開発言語

 2024年最新版|【PyTorch 入門】基礎から画像分類まで徹底解説!環境構築・エラー解決付き

近年、機械学習や深層学習は凄まじい勢いで進化し、私たちの生活やビジネスを大きく変えています。

PyTorchは、そんな進化を支える、オープンソースの深層学習フレームワークです。柔軟性、動的な計算グラフ、豊富な機能が揃っており、研究者や開発者に大人気です。

この記事では、PyTorchの基礎から応用まで、具体的な知識とノウハウをわかりやすく解説します。

これからPyTorchを学びたい方も、もっと理解を深めたい方も、きっと役立つ情報が見つかります。

この記事を読んでほしい人

  • PyTorch の基礎から学びたい初心者の方
  • PyTorch を使って画像分類などの実践的なスキルを習得したい方
  • PyTorch のインストールや環境構築でつまずいている方

この記事でわかること

  • PyTorch の基本概念(テンソル、Autograd、ニューラルネットワーク構築)
  • PyTorch を使った画像分類モデルの作成方法
  • PyTorch のインストールと環境構築、よくあるエラーとその解決策

なぜPyTorchが選ばれるのか?

PyTorchの人気の秘密は、以下の特徴にあります。

  • Pythonとの親和性
  • 動的な計算グラフ
  • 強力なGPUサポート活発なコミュニティ
  • 活発なコミュニティ

Pythonとの親和性

Pythonの書きやすい構文で記述できるため、学習のハードルが低く、コードも読みやすくなります。

NumPy、SciPy、Pandasなど、Pythonの既存ライブラリとの連携もスムーズで、開発効率が上がるのも特徴です。

Pythonの豊富なエコシステムを活用できるので、データの前処理、可視化、デプロイなど、機械学習プロジェクト全体を円滑に進められます。

動的な計算グラフ

PyTorch はモデルの構造を柔軟に変更できるので、複雑なモデルも作りやすく、デバッグも楽になります。

計算グラフをステップごとに構築するので、メモリ効率が良く、大規模なモデルの学習も可能です。

RNN(再帰型ニューラルネットワーク)やGAN(敵対的生成ネットワーク)など、動的な構造を持つモデルの作成に適しています。

強力なGPUサポート

PyTorchはCUDAを使ったGPU処理で、高速な計算が可能です。

分散学習にも対応しており、複数のGPUを使って学習時間を短縮できます。

最新のGPUアーキテクチャにも対応しており、最高のパフォーマンスを引き出せます。

活発なコミュニティ

世界中の研究者や開発者がPyTorchを使っているので、活発な情報交換が行われています。

チュートリアル、ドキュメント、サンプルコードなど、学習リソースが豊富に提供されています。

PyTorch ForumsやStack Overflowなどで質問や相談ができるので、初心者でも安心して学習を進められます。

PyTorchの基礎知識

ここでは、PyTorchの基礎知識について解説していきます。

  • テンソル
  • Autograd
  • ニューラルネットワークの構築

PyTorchの基礎を押さえてから応用方法などをみていきましょう。

テンソル

PyTorchの基本的なデータ構造は、テンソルです。

多次元配列であり、スカラー(0次元)、ベクトル(1次元)、行列(2次元)、そして3次元以上の配列を表すことができます。テンソルは、CPUまたはGPUのメモリに格納されます。

Pythonimport torch
# テンソルの作成x = torch.tensor([1, 2, 3])  # 1次元テンソル(ベクトル)y = torch.tensor([[1, 2], [3, 4]])  # 2次元テンソル(行列)
print(x)  # tensor([1, 2, 3])print(y)  # tensor([[1, 2], [3, 4]])

Autograd

PyTorchは、自動微分機能であるAutogradを提供していることにより、複雑な計算の微分を自動的に計算可能です。

深層学習では、モデルのパラメータを最適化するために、損失関数の勾配を計算する必要があります。

Autogradは、この勾配計算を自動的に行ってくれるので、開発者は勾配計算の実装に煩わされることなく、モデルの構築に集中できます。

Pythonx = torch.tensor([1.0, 2.0, 3.0], requires_grad=True)y = x ** 2 + 2 * x + 1z = y.mean()
z.backward()  # 逆伝播print(x.grad)  # x の勾配

ニューラルネットワークの構築

PyTorchでは、torch.nnモジュールを使って、ニューラルネットワークを構築できます。

このモジュールには、さまざまなレイヤー(線形層、畳み込み層、活性化関数など)や損失関数、最適化アルゴリズムが用意されています。

Pythonimport torch.nn as nnimport torch.optim as optim
# モデルの定義model = nn.Sequential(    nn.Linear(input_size, hidden_size),    nn.ReLU(),    nn.Linear(hidden_size, output_size))
# 損失関数と最適化アルゴリズムの定義criterion = nn.CrossEntropyLoss()optimizer = optim.SGD(model.parameters(), lr=0.01)

PyTorchの応用:画像分類に挑戦!

ここでは、PyTorchを使って、画像分類モデルを作ってみましょう。

10クラスそれぞれに6,000枚の画像が含まれている画像データセットであるCIFAR-10を使います。

Pythonimport torchvisionimport torchvision.transforms as transforms
# データセットの読み込みtransform = transforms.Compose(    [transforms.ToTensor(), transforms.Normalize((0.5, 0.5, 0.5), (0.5, 0.5, 0.5))])
trainset = torchvision.datasets.CIFAR1  1. github.comgithub.com0(root=’./data’, train=True, download=True, transform=transform)trainloader = torch.utils.data.DataLoader(trainset, batch_size=4, shuffle=  1. blog.paperspace.comblog.paperspace.comTrue, num_workers=2)
# モデルの学習for epoch in range(num_epochs):    for i, data in enumerate(trainloader, 0):        inputs, labels = data
        optimizer.zero_grad()        outputs = model(inputs)        loss =  1. github.comgithub.comcriterion(outputs, labels)        loss.backward()        optimizer.step  1. www.analyticsvidhya.comwww.analyticsvidhya.com()

PyTorchのインストールと環境構築

この章では、PyTorchのインストールと環境構築について解説します。

PyTorchを使うには、まずインストールと環境構築が必要です。

PyTorchのインストール

PyTorchは、pipコマンドで簡単にインストールできます。

Bash
pip install torch torchvision torchaudio

GPU環境の構築(任意)

PyTorchは、GPUを使うことで、高速な計算が可能です。GPUを使うには、CUDA Toolkitをインストールする必要があります。CUDA Toolkitは、NVIDIAが提供するGPU向けの開発ツールキットです。

CUDA Toolkitのインストールが完了したら、PyTorchをインストールする際に、GPU対応のバージョンをインストールします。

Bash
pip install torch torchvision torchaudio –extra-index-url https://download.pytorch.org/whl/cu117

PyTorchのコミュニティ|共に学び、成長する

PyTorch初心者にとって、活発なコミュニティの存在は大きな支えとなるのでご紹介していきます。

  • 豊富な学習リソース
  • 質問や相談ができる場
  • 最新情報の入手
  • コミュニティへの参加

PyTorchのコミュニティは、世界中の開発者や研究者たちが集い、知識や経験を共有し、互いに助け合う場です。

活発な情報交換が行われており、初心者から上級者まで、さまざまなレベルの人が参加しています。

豊富な学習リソース

PyTorchのコミュニティでは、初心者向けのチュートリアルやドキュメント、サンプルコードなどが豊富に提供されています。

これらのリソースを活用することで、PyTorchの基本的な使い方から高度な応用まで、効率的に学ぶことが可能です。

質問や相談ができる場

PyTorchのコミュニティには、フォーラムやQ&Aサイトなど、質問や相談ができる場が数多く存在します。

PyTorchの使い方で困ったときやエラーが発生したとき、これらの場で質問することで、他のユーザーからアドバイスや解決策を得ることができます。

最新情報の入手

PyTorchのコミュニティでは、最新のアップデート情報やイベント情報などをいち早く入手できます。

また、世界中の開発者や研究者たちが日々新しい技術やアイデアを生み出しており、それらの情報に触れることで、PyTorchの最新動向を把握し、自身のスキルアップに繋げることが可能です。

コミュニティへの参加

PyTorchのコミュニティに参加すれば、他のユーザーとの交流を通じてモチベーションを高めたり、新たな発見や刺激を得たりできます。

また、自分の知識や経験を共有することで、コミュニティの発展に貢献可能です。

エラーとその解決方法|PyTorch初心者によくある悩み

PyTorch初心者によくあるエラーとその解決方法をまとめました。

  • インストール時のエラー
  • GPU関連のエラー
  • モデル学習時のエラー
  • その他のエラー

これらの情報は、PyTorchの学習中に発生する可能性のある問題を事前に把握し、スムーズに解決するのに役立ちます。

インストール時のエラー

PyTorchのインストールはpipコマンドで簡単に行えますが、環境によってはエラーが発生する場合があります。

<エラー例>

Could not find a version that satisfies the requirement torch

<解決方法>

  • PyTorchのバージョンとPythonのバージョン、OSの互換性を確認する
  • pipを最新バージョンにアップデートしてみる
  • インターネット接続を確認し、安定した状態でインストールを試みる
  • プロキシ設定などがインストールを妨げている可能性もあるため、設定を見直してみる

GPU関連のエラー

GPUを利用する際に発生するエラーは、PyTorch入門者を悩ませがちです。

<エラー例>

RuntimeError: CUDA error: no kernel image is available for execution on the device

<解決方法>

  • インストールした PyTorch のバージョンが、使用している GPU と CUDA のバージョンに対応しているか確認する
  • GPU ドライバが最新版にアップデートされているか確認する
  • GPU のメモリが不足している可能性があります。バッチサイズを小さくしたり、モデルのサイズを調整したりする

モデル学習時のエラー

モデルの学習中に発生するエラーは、原因特定が難しい場合があります。

<エラー例>

RuntimeError: The size of tensor a (3) must match the size of tensor b (10) at non-singleton dimension 1

<解決方法>

  • このエラーは、テンソルの形が合っていないことを示しています。モデルへの入力データの形と、モデルの各層が期待する形が一致しているか確認しましょう。
  • データの前処理やモデルの定義を見直す必要があるかもしれません。
  • print文などで各テンソルの形を確認しながらデバッグを進めると、問題箇所を特定しやすくなります。

その他のエラー

他にも、さまざまなエラーが発生する可能性があるため、下記の対応をしましょう。

  • エラーメッセージをよく読む:エラーメッセージには、問題の原因や解決のヒントが隠されています。落ち着いてエラーメッセージを読み、何が問題なのか理解する
  • 公式ドキュメントやコミュニティを活用する:PyTorchの公式ドキュメントやフォーラム、Stack Overflowなどには、多くのエラーとその解決方法が記載されているので、積極的にこれらのリソースを活用する
  • 諦めずに挑戦する:エラーはPyTorch学習の一部なので、エラーが発生しても諦めずに、解決方法を探し、挑戦し続けることが大切

PyTorchの学習では、エラーに遭遇することは避けられません。

しかし、エラーを解決する過程で、PyTorchの理解を深め、スキルアップすることができます。

焦らず、一つずつエラーを解決していきましょう。

PyTorchの最新機能とトレンド

ここでは、PyTorchの最新機能とトレンドを紹介します。

  • PyTorch 2.0
  • Transformersライブラリの統合
  • 分散学習の進化

PyTorchは活発に開発が進んでおり、常に新しい機能が追加されています。

PyTorch 2.0

PyTorch 2.0では、パフォーマンスの向上、新しいコンパイラ技術の導入、分散学習の強化などが行われました。

特に、TorchDynamoとAOTAutogradという2つの新しいコンパイラ技術は、PyTorchのパフォーマンスを大幅に向上させる可能性を秘めています。

Transformersライブラリの統合

PyTorchは、Transformersライブラリとの統合を強化しています。

Transformersライブラリは、自然言語処理分野で広く利用されているライブラリであり、BERTやGPTなどの最先端のモデルが実装されています。

PyTorchとTransformersライブラリを組み合わせることで、自然言語処理タスクを効率的に開発することが可能です。

分散学習の進化

PyTorchは、分散学習のサポートを強化しています。

分散学習は、複数のGPUやマシンを使用して、大規模なモデルを学習する技術です。

PyTorchは、さまざまな分散学習戦略に対応しており、大規模なデータセットやモデルを効率的に学習できます。

PyTorchでビジネスを加速!

ビジネスにおいても、PyTorchを活用することで、以下のようなメリットが期待できます。

  • 業務効率化
  • 意思決定の支援
  • 新しいサービスの創出

PyTorchは、機械学習・深層学習の分野で広く利用されており、画像認識、自然言語処理、音声認識など、さまざまなタスクに適用されています。

業務効率化

従来手作業で行っていたタスクを自動化し、時間とコストを削減できます。

たとえば、画像認識技術を活用して、製品の検品作業を自動化することができます。

意思決定の支援

大量のデータを分析し、隠れたパターンや相関関係を発見することで、より良い意思決定を支援できます。

たとえば、顧客の購買履歴を分析して、おすすめの商品を提示することが可能です。

新しいサービスの創出

機械学習・深層学習技術を活用して、これまでにない新しいサービスを創出できます。

たとえば、音声認識技術を活用すれば、多言語対応の自動翻訳サービスを提供可能です。

PyTorchに関するよくある質問

ここでは、PyTorchに関するよくある質問についてMattockのシニアコンサルタントが回答していきます。

  • Q1. PyTorchはなぜ人気があるのですか?
  • Q2. PythonとPyTorchの違いは何ですか?
  • Q3. PyTorchの今後はどうなりますか?
  • Q4. PyTorchの強みは何ですか?

PyTorchについての理解を深めておきましょう。

Q1. PyTorchはなぜ人気があるのですか?

PyTorchの人気の理由は次のようにいくつかあります。

  • 直感的なコード:Pythonの文法をベースにしているので、Python経験者にとって非常に学びやすく、直感的にコードを書くことができる
  • 動的な計算グラフ:静的な計算グラフを採用しているフレームワークと異なり、PyTorchは動的な計算グラフを構築できることにより、複雑なモデルを柔軟に構築し、デバッグも容易になる
  • 強力なコミュニティ:活発なコミュニティによって支えられており、豊富なドキュメント、チュートリアル、コミュニティサポートが利用できる
  • 研究開発での採用:最新の研究成果がPyTorchにいち早く実装されることが多く、研究開発の現場で広く採用されている

Q2. PythonとPyTorchの違いは何ですか?

PyTorchはPythonのライブラリとして提供されており、Pythonの文法を使ってPyTorchの機能を利用することができます。

Pythonは汎用的なプログラミング言語であり、Web開発、データ分析、機械学習など、さまざまな用途に使用可能です。

一方、PyTorchはPythonをベースに開発されたオープンソースの深層学習フレームワークであり、主にニューラルネットワークの構築と学習に使用されます。

Q3. PyTorchの今後はどうなりますか?

PyTorchは現在も活発に開発が進められており、今後もさらなる進化が期待されます。

特に、PyTorch 2.0の登場により、パフォーマンスの向上、新しい機能の追加、エコシステムの拡充などが期待されています。

PyTorchは、今後も深層学習の研究開発をリードしていく存在となっていくのです。

Q4. PyTorchの強みは何ですか?

PyTorchの強みとしては、以下の点が挙げられます。

  • 柔軟性:動的な計算グラフにより、複雑なモデルを柔軟に構築できる
  • デバッグの容易さ:動的な計算グラフであるため、デバッグが容易であり、エラーの特定や修正が簡単で
  • 研究開発向けの機能:最新の研究成果がPyTorchにいち早く実装されることが多く、研究開発に適している
  • 豊富なリソース:公式ドキュメントやチュートリアルが充実しており、コミュニティサポートも活発

これらの強みを活かして、PyTorchは深層学習のさまざまな分野で活用されています。

まとめ

この記事では、PyTorchの基礎知識から応用、最新機能、導入事例、よくある質問まで、幅広く解説しました。

PyTorchは、機械学習・深層学習の分野で強力なツールであり、ビジネスに大きな価値をもたらす可能性を秘めています。

PyTorchの導入や活用にご興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にMattockまでお問い合わせください。

お客様のビジネス課題を解決する最適なソリューションをご提案いたします。

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PyTorchは、機械学習・深層学習の分野で強力なツールですが、その導入や活用には専門的な知識や経験が必要です。

Mattockでは、PyTorchをはじめとする機械学習・深層学習技術に関する豊富な実績とノウハウを活かし、お客様のビジネス課題を解決する最適なソリューションをご提案いたします。

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Pythonで始める人工知能開発の全て【2024年最新版】~初心者からプロフェッショナルまで、ビジネス活用も徹底解説~

Pythonの人工知能開発は、初心者でも始めやすいと注目を集めています。

Pythonの人工知能ってすごいけど、自分にも作れるのかな?

この記事では、Pythonを使った人工知能開発について、環境構築から基本的なコードの書き方、そして画像認識や自然言語処理などの応用例まで、初心者にもわかりやすく解説していきます。

この記事を読んでほしい人

  • Pythonを使って人工知能開発に興味がある方
  • 人工知能(AI)の可能性をビジネスに活用したいと考えている方
  • プログラミング初心者だけど人工知能(AI)開発にチャレンジしてみたい方

この記事でわかること

  • Pythonが人工知能(AI)開発に最適な理由
  • Pythonを使った人工知能(AI)開発の基本的なステップと具体的な事例
  • 人工知能(AI)開発を成功に導くためのMATTOCKのサポート体制について

なぜPythonが人工知能(AI)開発に選ばれるのか?3つの魅力を解説!

Pythonが人工知能(AI)開発で圧倒的な人気を誇る理由は、以下の3つです。

  • シンプルで学びやすい文法
  • 豊富なライブラリとフレームワーク
  • 活発なコミュニティ

PythonがAI開発に選ばれる魅力をみていきましょう。

シンプルで学びやすい文法

Pythonの文法は、他のプログラミング言語に比べてシンプルで直感的です。

たとえば、インデント(字下げ)でコードのブロックを表現するので、コードが読みやすく、初心者でも理解しやすいのが特徴です。

豊富なライブラリとフレームワーク

人工知能(AI)開発に特化したライブラリやフレームワークが豊富に用意されています。

数値計算の「NumPy」、データ分析の「Pandas」、機械学習の「scikit-learn」、そしてディープラーニングの「TensorFlow」や「PyTorch」など、多種多様なツールが揃っているのが特徴です。

これらを活用すれば、複雑な処理も少ないコードで実現でき、開発効率がグーンとアップします。

活発なコミュニティ

世界中にPythonユーザーのコミュニティがあり、情報交換や質問がしやすい環境が整っています。

困った時に誰かに質問したり、新しい知識を習得したり、Pythonコミュニティはあなたの強い味方になってくれます。

基礎編|Python 人工知能(AI)開発の準備を始めよう!環境構築を丁寧に解説

ここではPython 人工知能(AI)開発に必要な環境構築の手順を、OS別にご紹介します。

  • Windowsの場合
  • macOSの場合
  • Linuxの場合

PythoでのAI開発を始めるには、まず環境構築が必要です。

OSに合わせた手順で、しっかりと準備を整えましょう。

Windowsの場合

  1. Pythonのインストール:Pythonの公式サイトから、Windows用のインストーラーをダウンロードして実行する
  2. パッケージ管理ツールのインストール:Pythonには「pip」というパッケージ管理ツールが標準で付属しており、必要なライブラリを簡単にインストールできる
  3. 統合開発環境(IDE)の導入:プログラミングを効率的に行える
  4. 仮想環境の作成(任意):プロジェクトごとに独立した環境を作成したい場合は、「venv」や「conda」などのツールを使って仮想環境を作成することにより、ライブラリの依存関係によるトラブルを未然に防げる

macOSの場合

  1. Pythonのインストール:macOSにはPythonが標準でインストールされていますが、バージョンが古い場合があり、最新版のPythonをインストールするには、Homebrewなどのパッケージマネージャーを利用するか、Pythonの公式サイトからインストーラーをダウンロードして実行する必要がある
  2. パッケージ管理ツール:pipは、Pythonと一緒にインストールされる
  3. 統合開発環境(IDE)の導入:Windowsと同様に、PyCharmやVisual Studio CodeなどのIDEを導入する
  4. 仮想環境の作成(任意):Windowsと同様に、venvやcondaなどのツールを使って仮想環境を作成できる

Linuxの場合

  1. Pythonのインストール:Linuxディストリビューションには、Pythonが標準でインストールされているものの、バージョンが古い場合は、パッケージマネージャーを使って最新版にアップデートする
  2. パッケージ管理ツール:pipは、Pythonと一緒にインストールされる
  3. 統合開発環境(IDE)の導入:WindowsやmacOSと同様に、PyCharmやVisual Studio CodeなどのIDEを導入する
  4. 仮想環境の作成(任意):WindowsやmacOSと同様に、venvやcondaなどのツールを使って仮想環境を作成できる

Pythonでできること|人工知能(AI)の種類別に理解し、可能性を広げよう

この章では、Pythonでできることを解説していきます。

  • 機械学習
  • ディープラーニング
  • 強化学習

Pythonで開発できる人工知能(AI)には、さまざまな種類があります。

それぞれの種類と特徴、そして活用事例を理解することで、自分の目的に合ったAI開発を進めることができます。

機械学習

機械学習は、大量のデータからパターンやルールを学習し、未知のデータに対して予測や判断を行う人工知能(AI)技術です。

たとえば、過去の売上データから商品の需要を予測したり、顧客の行動パターンから購買意欲を分析したりできます。

Pythonの機械学習ライブラリ「scikit-learn」には、線形回帰、決定木、サポートベクターマシン、ランダムフォレストなど、さまざまなアルゴリズムが実装されています。

これらのアルゴリズムを組み合わせることで、より複雑な問題にも対応可能です。

活用事例

  • 需要予測:製品の需要を予測し、在庫管理や生産計画を最適化
  • 顧客ターゲティング:顧客の属性や行動履歴に基づいて、最適なマーケティング施策を実施
  • 不正検知:金融取引やクレジットカード利用における不正行為を検知
  • 医療診断支援:医療画像から病変を検出し、医師の診断をサポート

ディープラーニング

ディープラーニングは、人間の脳の神経回路を模倣したニューラルネットワークを用いた学習方法です。

画像認識や音声認識、自然言語処理など、従来の機械学習では難しかった複雑なタスクを高い精度で実行できます。

Pythonのディープラーニングフレームワーク「TensorFlow」や「PyTorch」を使えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)、Transformerなど、さまざまな種類のニューラルネットワークモデルを構築可能です。

活用事例

  • 画像認識:自動運転車における歩行者や障害物の検出、顔認証システム
  • 音声認識:スマートスピーカーの音声コマンド認識、音声入力システム
  • 自然言語処理:機械翻訳、文章要約、チャットボット
  • レコメンドシステム:顧客の行動履歴に基づいて、おすすめの商品やコンテンツを表示

強化学習

強化学習は、試行錯誤を通じて環境に適応し、報酬を最大化する行動を学習する人工知能(AI)技術です。

ゲームの攻略やロボットの制御など、複雑な環境下での意思決定に活用されています。

Pythonの強化学習ライブラリ「OpenAI Gym」や「Stable Baselines3」などを使えば、強化学習のエージェントを訓練可能です。

活用事例

  • ゲームAI:AlphaGoやAlphaZeroなど、世界トップレベルのプロ棋士に勝利するゲームAI
  • ロボット制御:工場での自動化ラインの制御、ドローンの自律飛行
  • 自動取引システム:金融市場のデータに基づいて、自動で売買を行うシステム

それぞれのAI技術には、得意なタスクや用途があります。

自分の目的に合わせて、適切な技術を選び、Pythonの豊富なライブラリを活用すれば、AI開発の可能性を最大限に広げることが可能です。

実践編|Pythonでの人工知能(AI)開発のステップ

Pythonでの人工知能(AI)開発は、以下の5つのステップで進めることができます。

  1. 問題設定
  2. データ収集・前処理
  3. モデル構築
  4. モデル学習
  5. モデル評価・改善

これらのステップを一つずつ着実に進めれば、高品質なAIモデルを開発可能です。

ステップ1. 問題設定

解決したい問題を明確にし、人工知能(AI)に何をさせたいのかを具体的に定義します。

たとえば、「ECサイトの離脱率を下げたい」「顧客満足度を向上させたい」など、ビジネス上の課題をAIで解決することを目指します。

ステップ2. データ収集・前処理

人工知能(AI)の学習に使用するデータを収集し、クリーニングや整形などの前処理を行います。

データの質と量は、AIモデルの性能に大きく影響するため、このステップは非常に重要です。

たとえば、欠損値の補完、外れ値の除去、特徴量の選択などを行います。

ステップ3. モデル構築

目的に合ったアルゴリズムを選び、Pythonのライブラリやフレームワークを使ってAIモデルを構築します。

たとえば、分類問題であればロジスティック回帰や決定木、回帰問題であれば線形回帰やランダムフォレストなど、さまざまなアルゴリズムがあります。

ステップ4. モデル学習

収集したデータを使ってAIモデルを学習させます。

このステップでは、AIモデルにデータのパターンやルールを学習させ、未知のデータに対しても適切な予測や判断ができるようにします。

なお、学習には、時間と計算資源が必要になる場合があることを押さえておいてください。

ステップ5. モデル評価・改善

モデルの性能を評価し、必要に応じてパラメータ調整やアルゴリズムの変更などを行い、モデルを改善します。

評価指標としては、正解率、適合率、再現率、F1スコアなどがあります。

モデルの性能が十分でない場合は、データの追加や前処理の追加などを行いましょう。

Pythonで作る!実践的な人工知能(AI)開発事例集

Pythonの人工知能(AI)開発スキルをさらに高めるために、ここではより実践的な事例を3つ紹介します。

  • 自然言語処理で感情分析AIを開発する
  • 画像認識で顔認証システムを構築する
  • 時系列分析で株価予測モデルを作成する

これらの事例を通して、PythonでのAI開発が持つ可能性を実感し、自身のプロジェクトに応用できるアイデアを見つけましょう。

自然言語処理で感情分析AIを開発する

<課題> 

インターネット上には、SNSやレビューサイトなど、膨大なテキストデータが存在します。

これらのテキストデータから、人々の感情や意見を自動的に分析できれば、マーケティングや商品開発に役立てることが可能です。

<解決策>

Pythonの自然言語処理ライブラリ「NLTK」や「spaCy」を活用し、テキストデータを解析して感情を分類するAIモデルを開発できます。

<具体例>

  • データ収集:Twitterやレビューサイトから、特定の商品やサービスに関するテキストデータを収集する
  • 前処理:テキストデータをクリーニングし、不要な情報(URL、絵文字など)を削除する
  • 形態素解析:テキストデータを単語や文節に分割し、品詞を付与する
  • 特徴量抽出:感情を表す単語や表現を抽出し、数値データに変換する
  • モデル構築:SVM(サポートベクターマシン)やナイーブベイズなどの分類アルゴリズムを使って、感情分析モデルを構築する
  • モデル学習:収集したデータを使ってモデルを学習させる
  • モデル評価・改善:モデルの精度を評価し、必要に応じてパラメータ調整やアルゴリズムの変更などを行う

画像認識で顔認証システムを構築する

<課題

セキュリティ対策や本人確認など、さまざまな場面で顔認証システムの需要が高まっています。

<解決策>

Pythonの画像認識ライブラリ「OpenCV」やディープラーニングフレームワーク「TensorFlow」「PyTorch」を使って、顔認証システムを構築することが可能です。

<具体例>

  • データ収集:さまざまな角度や表情の顔画像データを収集する
  • 前処理:顔画像データをリサイズしたり、グレースケールに変換したりする
  • 特徴量抽出:顔画像から特徴点を抽出し、数値データに変換する
  • モデル構築:CNN(畳み込みニューラルネットワーク)などのアルゴリズムを使って、顔認証モデルを構築する
  • モデル学習:収集したデータを使ってモデルを学習させる
  • モデル評価・改善:モデルの精度を評価し、必要に応じてパラメータ調整やアルゴリズムの変更などを行う

時系列分析で株価予測モデルを作成する

<課題>

株価の変動は、経済状況や企業業績など、さまざまな要因に影響されます。

これらの要因を分析し、将来の株価を予測できれば、投資戦略に役立てることが可能です。

ただし、株価予測は非常に難しいタスクであり、モデルの精度には限界があることに注意が必要です。

<解決策>

Pythonの時系列分析ライブラリ「statsmodels」や「Prophet」を使って、株価の変動パターンを分析し、将来の株価を予測するモデルを作成できます。

<具体例>

  • データ収集:過去の株価データや経済指標などを収集する
  • 前処理:欠損値の補完や異常値の除去などを行う
  • 特徴量エンジニアリング:移動平均やボラティリティなどの特徴量を計算する
  • モデル構築:ARIMA(自己回帰和分移動平均)モデルやLSTM(長・短期記憶)モデルなどを使って、株価予測モデルを構築する
  • モデル学習:収集したデータを使ってモデルを学習させる
  • モデル評価・改善:モデルの精度を評価し、必要に応じてパラメータ調整やアルゴリズムの変更などを行う

Pythonでの人工知能(AI)開発の課題|よくある悩みと解決策

Pythonでの人工知能(AI)開発を進める中で、以下のような課題に直面することがあります。

  • データ不足
  • 計算資源の不足
  • 専門知識の不足

課題と解決策を押さえて、慌てないようにしましょう。

もちろんPython AI開発でお困りのことがあれば、ぜひお気軽にMattockまでご相談ください。

お問い合わせはこちら

データ不足

AIモデルの学習には、大量のデータが必要です。

しかし、十分なデータを収集できない場合があります。

<解決策>

  • 公開データセットの利用:KaggleやUCI Machine Learning Repositoryなど、公開されているデータセットを利用できる
  • データ拡張:画像の回転や反転など、既存のデータに加工を加えることで、データ数を増やせる
  • 転移学習:すでに学習済みのモデルの一部を再利用することで、少ないデータでも学習できる

計算資源の不足

大規模なAIモデルの学習には、高性能な計算資源が必要です。しかし、個人や中小企業では、そのような資源を確保することが難しい場合があります。

<解決策>

  • クラウドサービスの利用:AWSやGCPなどのクラウドサービスを利用することで、高性能な計算資源を手軽に利用できる
  • GPUの利用:ディープラーニングの学習には、GPUが有効で、GPUを搭載したPCをレンタルしたり、クラウドGPUサービスを利用したりできる

専門知識の不足

人工知能(AI)開発には、機械学習や統計学などの専門知識が必要です。

しかし、そのような知識を持つ人材が不足している場合があります。

<解決策>

  • オンライン学習:CourseraやUdemyなど、オンライン学習プラットフォームでAIに関する講座を受講できる
  • 書籍や論文:AIに関する書籍や論文を読んで、知識を深められる
  • 専門家への相談:AI開発の専門家やコンサルタントに相談すれば、適切なアドバイスを受けられる

Pythonでの人工知能(AI) 開発に関するQ&A

ここからは、Pythonでの人工知能(AI) 開発に関するよくある質問にMattock シニアコンサルタントが回答します。

  • Q1. Pythonの人工知能は何ができますか?
  • Q2. Pythonはなぜ人工知能(AI)に強いのでしょうか?
  • Q3. 人工知能(AI)を生成する手順は?
  • Q4. 人工知能(AI)を作るのに必要な知識は?
  • Q5. Pythonが苦手な分野は?
  • Q6. Pythonで作られたサービスは?
  • Q7. Pythonがダメな理由は何ですか?
  • Q8. ChatGPTは何の言語で書かれていますか?
  • Q9. ChatGPTはプログラミング不要ですか?
  • Q10. ChatGPTは生成AIですか?
  • Q11. 生成AIは誰が作ったのか?

この章を参考にさらにPythonでのAI開発についての理解を深めてください。

Q1. Pythonの人工知能は何ができますか?

Pythonの人工知能は、データ分析、予測、画像認識、自然言語処理など、多岐にわたるタスクを実行できます。

たとえば、商品の需要予測、顧客の行動分析、顔認証システム、チャットボットなどが挙げられます。

Pythonの豊富なライブラリを活用することで、これらの機能を比較的簡単に実装可能です。

Q2. Pythonはなぜ人工知能(AI)に強いのでしょうか?

Pythonは、人工知能(AI)開発に適した以下の特徴を持っていることから、AI開発の効率性と生産性を向上させることが可能です。

  • シンプルで学びやすい文法:プログラミング初心者でも習得しやすい
  • 豊富なライブラリとフレームワーク:AI開発に必要なツールが豊富に揃っている
  • 活発なコミュニティ:情報交換や質問がしやすい環境が整っている

Q3. 人工知能(AI)を生成する手順は?

人工知能(AI)を生成する手順は、以下の5つのステップに分けられます。

  1. 問題設定:解決したい課題を明確にする
  2. データ収集・前処理:AI学習に必要なデータを収集し、整形する
  3. モデル構築:目的に合ったアルゴリズムを選択し、AIモデルを構築する
  4. モデル学習:収集したデータを使ってAIモデルを学習させる
  5. モデル評価・改善:モデルの性能を評価し、必要に応じて改善する

Q4. 人工知能(AI)を作るのに必要な知識は?

A:人工知能(AI)を作るために必要な知識は、AIの種類や目的によって異なりますが、一般的には以下の知識が役立ちます。

  • Pythonプログラミング:Pythonの基本的な文法やライブラリの使用方法
  • 数学:線形代数、微積分、統計学などの基礎知識
  • 機械学習:機械学習のアルゴリズムやモデル評価方法
  • AI倫理:AI開発における倫理的な問題点

Q5. Pythonが苦手な分野は?

Pythonは、汎用的なプログラミング言語であり、多くの分野で活用されていますが、以下のような分野では他の言語に比べてパフォーマンスが劣る場合があります。

  • 大規模な数値計算:C++やFortranなどの言語の方が高速に処理できる場合がある
  • リアルタイム処理:処理速度が求められるゲーム開発などには不向きな場合がある

Q6. Pythonで作られたサービスは?

Pythonで作られた有名なサービスは数多くありますが、いくつか例を挙げると、下記のようなものが挙げられます。

  • YouTube:世界最大の動画共有プラットフォーム
  • Instagram:写真共有SNS
  • Dropbox:オンラインストレージサービス
  • Pinterest:画像共有SNS
  • Netflix:動画配信サービス

Q7. Pythonがダメな理由は何ですか?

Pythonは非常に優れたプログラミング言語ですが、以下のような点がデメリットとして挙げられる場合があります。

  • 実行速度:他の言語と比べて実行速度が遅い場合がある
  • グローバルインタプリタロック (GIL):マルチスレッド処理の効率が悪い場合がある
  • 動的型付け:実行時に型エラーが発生する可能性がある

ただし、これらのデメリットは、Pythonのメリットと比較して十分に許容できる範囲であり、多くの開発者にとってPythonは魅力的な言語です。

Q8. ChatGPTは何の言語で書かれていますか?

ChatGPTは、主にPythonで書かれています。

ただし、一部のコンポーネントは他の言語で実装されている可能性もあります。

Q9. ChatGPTはプログラミング不要ですか?

ChatGPT自体は、プログラミングなしで利用できます。

しかし、ChatGPTをカスタマイズしたり、独自のAIチャットボットを開発したりする場合は、Pythonなどのプログラミング知識が必要です。

Q10. ChatGPTは生成AIですか?

ChatGPTは生成AIの一種です。

大量のテキストデータを学習し、その知識に基づいて新しいテキストを生成できます。

Q11. 生成AIは誰が作ったのか?

生成AIは、特定の個人や企業が作ったものではなく、長年にわたるAI研究の成果です。

OpenAIのChatGPTやGoogleのBardなど、さまざまな企業や研究機関が生成AIの開発に取り組んでいます。

まとめ|Pythonで人工知能(AI)開発を始めよう!

Pythonは、人工知能(AI)開発を始める上で最適なプログラミング言語です。

この記事で紹介した基礎知識や開発ステップ、実践的な事例などを参考に、ぜひPythonでのAI開発に挑戦してみてください。

そして、もし開発でお困りのことがあれば、私たちMattockにご相談ください。

お客様のビジネスを成功に導くお手伝いをさせていただきます。

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開発支援|Pythonでの人工知能(AI)開発を成功に導くためのMattockのサポート

Pythonでの人工知能(AI)開発を成功させるためには、専門知識や経験に加えて、開発体制やプロジェクト管理も重要です。

しかし、自社だけで全てを賄うのは難しいと感じる企業様も多いのではないでしょうか?

私たちMattockでは、PythonでのAI開発におけるコンサルティングや開発支援を行っております。

特に、ベトナムオフショア開発を活用したラボ型開発は、お客様のニーズに合わせて柔軟に開発チームを編成できるため、開発期間の短縮やコスト削減につながります。

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【Python(パイソン) 人工知能作り方】ライブラリ13選&機械学習の方法・pythonでの人工知能の開発手順を詳しくご紹介!

「pythonを使用した人工知能の開発について詳しく知りたい」

「pythonで活用できるライブラリはどんなものがあるのか知りたい」

「pythonで人工知能を開発する手順を知りたい」

システムのプログラミングに携わっている方や、未経験だけど開発をしてみたいという方であれば「python」というプログラミング言語に興味を持っている方は少なくないでしょう。pythonは人工知能をはじめ、Webアプリやデータの分析などに用いられるプログラミング言語で、「pythonさえ習得すれば問題ない」と言われるほど世界中で注目されています。

人工知能は近年目覚ましい発展を遂げており、例えばお掃除ロボットや自動車の自動運転などが挙げられます。また、ソフトバンクが開発した「Pepper」は、人の感情を認識できるロボットとして一躍大きな話題となりました。このように、最先端技術でもある人工知能は、既に生活に密着した存在となっており、今後さらに開発需要が高まるとされています。

そんな人工知能の開発に、特に人気の高いプログラミング言語が「python」です。

本記事では、pythonの開発手順だけではなく、活用する事が出来るライブラリ13選、人工知能開発を支える機械学習の3つの方法について、詳しくご紹介致します。

pythonは初心者の方でも理解しやすく分かりやすい文法が大きな魅力のプログラミング言語となります。本記事でご紹介する内容を正しく把握する事で、今現在プログラマーとして活躍している方はもちろん、これからプログラミング言語を習得しようとしている方、開発に興味はあるけど経験はあまりないという方でも、人工知能の開発に関する様々な情報をしっかりと吸収できるでしょう。

pythonで活用できるライブラリ

ライブラリとは、汎用性の高い処理を誰でも簡単に利用できるようにしたプログラムを指します。このライブラリをうまく活用する事で、プログラムを0から全て組む必要がなくなり、スピーディかつ効率的にプログラムの設定が行えるようになるでしょう。

pythonはコードが少なくシンプルという特徴があり、初心者でもすぐに理解できるのが魅力のプログラミング言語です。さらに、活用できるライブラリも充実しており、人工知能に最適な種類も数多く存在しています。簡潔で分かりやすいコードのpythonと、使いやすいライブラリを組み合わせることで、人工知能の開発がさらにやりやすくなるでしょう。

ここで、pythonで活用できるライブラリ13選をそれぞれ1つずつ詳しくご紹介致します。

TensorFlow

URL:https://www.tensorflow.org/?hl=ja

有名なオープンソースライブラリで、2015年にGoogleが開発しました。TensorFlowの最大の特徴として挙げられるのが、ニューラルネットワークの構築や訓練が出来るシステムの要求に応えることが出来るという点です。人間の脳内にある神経細胞の繋がりを数式的モデルで表したものをニューラルネットワークと言います。

ニューラルネットワークを使用する事で、機械が倫理的思考や学習などを、人と同じように行うことが可能になります。TensorFlowの活用は、ある程度のディープランニング知識は必要ではありますが、複数の抽象化レベルを提供しているため、状況やニーズに合わせ、最も適したものを選択する事が出来るライブラリになります。

matplotlib

URL:https://matplotlib.org/stable/index.html

matplotlibを使用して科学計算を簡単にすることで、その計算結果を様々な表やグラフとして分かりやすい表示が可能となります。pythonでグラフ作成を行う場合、最も標準的なライブラリと言えるでしょう。matplotlibで作成するグラフは主に二次元のグラフになりますが、三次元のグラフ描画も可能です。

matplotlibで作成できるものは、円グラフ、散布図、棒グラフや折れ線グラフなど多岐にわたります。また、matplotlibは後程ご紹介するNumPyとの組み合わせで活用するという事が多くあります。さらに、Jupyter Notebookを用いることによって説明力が高いレポートの作成も行えるでしょう。

Open CV

URL:https://opencv.org/

画像や動画の処理を行う場合、最も汎用性が高く人気なのがこのライブラリです。Open CVはIntelが開発し、OSSとして提供されているので誰でも使用できますし、もちろん料金は無料です。趣味範囲の利用から商業目的の利用まで可能なため、幅広く活用されているライブラリになります。

ロボット工学などの学術的シーンのみに限らず、プログラミング学習、システム開発など様々な用途で利用できるOpen CVは、AndroidやiOSなどにも対応しています。pythonでOpen CVを利用する場合、専用の「OpenCV-python」があります。インストールも比較的簡単に可能なので気軽に活用する事が出来るでしょう。

Keras

URL:https://keras.io/ja/

プログラミングが初心者という方に最適なライブラリでもあるKerasは、専門的な知識がないという場合でもコードを書くことが出来ます。このKerasの大きな特徴として挙げられるのが、機械学習分野で話題にもなったアルゴリズムを多く実装しているという点です。さらに日本語のドキュメントも非常に多いため、非常に活用しやすいライブラリと言えるでしょう。

Kerasは文章をあらかじめが学習させておけば自動生成が出来ます。例えば、夏目漱石の小説「吾輩は猫である」の全文をあらかじめ学習させておきます。学習が完了した後に小説の冒頭「吾輩は猫である。名前は」という文章を与えると、その後の文章を自動で生成してくれます。さらに、質問を入力して答えてくれるという機械による自動発信システム、botの作成も可能となります。

Numpy

URL:https://numpy.org/

pythonでの機械学習計算をより効率的に、早く行えるように拡張するのが、Numpyになります。人工知能や機械学習においては必須と言われるほど活用されているライブラリになりますので、ぜひ押さえておきましょう。大量のデータ処理をするためにはかなりの時間が必要となりますが、Numpyを利用する事で大幅に時間短縮する事が可能になります。

データ処理での速度を上げたい場合pythonのリストよりもNumpyの配列の方が高機能、かつ高速処理をしてくれます。「Anaconda」というpythonのライブラリが揃っているパッケージにも含まれていますが、単体でインストールする事も可能ですので、ご自身の開発環境などに適した方法でインストールしましょう。

SciPy

URL:https://scipy.org/

SciPyは数学、化学、高額のための数値を解析するためのライブラリです。オープンソースとして常に開発が行われています。高度な科学技術計算が可能なため、世界的な科学者やエンジニアが活用していることでも知られています。「高度な計算」と言うと、多くの方が難しく捉えてしまいますが、中には馴染みのある計算などもありますので、科学者のみが活用できるものと言う訳ではありません。

SciPyで可能な科学技術計算には、「クラスター分析」「数値積分」「物理定数」「線形代数」「空間的データ構造とアルゴリズム」「多次元画像処理」「データ入出力」などがあります。馴染みがないものばかりでも、便利な関数があればぜひどんどん活用していきましょう。

Chainer

URL:https://tutorials.chainer.org/ja/

日本の機械学習のベンチャー企業であるPFN(Preferred Networks)が開発したライブラリで、日本語資料が多いという特徴があります。ディープラーニング向けのフレームワークとしては非常に有名どころと言えるでしょう。ディープラーニングとは、豊富なデータがあれば自動的にその特徴を抽出してくれるDNN(ディープニュートラルネットワーク)用いた学習です。

GPUによる演算サポートも可能です。人工知能開発の初心者がGPUを活用して機械学習やディープラーニングの取り組みをするという場合、環境の構築を行うためには非常に手間と時間がかかってしまいます。しかし、chainerであればセットアップ作業のための時間を大幅に削減する事が出来るため、コンテナ技術の適用も可能です。

BeautifulSoup

URL:https://pypi.org/

HTML、XMLからデータを引き出せるライブラリになります。ですが、前提として、「BeautifulSoupのみがあればスクレイピングが可能」という事ではありません。HTTP通信が可能なRequestsというモジュールを活用し、HTMLのデータをスクレイピングします。その後、そのHTMLを整形するためにこのBeautifulSoupが利用されています。

取得したデータを見やすくするために活用されるRequestsは、人工知能の基礎ともいうべき非常に重要な部分と言えるでしょう。スクレイピングに必要な処理は一通りそろっていますので、初心者でも活用しやすいライブラリです。

Pandas

URL:https://pandas.pydata.org/

データの分析を効率的に行うための人工知能ライブラリですが、データフレームなど独自のデータ構造が提出されており、データ読み込み、統計量表示やグラフ化なども簡単に行えます。例えばNumPy配列は要素の全てが同じでなければいけません。しかしPandasであれば異なるデータを入れることが可能です。データフレームに格納すればデータ前処理が簡単にできます。

また、欠損値の削除や補完、様々な便利な関数が備わっています。主要言語は、pythonがC言語で書かれているため高速処理が可能と言うのが大きな特徴です。Pandasはデータの前処理段階で活用されるものとなるため、機械学習を行う場合は必須ライブラリと言えるでしょう。

Anaconda

URL:https://www.anaconda.com/products/individual

pythonの利用は、インストール後に必要なライブラリを追加インストールしなければいけません。Anacondaはpythonの実行環境において、よく利用されるライブラリがまとまっている状態とすることが出来ます。Anacondaは非常に便利なもののため、利用者数はおよそ1,500万人以上にものぼります。

Anacondaは約1,500以上ものパッケージが含まれているディストリビューションです。さらに、250以上のデータサイエンスや機械学習パッケージは自動でインストールされるため、利用者はすぐに開発作業に取り掛かることが可能になります。また、インストールやバージョン管理を簡素化できるという大きな特徴も、ディストリビューションの大きな魅力と言えるでしょう。

PyQuery

URL:https://pypi.org/

情報の取得が可能な人工知能ライブラリです。PHPの経験者の場合、phpQueryというライブラリを使用したことがあるという方は多くいるでしょう。PyQueryはそのpython版と考えることが出来ます。2020年にリリースされており、2021年1月には細心バージョンもリリースされており、メンテナンスも継続的に行われています。

OSに関してはどこでも動かすことが可能となっています。pythonが動けばPyQueryも動かせると考えて間違いではないでしょう。また、jQueryと同じ要領でスクレイピングが可能なため、pythonで気軽にスクレイピングを行いたいという場合は特にオススメのライブラリと言えます。

scikit-learn

URL:https://scikit-learn.org/stable/

人工知能のライブラリにおいて、最も活用されていると言っても過言ではないscikit-learnは、様々な機械学習アルゴリズムが実装されているのが最大の特徴です。現在も活発に開発されているため、多くの情報を探すことが出来るでしょう。また、様々なアルゴリズムが実装されていますが、どれも同じような書き方で利用できるというのも大きなメリットと言えるでしょう。

さらに、サンプルデータセットが付属していますので、インストール後すぐに機械学習を始めることが可能です。利用するためには、先ほどご紹介したAnacondaなどのパッケージを使用するといいでしょう。Anacondaにはこのscikit-learnも含まれていますので、簡単にスタートさせることが出来ます。

Jupyter Notebook

URL:https://jupyter.org/

以前はpython専用の「IPython Notebook」という環境でしたが、現在開発が進んだことにより、python以外にも40以上の言語がサポートされています。しかし、一般的にpythonでの利用が多いと言えるでしょう。オープンソースで提供されているのでもちろん無料で利用が可能です。

Jupyter Notebookはノートブックファイルにプログラム、説明や実行結果などの多くの情報をまとめて管理する事が出来る分析用ライブラリです。Jupyter Notebookはブラウザ上で作動するため、プログラムの共有もできるのが大きな特徴と言えるでしょう。初心者の場合は必須ライブラリと言っても過言ではありません。

人工知能を支える技術「機械学習」の方法

機械学習とは、AIを支えている重要な技術です。AIは1956年初めて定義されています。その後研究が長く行われていき、ICTの実用化、ビッグデータ環境などが整いつつあり、今現在機械学習が実用化される時代へとなりました。近年では、この機械学習がさらに発展してきており、人工知能の概念「機会が知能を持つ」という事に近づくことで、技術的特異点という言葉も注目され始めています。

この機械学習の手法は3つの学習方法が存在します。それぞれの詳しい内容について正しく知り、人工知能の開発を効率的に行えるようにしましょう。

教師あり学習

正解データを教えていく学習方法が、教師あり学習です。正しく正確なデータを学ばせることにより、入力したデータに対する正解を出力する事が可能となります。教師あり学習は「識別」「回帰」を可能とします。

識別とは

与えられたデータをもとにして、出力するデータが正しいか正しくないかを分類、認識するものとなります。例えば受信メールが迷惑メールやスパムメールかどうかを判断する事が出来ます。教師あり学習では、前もって迷惑メールなどのパターンを学習させているため、正しく分類が可能となります。また、人と動物が一緒に移っている写真を「人」「動物」に分類し、写真データを自動でグループ分けすることも出来ます。

回帰とは

一定間隔で連続するデータを数値として学習し、今後の予測に役立たせることが出来ます。企業の売上予測であれば、毎月、毎年の売り上げ学習をさせることで今後の売り上げ予測が出来ます。また、天気の学習を行えば雨雲の降水確率が上げられるなど、業種に限らず効率的に役立たせることが可能となるでしょう。

教師なし学習

教師あり学習とは逆に、正解データを教えずに学習をさせる方法になります。豊富なデータを覚えさせることにより、そのパターンや特徴などは覚えることは出来ますが、それが正解か不正解かを判断する事は覚えさせないというのが、この学習方法の大きな特徴です。代表的な物はクラスタリングです。

クラスタリングとは?

豊富なデータをカテゴリごとに分類して、グループ化を行う機能がクラスタリングです。教師あり学習と大きく異なる部分は、正解データを知らない状態でのグループ化です。クラスタリングでは、多くの画像データの中から性別、動物などの種類を分類したり、動画のデータから自動車のみを抽出するなどが可能となります。

また、例えば0歳から80歳の人々の画像を学習させることにより、顔の大きさ、しわの数、表情などを取得します。それにより、年齢別のグループ分けをすることを学びます。これが、教師なし学習の代表的なクラスタリングです。

強化学習

強化学習では、教師なし学習のように、正解を覚えさせる必要性がありません。ですが、教師なし学習と異なるのは機械が報酬を得るために最適な行動を考えて実行するという点です。強化学習では、出力される結果に点数をつけ、最適な結果とするための行動を学ばせます。

強化学習では、複雑な迷路をいかに最短でゴールまでたどり着くことが出来るのか、株式の売買でいかに利益を最大化させることが出来るのかなど、こうした事を考える機械をイメージするのが最も分かりやすい例と言えるでしょう。

pythonによる人工知能の開発方法

pythonを活用し、人工知能の開発を行うにはどのような方法で行うのかを詳しくご紹介致します。大まかな手順としては、pythonのインストールを行った後にライブラリのインストール、その後データを集め手法の検討を行います。そして人工知能に学習をさせて開発となります。それぞれの手順を詳しく解説いたします。

1・pythonのインストール

まずはpythonをインストールします。Windowsの場合、公式サイトからインストールを行ってください。Macであればすでに入っている状態になっていることもありますが、ほとんど古いバージョンでインストールされていますので、最新のものをインストールする必要があります。それぞれの方法について詳しくご紹介致します。

Windowsの場合

まず、公式サイトへ行き、画面上の「Downloads」欄からWindowsを選択します。クリックすると「Python Releases for Windows」ページへ移動します。pythonは幾度もバージョンアップされているため、必ず最新のものを選ぶようにして下さい。ダウンロードが完了しましたら、すぐに実行をします。インストール画面が表示されますので、その後は画面に表示される指示の通りに進めていきましょう。これでインストール作業は完了となります。

Macの場合

Windowsとは異なり、先ほどもお話ししたように既にインストールされているという場合がほとんどですが、最新のものに変える必要があります。多くは「python2」が入っている状態ですが、これは最新版とは文法なども異なるものになってしまいますので、バージョンを確認し必ず最新に変えて下さい。Macの場合、公式サイトの画面上の「Downloads」欄からMac OS Xを選択します。その後はWindows同様に、バージョンの確認、インストール後画面に従って進めていけば完了となります。

インストールされているか確認

インストールが完了したら、必ず正確にインストールが出来ているかを確認してください。Windowsであれば「コマンドプロント」、Macであれば「ターミナル」からコマンドプロントを開いて確認します。

  • Windows:「Windows」+「R」→ファイル名を選択して実行→「cmd」入力→OK
  • Mac:Finder→アプリケーション→ユーティリティ→ターミナル

それぞれ上記の手順でコマンドプロントを開き、「python –version」を入力します。pythonのバージョンが正しくひょじされていればインストールは成功していますので、安心して次の作業に移ってください。

また、Macは古いバージョンが既にインストールされているため、最新版をインストールしたにもかかわらず表示が「Python 2.・.・」と表示されていることがあります。この場合は、最新版のインストールが正しくできていないという事になりますので、再度公式サイトからインストール作業を行ってみて下さい。

動作の確認

インストールが正しく行われているかどうか確認が完了したら、次は動作の確認を行います。正常に動作するかどうかの確認は、実際にプログラムを作成し動かしてみるという方法が確実です。まずテキストエディタを開きます。そこに【print(“Hello world!”)】と入力します。これは1文字でも違うと正常に動作しないため、注意してください。

ファイル名を記載したらドキュメントの下に保存します。ここでは、ファイル名は「test.py」で保存しましょう。次に、先ほど開いたコマンドラインに「cd Documents(cd コマンド名)」を入力します。その後「python test.py

」と入力しエンターキーを押します。「python ソースファイル名」でPythonプログラムを実行できます。

画面に「Hello world!」と表示がされれば正常に動作するという確認になりますので、安心してください。もし正常に表示されない場合、どこかで間違っているという場合がありますので、再度確認作業を行ってください。

2・人工知能のライブラリをインストール

pythonのインストールと確認作業が完了したら、次にライブラリをインストールします。本記事で紹介したような多くの種類から、自身が活用すべきライブラリをインストールしてください。この場合、多くの機械学習アルゴリズムが実装されているscikit-learnやAnacondaがオススメです。インストールが完了したら、python同様に正しく使えるかを確認し、問題がなければ機能を使用してみて下さい。

ライブラリをインストールする際の注意点

ライブラリをインストールする場合、それぞれに注意点がありますので必ず確認するようにして下さい。例えば、機械学習を早く効率的に行うためのライブラリ「Numpy」の場合、インストールする前にpipの更新が必須です。pipとは、pythonのパッケージを管理するためのツールです。仮にpipが最新バージョンに更新されていないと、エラーが表示されてしまいますので、必ずインストール前に最新バージョンになっているかチェックして下さい。

また、Anacondaではこのpipを使用することは出来ません。pipでインストールしてしまうと、パッケージの依存関係などで不具合が発生する可能性があります。そのため、今現在pythonを使用していてAnacondaを活用していないという場合、興味本位で導入すると不具合やトラブルが起こりやすくなってしまいますので注意してください。

3・データを集める

python、ライブラリ共に正常にインストールが完了出来たら、次に人工知能に学習させるためのデータを収集します。人工知能は、入力されたデータをもとに学習を行いますので、正しく正常なデータを数多く集めなければいけません。そこで、データ収集に活用すべき2つのポイントについてご紹介致します。

クラウドソーシングを利用したデータ収集

機械学習に必要なデータを集める際、多くの個人や企業で最も懸念されるのが時間とコストです。中でも個人で開発を行う場合や、中小企業で人工知能の開発をするという場合、教師データあり学習であれば、誤りのない正解データを豊富にそろえなければいけません。

これまでは、時間をかけてアルバイトを雇ったり、研究者などは学生に協力を仰ぎデータの収集を行ったりなどが主な収集方法でしたが、現代ではクラウドソーシングと言う存在がこのデータ収集に大きく役立てられるようになりました。

クラウドソーシングの場合、仮に100件ほどのデータを収集したいという際に、タスク形式で依頼を開始することで、一人一人を雇ったり話を聞いたりと言う手間もなく、ほんの数十分から数時間でデータ収集が完了させることが出来ます。また、タスク方式は作業ごとの報酬となるため、無駄なコストもかからず効率的に行っていく事が可能になります。

データ収集が必要となった時だけ、クライドソーシングのワーカーに依頼し、その分の報酬を払う。こういったやり方であれば、時間もコストも無駄にせず、必要なデータを必要な時に必要な分だけ収集する事が可能となります。

無料データセットの活用

機械学習では、画像データやテキストデータなど、様々なデータを取り扱います。さらに、このデータの質や量が人工知能の精密ぢに直接影響を及ぼすため、正しく正確なデータを、莫大な量準備しなければいけません。自分で収集するのには限度があり、趣味の範囲で開発を行う場合このデータ収集に苦労するという方も多くいるでしょう。そんな時に活用すべきなのが無料で使用できるデータセットです。

  • トレーニングセット→1番初めに利用され、最も規模の大きなデータセットになります。
  • バリデーションセット→トレーニングセットで訓練した後、ハイパーパラメーターのチューニングをするために利用します。
  • テストセット→モデル制度を確認するためのデータセットです。

データセットには上記の3種類があり、このデータセットは機械学習において最も重要とされている部分になります。ネット上で公開されているオープンデータは数多くあり、もちろん無料で活用する事が出来ます。大手企業であればGoogleや楽天、また、国内外の政府機関からの利用も可能となっていますので、開発に必要な豊富な量のデータを簡単に入手する事が出来ます。

4・どの手法にするかの検討

次に、人工知能の開発手法を決めます。どのように学習させるかを決めてから本格的に開発をスタートさせます。先ほど紹介したクラスタリングの他も様々な手法があります。ここでは、その中でも特に人気の高いアンサンブル学習、k近傍法についてご紹介致します。

アンサンブル学習

簡単に言えば多数決を取る方法です。単独では精度が低くなってしまう弱学習器を複数用いることにより、高い精度をたたき出すという手法がこのアンサンブル学習です。別々の学習器として学んだものを融合させ、それによりまだ学習していないデータの予測能力を向上させることが出来ます。

分類や回帰とは異なる方法と言うのが大きな特徴と言えるでしょう。また、他の機械学習の学習係数を求める場合などに補助的に活用する事が出来たり、幅広い使い道となるのも魅力的な部分になります。

k近傍法

データ分類をする際に活躍する手法です。その名の通り、あるデータに着目した際に近くのk個のデータ平均、または多数決の値を予測し出力します。近場のデータから予測を行うため、精度はさほど低くはなりません。さらに、近隣k個の平均を予測値とするため、直感的で人が理解しやすいというのが大きな特徴となります。

さらに、予測がブラックボックスと多々言われる機械学習ですが、こうした特徴はk近傍法特有の魅力と言えるでしょう。しかし、入力データの次元数が莫大になると精度が落ちてしまうという弱点もあります。データ量によっては、k近傍法を選択すると思うような制度にならないという事が起こってしまいますので注意が必要です。

5・人工知能に学習させる

いよいよ人工知能にデータを学習させていきます。決めた手法を実装していきましょう。ここで重要になるのは、学習させる前にデータを正しく揃えるという点です。人工知能が学習しやすくなるように、事前に不ぞろいのものを整えてあげると、スムーズに学ばせることが出来るようになります。ここで、教師あり学習、教師なし学習、強化学習のそれぞれおすすめのライブラリなどや具体的な活用例についてご紹介致します。

教師あり学習の場合

教師あり学習の場合、Numpy、Scipy、scikit-learnが主に活用されているライブラリになります。Numpy、Scipyは、先ほどお話ししたように、学習前にデータをそろえるために活用する事が出来ます。また、scikit-learnはNumpy、Scipyと非常に相性がいいため、組み合わせた活用をすることによって、機械学習をスムーズに行うことが出来るでしょう。

pythonで教師あり学習が活用できる具体例としては、以下のような種類になります。

  • メールの分類→迷惑メールの可能性が高いメールを判別する事が可能になります。
  • 画像認識→人の顔、動物の顔、男性の顔、など何を示しているか判断が可能となります。
  • 売上予測→店舗の売り上げを規則性に基づき予測が出来るようになります。

メールの分類や画像認識は分類、売上予測は回帰ということになります。

教師なし学習の場合

教師なし学習では、教師あり学習同様にscikit-learnが主に活用されるライブラリになります。機械学習全般に役立たせることが出来るものが一通りそろっているので、pythonを使用する際はぜひインストールしておきましょう。また、教師なし学習の具体例は以下の通りです。

  • 分類に基づく販促→顧客情報と商品データを学習させることにより、「独身女性が買う」「昼によく売れるなどの分類が可能になり、販売戦略を組み立てることが可能になります。
  • 確立に基づく販促→「Aを買った人は〇〇パーセントの確立でBも買う」などの確立を導き出すことで、ネットショップでのオススメや店舗の陳列、セット割引などに役立てることが出来ます。
  • 要因も基づく販促→顧客、商品、その日の天気など、様々なデータを教師なし学習させることで色々な要因が売り上げにどう貢献したかの割合を算出、分析する事が出来ます。
  • 故障検知→他データと一致しないもの、大きく異なるものを瞬時に検出するため、機械の故障を素早く検知したりデータ分析における外れ値の予想をすることが出来ます。

強化学習の場合

強化学習の場合、Dopamine、PFRL、OpenAI Gymなどがオススメのライブラリやフレームワークです。OpenAI Gymは簡単な強化学習の実装が可能で、シミュレーションも出来るため非常に活用しやすいライブラリと言えます。いくつかの学習用ゲーム環境があらかじめ準備されているので、初めてでおスムーズに利用する事が出来るでしょう。

強化学習では、囲碁や将棋などのゲーム、ロボットの歩行学習、自動車の自動運転技術における開発が主な具体例となります。生活に密着した人工知能はこの強化学習で開発されているものが多くあり、自動車やゲームなど、一般的に流通し始めている様々な分野で活用されています。

まとめ

pythonを使用した人工知能の開発は、もちろん専門的知識があればスムーズに行うことが出来ますが、python辞退難しいプログラミング言語ではないため、初心者でも人工知能開発を行うことは十分可能です。活用すベイライブラリや機械学習の手法についての知識を収集し、正しく正確なデータを学習させることにより、人工知能の制度は上がり質の高い開発を行うことが可能となるでしょう。

プログラミングに長年携わっていなくても開発が可能となるpythonの人工知能は、多くの企業でも取りれられ手織り、今後さらに需要が高まるとされています。

プロのプログラマーから初心者まで、幅広く活用する事が出来るpythonで、人工知能開発を始めてみてはいかがでしょうか。

本記事で紹介したライブラリや機械学習の手法について、正しく知識を吸収し、時代の最先端技術をぜひ自分のものにしてください。