプログラミング言語Python及び機械学習深層学習等の環境を整備することが可能です。PythonをWebブラウザ上で実行可能なJupyter Notebookを提供している上、GPUも無料で実行できます。

Scikit Learn

Scikit Learnは、プログラミング言語Pythonを使用した機械学習のライブラリのことです。オープンソースかつ無料で利用することができる上、数多くの機械学習アルゴリズムが実装されており、どのアルゴリズムであっても似たようなコーディングで利用することができるという特徴があります。

さらにサンプルのデータセットも搭載されているため、インストール後すぐに機械学習を試すことができます。

Theano

Theanoは、プログラミング言語Pythonの数値計算ライブラリでありながら、ディープラーニングの応用を強く意識して設計されています。多次元配列を効率的に使用するための数式の定義及び最適化、評価が可能となっています。あくまでディープラーニングを実装したライブラリではないので注意が必要です。コンピュータ代数システム及び最適化コンパイラの機能を搭載しています。

CNTK

CNTKは、英語表記で「Microsoft Cognitive Toolkit」の略称であり、Microsoftが提供しているオープンソースの統合ディープラーニングツールキットのことです。ただし、消極的開発段階に突入していることから、後述するONNXの利用が推奨されています。

CNTKは、複数のプログラミング言語に対応しており、クラウド上で簡易的に使用できることから、ニューラルネットワーク開発及び機械学習、コグにティブコンピューティング等の人工知能(AI)プロジェクトに活用することが可能です。

ONNX

ONNXは、英語表記で「Open Neural Network eXchange」の略称であり、ディープラーニングのモデルを様々なフレームワーク間で交換するためのフォーマットのことを言います。具体的には、PytorchやKeras等に代表される機械学習のフレームワークからエクスポートすることが可能であり、ONNX Runtimeをはじめ、TensorRT、ailiaSDK等のSDKを用いて推論ができるようになるのが大きな特徴です。

OpenNN

OpenNNは、英語表記で「open-source neural networks」の頭文字を取ったもので、人工知能(AI)開発における機械学習のためのオープンソースのニューラルネットワークライブラリのことです。これまで、マーケティングやヘルスケア等数多くのアプリケーション開発に貢献しています。

H20: Open Source AI Platform

H20: Open Source AI Platformでは、人工知能(AI)開発におけるディープラーニングをコーディングなしで行うことができます。様々なビジネス上の問題を解決するだけでなく、新たなアイデアを発見及び活用し、クライアントに信頼される結果を提供しています。正確かつ迅速で、透明性の高いモデルやアプリケーションの構築が可能です。

Google ML Kit

Google ML Kitは、機械学習及びモデル構築可能なものであり、Googleが持っている機械学習の専門知識を、パワフルかつ使いやすいパッケージとしてモバイルアプリ開発者向けに提供しています。各デバイス上で問題なく動作するように最適化されたソリューションで、iOS及びAndroidの魅力的なアプリケーション開発を行うことが可能です。

人工知能(AI)を開発することができるAPI

人工知能(AI)を開発することができるAPIの中でもおすすめのものを3つピックアップしましたので、ご紹介致します。

  • Wit.ai
  • Watoson API
  • A3RT

Wit.ai

Wit.aiとは、音声及び文章を送ることにより動かすことが可能なアプリケーション及びデバイスを簡単に開発するためのオープンソースのプラットフォームのことです。プログラミング言語は「Node.js」「Ruby」「Python」「C言語」「Rust」「JavaScript」となっており、さらにiOS及びAndroidどちらにも対応していることから汎用性が高いと言えます。

FacebookまたはGitHubアカウントがあれば、連携しながらWit.aiのアカウントを作成することが可能です。さらにほぼブラウザ上で操作することになるため、エンジニアでなくても扱うことができるとされています。

Watson API

Watson APIは、IBMが提供する人工知能(AI)のAPIです。アルゴリズム及びルール等に関してはIBMが独自に研究し開発、さらに日々アップデートが行われるため、ユーザー側は人工知能(AI)の技術者が不在であっても、精度の高い人工知能(AI)を開発することが可能です。さらにオンプレミス及びマルチクラウドどちらの環境でも使用することが可能となっています。

A3RT

A3RTは、英語表記で「ANALYTICS&ARTIFICIAL INTELLIGENCE API VIA RECRUIT TECHNOLOGIES」を略したものであり、RECRUITが提供する人工知能(AI)の分野の機械学習ソリューション活用のハードルを低くし、スピーディでありながら低コストで導入することができるよう設立されたAPI群のことです。

大きな特徴としては、人工知能(AI)に興味を持ちながらも、関連サービスを開発する技術がないような企業及び個人においてもA3RTのAPIを組み込むことで、文章の自動生成及び画像判定等を代表する人工知能(AI)サービスを利用できるという点が挙げられます。

RECRUITが提供していることもあり、RECRUITを代表する「カーセンサー」をはじめ「ゼクシィ縁結び」「ホットペッパービューティ」といった様々なサービスに活用されてきた実績があるため、信頼性が高いAPIとなっています。

人工知能(AI)を開発することができるフレームワーク

APIに限らずフレームワークを活用することでも人工知能(AI)を開発することが可能です。ここでは人工知能(AI)開発におすすめのフレームワークをご紹介致します。

  • Pytorch
  • TensorFlow/Keras
  • MXnet
  • Chainer

PyTorch

PyTorchとは、Facebookが開発を主導したPythonのオープンソース機械学習に特化したフレームワークのことです。シンプルなコードでコーディングがしやすいことから人気が高くなっています。「Define by Run」というアプローチ方法であることから、自由度が高い設計がされています。使用可能なプログラミング言語は「Python」「C ++」「CUDA」です。

TensorFlow/Keras

TensorFlow/Kerasとは、ディープラーニングモデルを構築しトレーニングを行うためのTensorFlowの高レベルなAPIのことです。主に高速のプロトタイプングをはじめ、最先端の研究等にしようされることが多くなっています。シンプルで一貫したインターフェースがあることから、ユーザーに対して親切な設計となっており、もともと用意されている構成要素の接続のみで制約がなく作成することが可能です。使用可能なプログラミング言語は「C ++」「CUDA」「Python」となっています。

MXnet

MXnetとは、ワシントン大学及びカーネギーホール大学によって開発された深層学習フレームワークのことです。あらゆる深層学習モデルをサポートしていることから、高い人気を誇ります。使用可能なプログラミング言語は「Python」「Scala」「R」「Julia」「Perl」「C ++」であり、非常に多くの言語に対応しているため、活用しやすいフレームワークとなっています。

Chainer

Chainerとは、Preferred Networksが開発した、ディープラーニングに向いているフレームワークのことです。ニュートラルネットワークを使用した学習を行うための機能がオープンソースで提供されており、日本企業が開発したことから日本語のソースも多く、日本国内での利用が多くなっています。シンプルなコーディングでディープラーニングのモデルを構築することができる特徴を持つため、初心者にも易しいと言われています。使用できる言語は「Python」です。

人工知能(AI)を開発するための勉強方法

人工知能(AI)を開発するための勉強方法としては、次の3つが挙げられます。

  • プログラミングスクール
  • 学習サイト
  • 書籍

プログラミングスクール

金銭面に余裕がある場合、最も効率的に学ぶことができるであろう方法としては、プログラミングスクールに通うということが挙げられます。専門的な知識を持つ講師から学びつつ、疑問点があればすぐに質問することができる環境が整っているため、初心者でも安心です。様々なプログラミングスクールが存在しますが、ここでは2校をピックアップしてご紹介致します。

AIジョブカレ

AIジョブカレは、人工知能(AI)活用に必要なプログラミングを中心に、データの前処理及びアルゴリズム、パラメーターチューニング等を現役のAIエンジニア及びデータサイエンティストから学ぶことができる人工知能(AI)技術専門のプログラミングスクールです。

初学者コースをはじめとし中級コースなどレベルに応じて学びたい講座を選択することができるため、学習したい部分だけに絞って学ぶということも可能となっています。

AIジョブカレhttps://www.aijobcolle.com

Winスクール

Winスクールの人工知能(AI)に関わる講座「Python&データ分析コース」「Python&AI Programing」「Python&AI Programing Data Analysis」等では、人工知能(AI)開発の構築部分で利用頻度の高い「Python」の基本から、人工知能(AI)のプログラミングについて、個人レッスンによる実習で学習することが可能です。自分が学びたいことに注力することが可能であるため、深く学び転職等に生かしたい時にも役立ちます。

Winスクールhttps://www.winschool.jp

学習サイト

人工知能(AI)を学習する場合には、学習サイトを閲覧し、活用することでも学ぶことが可能です。ここでは人工知能(AI)を学ぶためにおすすめな学習サイトを4サイトご紹介致します。

KIKAGAKU

KIKAGAKUは、株式会社キカガクが無料公開しているオンライン学習サイトです。誰も挫折することなく、最短距離で最先端の知識を身につけることができるように作られています。大きく2つのコンテンツ(理論パート、実装パート)に分類することができ、理論パートで人工知能(AI)の仕組みを理解してから、実装パートで人工知能(AI)に使用可能な技術の習得を目指すことが可能となっています。

KIKAGAKUhttps://free.kikagaku.ai

AI Academy

AI Academyは、学習者それぞれに適したカリキュラムを用いてPython及び人工知能(AI)を実践的に学ぶことができる学習サイトです。大きな特徴としては、自分が開発したいと思うものを実際に開発しながら学ぶことができるというだけでなく、中級レベルになると、自分で開発したデータ分析及び人工知能(AI)に特化したコンテンツの販売を行うことが可能となっているところです。

AI Academyには、450種類以上ものオリジナルテキストが用意されており、さらにクイズを解きながら、短期間で効率よく自分の目標を達成することが可能となっています。

AI Academyhttps://aiacademy.jp

Aidemy

Aidemyは、人工知能(AI)スキルをスムーズに身につけることができる学習サイトです。会員登録するだけで、人工知能(AI)開発に必要とされる数学及びPythonの入門講座を無料で受講することが可能です。この入門講座は、初心者でもとっかかりやすく図解及びイラスト、さらには動画を積極的に取り入れており、挫折することなく学習を継続することが可能となっています。

学習を始めてから3ヶ月でAI人材となれるように、24時間体制のチャットサポートやコードレビューといった様々なサポートが充実しており、ユーザー数は10万人を超えています。

Aidemyhttps://aidemy.net

AVILEN AI Trend

AVILEN AI Trendは、人工知能(AI)やディープラーニング等の理論及び応用について、最先端のAIトレンドについて誰もが理解することができるよう、わかりやすく提供している学習サイトです。

AVILEN AI Trendhttps://ai-trend.jp

書籍

人工知能(AI)を学習するために、書籍を揃えて学習するという方法も存在します。ここでは人工知能(AI)に関する初歩的な学習が可能な書籍4冊をピックアップします。

人工知能プログラミングのための数学がわかる本

人工知能(AI)プログラミングに必要とされる高校数学及び大学数学を基礎からそう復習することが可能な一冊。数学が苦手な方にもおすすめです。実際にPythonのコードを動かすことで理解を深めることも可能です。

書籍名著者名出版社
人工知能プログラミングのための数学がわかる本石川 聡彦KADOKAWA

図解これだけは知っておきたいAI(人工知能)ビジネス入門

人工知能(AI)について、初心者及びおさらいしたい人に最適の一冊。丁寧な解説で、人工知能(AI)のウソとホントをはっきり理解することができ、人工知能(AI)に関する用語と常識を網羅することが可能となっています。

書籍名著者名出版社
図解これだけは知っておきたいAI(人工知能)ビジネス入門三津村 直貴成美堂出版

図解即戦力 機械学習&ディープラーニングの仕組みと技術がこれ1冊しっかりわかる教科書

機械学習及びディープラーニングについて主に図解形式で解説している1冊。人工知能(AI)に関する機械学習及びディープラーニングの基本及び関連技術をはじめ、仕組みや開発に関する基礎知識を一通り学ぶことが可能な入門書となっています。

書籍名著者名出版社
図解即戦力 機械学習&ディープラーニングの仕組みと技術がこれ1冊しっかりわかる教科書株式会社アイデミー
山口 達輝
松田 洋之
技術評論社

エンジニアなら知っておきたいAIのキホン 機械学習・統計学・アルゴリズムをやさしく解説

Think IT連載「ビジネスに活用するためのAIを学ぶ」に、著者の自社Webサイトのブログである「AI技術をぱっと理解する(基礎編)」を加えつつも加筆及び修正を施したAI入門書となっています。今から人工知能(AI)を学習するというエンジニア及び過去に挫折してしまったエンジニアにおすすめの一冊です。

書籍名著者名出版社
エンジニアなら知っておきたいAIのキホン 機械学習・統計学・アルゴリズムをやさしく解説梅田 弘之インプレス

まとめ

人工知能(AI)の作り方について、本記事では、人工知能(AI)を開発するための方法をはじめ必要なスキル、人工知能を開発するための勉強方法について等を徹底解説致しました。

人工知能(AI)の分野は、まだまだ発展途上中であるため、プログラミング初心者であっても今から人工知能(AI)について習得することで、あらゆる分野でその技術を生かすことが可能となるはずです。プログラミングを学ぶのであれば人工知能(AI)に特化した技術を身に付けてみてはいかがでしょうか。

【DAO(分散型自律組織)完全ガイド】DAOの仕組みから利用の仕方、おすすめのDAOや将来性についても徹底解説!

NFTだけでなく、呼応するようにDAOというワードを目にする機会が徐々に増えてきました。NFTとも深い関係性を持つDAOについて知識を身につけることで、DAOに参加し、NFTを購入したり売却したりすることも可能です。

本記事では、DAOについて、基本的な仕組みから利用方法、おすすめのDAOや将来性について等徹底解説致します。

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DAOとは

DAOとは、英語で「Decentralized Autonomous Organization」と表記し、日本語訳では「分散型自律組織」と称されます。

個人及び組織に支配されることなく、さらに管理者的な存在もなく、政府等にも支配されることのない、コンピューター及びネットワーク、ノードによって自動化及び分散化が実現された組織のことを指します。

個々のDAOのルール及びガバナンスに関しては、ブロックチェーン上のSmart contractにコード化されているため、DAOの参加者による投票が行われない限り変更することは不可能です。

さらにDAOには、参加者の承認なくアクセスできない資金が存在しています。あらゆる意思決定は、指定された期間において投票された提案が必要です。

DAOの種類

DAOには、非常に広い意味があります。例えば180°異なる性質を持つ組織があったとしてもどちらもDAOであることがあるので注意が必要です。

本項目では、代表的なDAOの種類についてご紹介していきます。

Pleasr DAO

あらゆるNFTを収集することで、他の資産に投資を行っています。

HerStory DAO

黒人女性やノンバイナリーなどのアーティストによるプロジェクトに資金を提供しています。

Komorebi Collective DAO

女性やノンバイナリーのNFT作成者に資金を提供しています。

Friends with Benefits DAO

入会金が必要な排他的な組織のことです。

Meta Cartel Venture DAO

初期段階及びこれから発展が見込まれる分散型アプリケーションに投資をしています。

DAOの特徴

DAOには大きく3つの特徴があります。

本項目では、それぞれの特徴について詳細を解説致します。

管理者不在

DAOには、組織を束ねる管理者は存在しません。さらに、外部からの介入を受けることなく自動的かつ自律的に業務を遂行することが可能です。

基本的な意思決定を自動化されたシステム及びクラウドソースに委ねることで、人間が起こすトラブル(資金の操作及び不正等)を防ぐことができます。

初期ルールはあるにせよ、参加者が柔軟な発想で意思決定を行うことができるため、全員で成長させていくことになります。

オープンソース

DAOは非常に開かれており、透明性が高い上、その存在が消えることはありません。内部での全ての取引はブロックチェーンに記録及び維持されるため、責任も分散化され自律的な組織とみなされているのです。

参加条件はDAOトークンの保有

DAOは、インターネット環境さえ整っていれば、DAOトークンを購入及び保有することが可能であるため、誰でも参加することが可能と言えます。

さらにDAOを設立することも視野に入れても良いでしょう。

DAOの仕組み

DAOの仕組みを理解することで、DAOに参加した際にも戸惑うことが少なくなります。本項目では、DAOの仕組みについて詳細を解説致します。

ルールを定義する

DAOを構築するために、一番最初に行うべきことはルールを確立し、定義を行うことです。定義されたルールは、Smart contractに書き込まれ誰にでも閲覧できるように保存されます。

Smart contractは一度書き込まれると誰にも変更をかけることができません。そのため唯一無二、不変的なものとなるため、ルールが持つ力は絶大となります。

他にも特定の条件下でのみ、特定のタスクが実行されるようなプログラムを組み込むことも可能です。

資金調達

次に行われるのが、Smart contractで定義されたDAOの資金調達です。資金調達時には、Governance tokenが発行されます。DAOの誰でも確認できる定義に共感した投資家等がGovernance tokenを購入することになります。

Governance tokenを購入した投資家は、DAO内で提起された問題に対しての投票権をはじめとした権利や特権を獲得することが可能です。しかし、当たり前のことではありますが、DAOによってルールが異なるため、特にGovernance token最低保有量等のルールに関してはきちんと確認を怠らないようにしましょう。

DAOの運営

投資家達にGovernance tokenが供給されることによって、それぞれのGovernance tokenの保有量に基づき、意思決定されていくことになります。この時点で、DAO参加者の過半数の投票及び同意のシステムによる規制が開始されることから、外部からの圧力及びコントロール等の影響を全く受けることなく、完全に独立した組織となるのです。

DAOにおいては、投票等はブロックチェーン上で何らかの形の取引で表され、各メンバーは名前ではなく、アドレスで表されます。

アドレスに関しては、人間であるとは限らず、ロボットやIOTデバイス、あるいは他のDAOが所有しているものの可能性があることから、匿名性が高い性質を持ちます。

DAOの利用の仕方

前述したとおり、DAOに参加し、投票権等の特権を得るためには、DAO毎に供給されるGovernance tokenを購入及び取得する必要があります。

数多くの様々な特性をもったDAOが存在しますが、未だ国内取引所には上場していないGovernance tokenも多数あるため、そういったGovernance tokenを購入したいと考える際には、国内取引所から海外取引所あるいはMetaMaskを介して購入する必要があります。

本項目では、Governance tokenを購入する方法について、簡単に解説致します。

国内取引所で口座開設をし通貨を購入

国内取引所に口座を開設する際には、様々な仮想通貨アプリがあるのでお好みのものを利用しましょう。

中でも人気が高い仮想通貨アプリとしては「コインチェック」が挙げられます。

操作はシンプルで「会員登録」から進み、画面の誘導通りに必要情報を入力した後、本人確認と日本円の入金を行います。そして任意の仮想通貨を購入しましょう。

様々な仮想通貨が存在しますが、Meta Mask及び海外取引所に送金を行う際、手数料がかかるため、送金手数料が安い仮想通貨がおすすめです。

海外取引所及びMetaMaskに送金

仮想通貨を購入することができ次第、海外取引所及びMeta Maskに送金を行います。海外取引所に送金を行うためには、国内取引所と同様、口座を開設することが必要です。

海外取引所によって操作は変わってきますが、仮想通貨によって入金アドレスが存在するため、きちんと自分が所持していて送金を行う仮想通貨を選択するようにしましょう。

送金した通貨を用いてGovernance tokenを購入

海外取引所及びMeta Maskに送金した仮想通貨を用い、実際に参加をしたいと思うDAOのGovernance tokenを購入します。

前述したとおり、Governance tokenを購入した時点でそのDAOの参加者となります。

DAOのメリット

DAOのメリットとしては、次の5つが挙げられます。

  • 透明性がある
  • 公平性がある
  • 効率的である
  • Smart contractで公開されている
  • 自動化されているため時間や人件費が省かれる

上記のように特徴=メリットと言うことができるでしょう。

DAOのデメリット

DAOのデメリットとしては、次の3つが挙げられます。

  • 技術的な課題
  • 法的な課題
  • ハッキングなどのトラブル(脆弱性)

まだ仕組みができて日が浅いことから解決すべき課題が数多く存在します。

おすすめのDAO

DAOには様々な種類がありますが、中でもおすすめのDAOについてご紹介致します。

ビットコイン

仮想通貨に慣れ親しみがない方でも1度は耳にしたことがあるであろうビットコインは、DAOを一番最初に成功させ、なおかつ現在まで維持されている組織です。

ビットコインの大きな特徴は、まさしくDAOと同様に中央組織に支配されることなく、さらにブロックチェーンプロトコルに関しては、ビットコインにリンクしたインセンティブのネットワークに基づいていることです。

ビットコインはまさにプログラムが自立しており、なおかつ分散化を確立した暗号資産であると言えます。

MakerDAO

イーサリアムブロックチェーン上に2014年に設立されたMakerDAOは、Defi(分散型金融)の基礎を築いたと言われています。

MakerDAOは、金銭の貸借の管理を行うSmart contractサービス及び2種類の仮想通貨、また、ステーブルコインであるDAIとGovernance tokenであるMKRで構成されているという特徴を持ち、分散型取引所で広く取引されています。

Governance tokenであるMKRを取得することで、プロトコルの将来に関する投票権を得ることができる点が大きな特徴と言えます。

PleasrDAO

PleasrDAOは、NFTを収集しているDAOとしてその名を轟かせています。様々なNFTを収集している中でも特に有名な事例としては、エドワード・スノーデン氏がNFTマーケットプレイスの一つであるFoundationで販売した「Snowden NFT」の購入が挙げられます。

Snowden NFTの購入は、オークション形式で行われ、最終的な落札額は2,224ETH(日本円にしておよそ5,980万円)でした。

PleasrDAOの参加者には、次のような業界の著名人が名を連ねています。

  • ブロックチェーン分野に投資をしているMechanism CapitalmのAndrew Kang氏
  • Compound及びCompoundプロトコルの創業者Robert Leshner氏
  • Aave及びAaveプロトコルのStani Kulechov氏

NFTの収集に興味がある方におすすめのDAOです。

Decentraland

Decentralandは、アバターを介することで、独自の仮想空間内で様々なゲーム及び経済活動等を楽しむことができるDAOのプラットフォームのことです。参加者は、「MANA」と称されるトークンを用い、仮想空間内の土地にあたるLANDを購入及び売却することが可能となっています。

LANDには、自由に任意の建物や施設を建設することができます。中でも面白いのは、建設した施設でNFTアートを展示及び販売することが可能である点です。他にも入場料やチケット代金を徴収する機能などを搭載することができるので、収益化を図ることができます。

DAOは合法なのか

DAOは、何かトラブルが発生した時には、誰が責任を負うのかということを定義することが困難であることから、法的に認められていませんでしたが、アメリカ合衆国のワイオミング州が、2021年7月1日にDAOを有限会社の一つの形態として認めたことで大きな話題となりました。

ワイオミング州が定めた主な内容は次の通りです。

  • 所有者の有限責任があること
  • 他の法人形態よりも柔軟な経営体制であること
  • DAOに固有のデフォルトの役割があること
  • DAOが参加者管理またはアルゴリズム管理として機能することを許可
  • Smart contractをDAO参加者の権利を管理するための主要な文書として認識
  • DAOの参加者の役割及び責任を定義すること

この法案はあくまでワイオミング州を拠点とするDAOを保護することになりますが、アメリカ合衆国連邦政府及び世界における他の政府はDAOを認めていないため、完全に保護されることはないということを覚えておきましょう。

DAOの課題

DAOには様々な特徴やメリットがある一方で、DAO特有の課題があります。例えば、一度Smart contractに書き込んだルール等に関しては、変更が容易ではありません。一方でSmart contractやプログラム全般において、脆弱性の隙をつき様々なハッキングの事例も起こっています。

また、Smart contractは、世界中に分散したノード上で実行されることから、あらゆる国及び地域において異なっている法律により問題が起きてしまう可能性もあります。ビットコインをはじめとする仮想通貨に関する規制は国及び地域毎に異なることから、場合によっては賭博罪に抵触してしまうこともあるのです。

DAOの将来性

2021年、NFT市場が大きな注目を浴び、DAOの存在も認知されるようになってきましたd。特にDecentralandは、人気NFTゲーム「Axie Infinity」と連携し、さらにAxie Infinity内においては、世界的オークション会社「サザビーズ」がバーチャルギャラリーを解説したことで、DAOの参加者を募るためのエコシステムが構築されてきています。

また、アソビシステム株式会社は、DecentralandのLANDを入手し、仮想空間内での文化都市「メタトーキョー」を始動しました。これは世界初の試みであり、メタバースを活用した新しいエンタメ及びカルチャーの配信に注目が集まっています。

DAOは、仮想通貨を用いることから若者には特に馴染みにくいと言われていますが、若者の間でカリスマ的な存在であるタレントがDecentralandで活躍することで、DAOが浸透及び普及していくと予想されています。

まとめ

本記事では、仮想通貨DAOについて、基本的な仕組みから利用方法、おすすめのDAOや将来性について等徹底解説致しました。

DAOについて全く知らなかったという人も、この記事を読み少しは理解することができたのではないでしょうか。DAOは新しい組織であるため、今後もバージョンアップしていくでしょう。

早く参加しておくことで、様々な利益を得ることに繋がるかもしれません。今後もDAOに関する最新情報を日々チェックし、自分にとって最適なDAOに参加してみてはいかがでしょうか。