Webアプリ開発

【Webアプリケーション開発の手順は?】おすすめプログラミング言語やフレームワーク、開発ツールやシステム開発会社も!

プログラミング初心者が、Webアプリケーション開発を行いたいと考えた時に、何から手をつけていいのかわからないといったようなことはよくあることです。特に数あるプログラミング言語フレームワークのうちどれを選択すべきか迷ってしまうでしょう。

本記事では、Webアプリケーション開発の手順について、基本的な知識を解説しながら、おすすめのプログラミング言語フレームワーク、さらには開発ツールやシステム開発会社についてもご紹介致します。

Webアプリケーションとは

Webアプリケーションを開発する前に、Webアプリケーションについて深く理解をしておきましょう。まず、Webアプリケーションとは、インターネットブラウザ上から閲覧及び操作が可能なアプリケーションのことです。代表的な例としては、Amazon、Twitter、Facebook、Googleドキュメント、Gmail等が挙げられます。

情報収集しかできないWebサイトとは違い、コメントをはじめ、データの加工や商品の購入等ができるという特徴を持つのがWebアプリケーションです。

Webアプリケーションのメリット

Webアプリケーションには、様々なメリットがありますが、今回は特に代表的なメリットをピックアップして解説致します。

1つのアカウントを作成するだけであらゆる端末で利用可能

Webアプリケーションは、1つのアカウントを作成しておくだけで、例えば自宅ではPCで使用し、外出時ではスマートフォン端末等から使用するという使い分けをすることが可能です。個別の端末毎にアカウントを用意する必要がないため、ユーザー視点で見るとストレスフリーなアプリケーションとなります。

情報制限がないためあらゆるコンテンツの提供が可能

Webアプリケーションは、アプリケーションストアを介することがない(審査がない)ため、コンテンツ内容の幅も広くなります。

常に最新情報の表示が可能

Webアプリケーションは、サーバーで一元管理されているため、管理が容易であり、ユーザー視点で見てもプログラムの更新を行うだけで常に最新のアプリケーションを使用することが可能です。

Webアプリケーションのデメリット

Webアプリケーションには、メリットだけでなくデメリットも存在します。メリットだけに目を向けず、デメリットについてもきちんと理解しておきましょう。

ネイティブアプリと比較し動作が遅い

Webアプリケーションの強みであるWebブラウザを通して使用するということが仇となり、スムーズな動作が難しいという側面があります。

インターネット環境が必要

Webアプリケーションは、Webブラウザを通して使用することになるため、当たり前のことではありますが、オフライン環境では動作しません。

端末保有の機能を利用不可能

Webアプリケーションは、ネイティブアプリやハイブリッドアプリと違い、ユーザーの端末が元々保有している機能(カメラ)等の機能を使用することは不可能です。

Webアプリケーションの仕組み

ここからは、Webアプリケーションの仕組みについて解説していきます。Webアプリケーションは、大きく分けて次の3つの仕組みのよって動作しています。

  • フロントエンド
  • バックエンド
  • データベース

フロントエンド

Webアプリケーションにおけるフロントエンドとは、直接ユーザーの目に触れる部分のことを指し、ユーザーが文字入力をしたり、クリックをしたりするボタンの部分や、サーバー側であるバックエンドのソフトウェアと直接やりとりを行う部分のことです。別名クライアントサイドとも呼ばれています。

バックエンド

Webアプリケーションにおけるバックエンドは、フロントエンドと対となる部分であり、ユーザーからは見えないサーバーサイドの部分のことを指し、具体的には、ユーザーがフロントエンドで入力した内容等のデータ処理及びデータベースへの保存や、検索結果の出力のことです。

データベース

Webアプリケーションにおけるデータベースとは、大量のデータを管理及び再利用しやすいように再現された塊のことです。

Webアプリケーション開発の手順

Webアプリケーションの基礎知識及び仕組みを理解したところで、ここからは開発の手順について解説致します。

設計

開発するWebアプリケーションの内容が定まった段階で、必要なページをサイトマップとしてまとめます。その後、それぞれのページのどのようなリンク及びボタンを配置するのかを整理したレイアウト(ワイヤーフレーム)を作成します。さらにデータベースが必要となるWebアプリケーションを開発する場合には、別途データベースの設計も必要です。

開発言語及びフレームワークの決定

後ほど詳細を解説致しますが、フロントエンド及びバックエンドそれぞれの開発には、それぞれに適したプログラミング言語及びフレームワークが存在します。実装したいと考えるWebアプリケーションの内容に合わせて最適なものを選択しましょう。

開発ツールの決定

Webアプリケーション開発においては、一般的に開発ツールを利用します。こちらについても後ほど詳細を解説致しますが、よく利用されるツールはバージョン管理システムとなっており、複数人で開発を行ったとしても履歴を確認できたり、その時点毎の状態を再現できたりといった機能を活用することが多いです。

公開

Webアプリケーションが完成したら、ドメインを取得し、サーバーを用意します。サーバーは自身で立ち上げても、レンタルサーバーを借りてもどちらでも問題ありません。

Webアプリケーション開発におすすめの言語

Webアプリケーション開発に必要となる言語は、開発する部分によって変わってきます。それぞれの開発におすすめの言語を解説致します。

フロントエンド

ユーザーの目に触れる部分のフロントエンドの開発を行う際に欠かせない言語は下記の3つの言語となります。

言語特徴メリットデメリット
HTML様々なデータをコンピュータが読み取ることができるようにタグ付けを行う言語文字にデザイン性を与えたり、リンクを繋げたり、画像を貼ったりすることが可能
タグを使用するだけで文字の装飾及びリンクの貼り付けが可能
動的な表現は不可能
簡易的なデザインしか作成不可能
1つのミスの影響範囲が大きい
CSSWebページのスタイルを指定する言語文章構造を保ちつつスタイルを指定可能
メンテナンス性の向上
表示されるブラウザによっては再現性が異なる
JavaScript非同期処理が可能強力なフレームワークが揃っている
プログラミング初心者でも習得しやすい
フロントエンド及びバックエンドどちらも対応可能
処理スピードが遅い
表示されるブラウザによって挙動が異なる

バックエンド

フロントエンドに対し、ユーザーの目に直接触れることのないバックエンドの開発を行う際には、下記の言語がおすすめです。

言語特徴メリットデメリット
Javaオブジェクト指向
OSは問わない
日本語のソースが多い習得に時間がかかる
C言語OSは問わない汎用性が高い
実行スピードが速い
習得難易度が高い
C#オブジェクト指向Javaと似ている
マイクロソフト及びWindowsとの相性が良い
Linuxでの開発には不向き
Rubyオブジェクト指向
スクリプト言語
少ない記述量で良い
習得しやすい
保守性の高いプログラムを作成可能
自由度が高い
処理スピードが遅い
Pythonオブジェクト指向
プログラミングが楽しい

少ない記述量で良い
習得しやすい
修正しやすい
処理スピードが遅い
日本語ソースが少ない
PHP動的型付け言語強力なフレームワークが揃っている
習得しやすい
シンプルである
処理スピードが遅い
JavaScript非同期処理が可能強力なフレームワークが揃っている
プログラミング初心者でも習得しやすい
フロントエンド及びバックエンドどちらも対応可能
処理スピードが遅い
表示されるブラウザによって挙動が異なる

Webアプリケーション開発におすすめのフレームワーク

ここからはWebアプリケーション開発におすすめのフレームワークについて解説致します。

フレームワーク使用言語特徴メリットデメリット
CakePHPPHPMVCアーキテクチャで構築初心者でも習得しやすい
複数人での開発に適している
規約が厳しいためカスタマイズ性に欠ける
Ruby on RailsRubyMVCアーキテクチャで構築
オブジェクト指向
汎用性が高い
シンプルで初心者でも習得しやすい
実行スピードが遅い
記述に差が出ることがある
DjangoPython無料のオープンソース管理画面が自動生成
汎用性が高い
セキュリティ的に安全
メンテナンスが容易
日本語ソースが少ない
AngularJSJavaSciptフロントエンド側のフレームワーク
オープンソース
フルスタックフレームワーク
記述量が少なくて良いファイル容量が大きいため、パフォーマンスが低い
ASP.NET特定の言語に依存しないオープンソース特定の言語に依存しないため初心者でも取り入れやすいソースが少なく習得しにくい

Webアプリケーション開発におすすめの開発ツール

Webアプリケーション開発に必須の開発ツールのうちおすすめのものをご紹介致します。

開発ツール特徴メリットデメリット
SourcetreeGitの分散管理システムツール操作を効率的に行うGUI
Windows及びMacどちらにも対応
無料
日本語に対応
直感的な操作が可能
全体の作業の可視化
処理スピードが遅い
GitHubGitの仕組みを利用し、世界中の人々がプログラムコード及びデザインデータ等を保存及び公開することができるサービスリポジトリをサーバー上で管理することが可能
無償版と有償版がある
チーム開発を行う時に便利
効率的な開発が可能
Bitbucketプロフェッショナルチーム向けのGit管理ツールチームでのプロジェクト管理に強い
プライベートなリポジトリを無料で作成可能
Caccoテンプレート及びステンシルを用いてワイヤーフレーム及びAWS構成図、マインドマップ等を簡単に描くことができるツールダウンロード不要
ブラウザ上で利用可能
複数人で図を同時に編集したとしても重くならない
豊富なテンプレート
接続状況が不安定なことがある

Webアプリケーション開発を学ぶ方法

Webアプリケーション開発を学ぶ方法はいくつかありますが、それぞれメリットやデメリットがありますので、理解した上で最適なものを選択しましょう。

プログラミングスクール

金銭的に余裕があるということであれば、プログラミングスクールに通って経験豊富な講師から学ぶというのが一番手っ取り早い方法です。都度質問をして疑問点を解決することができますし、仲間も多いため切磋琢磨することができます。

学習サイト

プログラミングスクールに通うほどの金銭的余裕がなく、独学で学びたいという時には、無料または有料の学習サイトを利用するという手段があります。選択する言語やフレームワーク、開発ツールによって、ソースの多さは変わってきますが、動画でわかりやすく説明してくれたり、実際に簡単なプログラミングを行いながら学んだりと様々なパターンが存在します。例えば下記のような学習サイトが存在します。

paizaラーニング 「Webアプリケーションを作りたい」入門講座

paizaラーニングでは、Webアプリケーション開発についての講座が多数あります。ただし、プログラミング言語の基礎知識は既に身に付いている人向けとなっているので注意が必要です。

Paizaラーニング「Webアプリケーションを作りたい」入門講座一覧https://paiza.jp/works/search_courses/1010

書籍

学習サイトで学びつつ、並行して書籍を利用するというのも一つの独学方法です。選択する言語やフレームワーク、開発ツールによって出版されている本の数は大きく変わってきますが、様々なレベルや視点の書籍が数多く出版されているので、自分に合った一冊を手に入れておくのがおすすめです。Webアプリケーション開発においては、下記のような書籍がおすすめです。

知識ゼロからのWebアプリ開発入門

Ruby on Railsを用いたWebアプリケーション開発についての入門書。Rubyを用いたプログラミングの基礎をはじめ、Webアプリケーションの仕組み、Ruby on Railsを使用した実際のWebアプリケーション開発までを解説しています。

書籍名著者名出版社
知識ゼロからのWebアプリ開発入門町田 耕技術評論社

基礎からのWebアプリケーション開発入門 Webサーバーを作りながら学ぶ(Software Design plusシリーズ)

Webサーバーを実際に作成しつつ、さらに実際に動かして結果を見ながら、様々な技術要素について1つ1つ解説してくれる一冊。文字を読むだけではないため、Webアプリケーション開発について実践的な力を身につけることが可能です。

書籍名著者出版社
基礎からのWebアプリケーション開発入門 Webサーバーを作りながら学ぶ(Software Design plusシリーズ)前橋 和弥技術評論社

Webアプリケーション開発を外注する際のおすすめシステム開発会社

Webアプリケーション開発について、様々な面から解説致しましたが、自作するのではなく、外注したいと考える場合、おすすめのシステム開発会社をピックアップしましたのでご紹介致します。

Sky株式会社

Sky株式会社では、従来型の開発手法に囚われず、近年注目が集まるSPAのプラットフォームを利用した開発にも対応しています。主にReact、Vue.js、AngularといったJavaScriptフレームワークを中心とした開発を行っており、デザイナーとエンジニアが綿密にやりとりしながらデザイン性を保持しつつパフォーマンスもしっかりとしたWebアプリケーションの開発を実現します。

Sky株式会社https://www.skygroup.jp

株式会社エスエヌシー

株式会社エスエヌシーでは、LAMP環境でのWebアプリケーション開発を中心とし、Webデザインをはじめシステム開発及び保守、さらにはインフラ構築に至るまでワンストップのWebアプリケーション開発が可能です。

株式会社エスエヌシーhttps://www.sncj.co.jp

株式会社ジークス

株式会社ジークスでは、インタラクションを重視し、操作性の高いUIをWebアプリケーションで実現することが可能です。これまでもネイティブアプリに匹敵するようなWebアプリケーションを多数開発した実績を持ち、サーバーサイドアプリケーションやデータベースとの連携も得意としています。

株式会社ジークスhttps://www.zyyx.jp

岩通ソフトシステム株式会社

岩通ソフトシステム株式会社では、多数のWebアプリケーション開発の実績があります。40年を超える確かな経験と実績を生かし、各クライアントの要望に合ったWebアプリケーションを開発してくれます。

岩通ソフトシステム株式会社https://www.iwass.co.jp/index.html

株式会社YAZ

株式会社YAZでは、Webサービスを創る上で、企画から開発運用までの全てをサービス提供してくれます。15年以上の実績を誇り、クライアント及びユーザーのために進化し続ける会社です。

株式会社YAZhttps://www.yaz.co.jp

まとめ

Webアプリケーション開発について、本記事では、基本的な知識を解説しながら、おすすめのプログラミング言語やフレームワーク、さらには開発ツールやシステム開発会社についてもご紹介致しました。

プログラミング初心者であっても、フロントエンドやバックエンドなどの開発したい部分に合わせて言語やフレームワークを学び、適切な開発ツールを選択することで、開発に携わることができることがわかりましたね。

なるべく日本語のソースが多く、習得しやすい言語から勉強を始め、挫折しないようにし、段階的にさらなる知識を習得していくようにしていきましょう。

【アプリ開発におすすめの言語は?】アプリの種類ごとに適した言語を徹底解説|フレームワークやアプリ開発を学ぶ方法についても

アプリ開発する時に必要となるプログラミング言語。開発したいアプリケーションに適したプログラミング言語を選定し、適切に使用することが大切です。また、プログラミング言語だけ理解してもアプリケーション開発はうまくいきません。それぞれの言語に合ったフレームワークについても理解を深めることが必要です。

本記事では、アプリケーションの種類ごとに適したプログラミング言語をはじめ、フレームワークやアプリケーション開発を学ぶ方法についても徹底解説致します。

アプリケーションの種類

アプリケーション開発を行う時には、基盤となるプラットフォームについて理解する必要があります。このプラットフォームの種類により、利用するプログラミング言語も変わってくるためです。アプリケーションはプラットフォームによって大きく次の3種類に分けることができます。

種類概要
WebアプリWebブラウザ上で動作YouTube
Skype  など
ネイティブアプリスマートフォンやPCにインストールして利用App StoreやGoogle Playからインストールして利用するアプリケーション
ハイブリットアプリWebアプリ及びネイティブアプリ両方の特徴を持つGmail
Instagram
Twitter
Amazon App Store
Apple App Store など

上記3種類のアプリケーションには、それぞれのメリットやデメリットをはじめ、適したプログラミング言語がありますので、解説致します。

Webアプリの特徴

Webアプリは、Webブラウザ上で使用することが可能なアプリです。日常的に使用しているデバイス及びインターネット環境さえ整っていれば使用することができるため、アプリケーションをインストールしていなくても利用可能です。

混同しがちなのがWebサイトですが、Webサイトはあくまで提供される情報を読み情報取集を行うだけであるのに対し、Webアプリに関しては、それぞれのユーザーがアプリのケーションの機能を使用し、コメントや投稿、商品の購入等を行うことが可能となっています。

Webアプリのメリット

Webアプリのメリットとしては、次の3点が挙げられます。

  • アカウントを作成するだけで様々な端末で使用することが可能
  • 情報制限がないため様々なコンテンツの提供が可能
  • 常に最新情報の表示が可能

Webアプリにおいては、アカウントを1つ作成するだけで、家ではPCで使用しているサービスを外出時にはスマートフォン端末等で使用することが可能であるため便利であると言えます。

後述するネイティブアプリやハイブリットアプリに関しては、App Store及びGoogle Playストアに掲載する際やバージョンアップ版を更新する際にも都度Apple社及びGoogle社の審査が必要となりますが、Webアプリに関しては、自分の好きなタイミングであらゆるコンテンツを提供することが可能です。

さらに更新に関しても、サーバーで一元管理されていることから、プログラム更新を行うだけで常に最新のバージョンを使用することが可能です。

Webアプリのデメリット

一方でWebアプリのデメリットとしては、次の3点が挙げられます。

  • ネイティブアプリと比較し動作が遅い上スムーズに操作しにくい
  • インターネット環境が整備されていなければ利用不可能
  • 端末機器が保有する機能は利用不可能

Webアプリは、Webブラウザを介して利用することから、スムーズな動作が困難であると言えます。

また、当たり前のことではありますが、インターネット環境が整備されていなければ利用することが不可能であることから、オフラインで使用可能なアプリも作成不可能です。

さらにPC及びスマートフォン端末等が保有しているカメラ機能やGPS機能といった独自機能をフル活用したアプリケーションを作ることが不可能であるということが挙げられます。

Webアプリ開発に適した言語

Webアプリは、フロントエンド及びバックエンドの2つに分けて開発していきます。本項目では、それぞれの開発の特徴及び使用する言語について詳細を解説致します。

フロントエンド

フロントエンドとは、Webサービス及びWebアプリケーションでユーザーの目に直接触れる部分のことを指します。具体的にはユーザーが文字入力する部分やボタンをクリックする部分、さらにはバックエンドのソフトウェアと直接やり取りを行う部分のことです。

フロントエンドを開発する際には、主に次の3つの言語を用います。

言語英語表記概要
HTMLHyper Text Markup LanguageWebページを作成するためのマークアップ言語
ハイパーテキストというハイパーリンクの埋め込みが可能な高機能なテキスト
PC及びスマートフォン端末で見ている画面は、基本的にHTMLを使用し印をつけることで文字及び画像あるいは表等のデータファイルを表示している
CSSCascading Style SheetsWebページのスタイルを指定するためのスタイルシート言語
HTMLと組み合わせて使用
Webページの表示スタイル(色、サイズ、レイアウト等)や、プリンタ等の機器で出力する際の出力スタイル等を指定することが可能
Java ScriptJava ScriptWebサイトに動きをもたせるために開発されたプログラミング言語
大抵のWebサイトに使用されている
Webページの動作、Webアプリ開発、ネイティブアプリ開発、ゲーム開発等に活用

Webアプリ開発におけるフロントエンドでは、上記の言語3種類どれか1つだけで開発することはできず、3種類全てを組み合わせて開発しなければならないので注意が必要です。

バックエンド

バックエンドとは、ユーザーの目には見えないサーバーサイド及びデータベースのシステム部分のことを指します。具体的にはユーザーが入力した内容等のデータ処理及びデーターベースの保存、さらには検索結果の出力といったことを行う部分です。

バックエンドを開発する際には、主に次の5つのプログラミング言語を用います。

プログラミング言語英語表記特徴
PHPPHP:Hypertext Preprocessor動的なコンテンツを作成する際に向いているプログラミング言語
同一のURLであったとしてもユーザーの属性及び時間帯等によって表示内容が変化するコンテンツ
HTMLと組み合わせることも可能
基本的な文法を覚えるだけで簡単なプログラムを書くことができるため、プログラミング初心者におすすめ
RubyRubyアプリケーションソフトウェアを作成するためのプログラミング言語
食べログやクックパッド等のサイトもRubyを用いて開発された
フリーソフトウェアであり複製及び変更、再配布も可能なことからプログラミング初心者におすすめ
PythonPythonオープンソースで運営されているプログラミング言語
組み込み開発及びWebアプリケーション、デスクトップアプリケーション、人工知能AI等の最先端分野の開発に使用
C言語との相性が良い
コードを書きやすくかつ読みやすくするために生み出されたため、誰でも同じようなコードを書くことが可能
JavaJavaC言語をベースに開発されたプログラミング言語
サーバーからPCやスマートフォン端末等のプラットフォームの環境の違いを理解し、プログラムの実行内容に差異が生じないように共通動作を実現
GoGoGoogleが開発したプログラミング言語
シンプルでありながら高速処理が可能
誰が呼んでも理解可能なプログラムを書きやすいため複数人でのコーディングを行いやすい

ネイティブアプリの特徴

ネイティブアプリとは、アプリケーションストア経由でOSにインストールし使用するアプリケーションのことです。それぞれのOSに合わせた設計がされていることから、動作の軽さ及び簡単に操作が可能であり、さらに素早く起動することが可能です。

ネイティブアプリは大きくスマホアプリとPCアプリに分類されますので、それぞれについて解説致します。

ネイティブアプリ(スマホ)のメリット

ネイティブアプリ(スマホ)のメリットとしては、次の2点が挙げられます。

  • オフラインでも動作
  • 端末機器が保有する機能を利用可能

PC及びスマートフォン端末等に直接インストールを行うため、インターネット環境が整備されていないオフラインであっても動作し、さらに端末が元々保有するカメラ及びGPS機能等もフル活用することが可能です。

ネイティブアプリ(スマホ)のデメリット

一方でネイティブアプリ(スマホ)には、次の3点のデメリットが挙げられます。

  • アプリケーションストアの審査がある
  • OSアップデートの影響を受ける
  • iOS及びAndroidでは、別のプログラミング言語を使用するため工数がかかる

ネイティブアプリは、Apple Store及びGoogle Play等のアプリケーションストアを介することから、リリース時及びアップデート時毎に審査があります。さらにOSアップデートの影響も大きく、場合によってはバグなどの不具合を起こしてしまうことも少なくありません。

さらにiOS及びAndroidでは別のプログラミング言語を使用しているために、それぞれの言語で開発を行う必要があり、工数が余計にかかってしまいます。

ネイティブアプリ(スマホ)開発に適した言語

ネイティブアプリ(スマホ)を開発する際、OS毎に適した言語が異なりますので解説致します。

iOS

プログラミング言語特徴
Objective-CC言語にオブジェクト指向プログラミングを邪脳にする仕様を追加した言語
C言語で記述されたプログラムは有効なプログラムとして扱うことが可能
SwiftApple社が生み出したプログラミング言語
Objective-C言語にも簡単に組み込むことが可能
iOS及びMacのアプリケーションは全てSwiftで開発可能
Objective-CやRuby、PythonやJava等の言語の特徴が少しずつ取り入れられているためわかりやすい

Android

プログラミング言語特徴
JavaC言語をベースに開発されたプログラミング言語
サーバーからPCやスマートフォン端末等のプラットフォームの環境の違いを理解し、プログラムの実行内容に差異が生じないように共通動作を実現
Kotlin静的型付けのオブジェクト指向プログラミング言語
静的なnull安全が保証
言語構文はJavaとは互換性はないが、Java VM上で動作することからこれまでのJavaの知識の多くを流用することが可能

応用編:iOS・Androidを同時に開発する時

iOS及びAndroidどちらにも対応したネイティブアプリを同時に開発したい時には、次の2つのフレームワークを利用することでほぼワンソースで開発することが可能です。

フレームワーク特徴メリットデメリット
Flutterモバイルアプリフレームワーク
Googleが開発したDartというJavaSprictの問題点を改善し置き換えるための言語を使用
従来のモバイルアプリ開発が直面していたあらゆる問題に対処可能
開発効率が高い
コストパフォーマンスが高い
プログラムを変更した際にUIに反映可能なホットリロード機能が使用可能
OS毎の独自搭載の機能に関しては個別に開発が必要
歴史が浅いため使いこなせるエンジニアが少ない
React Nativeモバイルアプリフレームワーク
JavaScript言語を使用
効率的に開発可能
プログラムを変更した際にUIに反映可能なホットリロード機能が使用可能
頻繁にアップデートが行われるため対応に手間取る
エラー解決しにくい

ネイティブアプリ(PC)のメリット

ネイティブアプリ(PC)のメリットとしては、次の2点が挙げられます。

  • 端末が保有する機能をフルに活用可能
  • オフラインでも使用可能

ネイティブアプリ(スマホ)同様、端末が保有する機能をフルに活用することができ、インターネット環境の整備されていないオフライン下でも使用可能となっています。

ネイティブアプリ(PC)のデメリット

一方でネイティブアプリ(PC)のデメリットとしては、次の2点が挙げられます。

  • 需要が減少している
  • OSアップデートの影響を受けやすい

スマートフォン端末の需要が伸びていることから、ネイティブアプリ(PC)自体の需要が減少してきていることが大きなデメリットと言えるでしょう。また、ネイティブアプリ(スマホ)と同じくOSのアップデートの影響を大きく受けてしまいます。

ネイティブアプリ(PC)開発に適した言語

ネイティブアプリ(PC)は、WindowsとMacのアプリに分類されるため、それぞれの開発言語も異なりますので解説致します。

Windows

プログラミング言語特徴
VisualBasicMicrosoft社がBASIC言語を元に自社ソフトウェア製品のために開発したプログラミング言語
グラフィック表示のWindowsアプリケーションを簡単に開発可能
マウス操作で設定していくことで開発可能
コードを1行ずつ書き込む必要がない
C言語1972年に開発されたプログラミング言語
世界中に普及
C ++やC#はC言語から発展
汎用性が高い
プログラミング実行速度が高い
習得難易度が高い
C ++C言語にオブジェクト指向を加えた言語
C言語と互換性がある
処理速度が速い
C#C言語にオブジェクト指向を加えた言語
Javaと文法が似ているためどちらかを扱った経験があればもう片方も簡単に扱うことが可能
初心者でも使用しやすい
JavaC言語をベースに開発されたプログラミング言語
サーバーからPCやスマートフォン端末等のプラットフォームの環境の違いを理解し、プログラムの実行内容に差異が生じないように共通動作を実現

Mac

プログラミング言語特徴
SwiftApple社が生み出したプログラミング言語
Objective-C言語にも簡単に組み込むことが可能
iOS及びMacのアプリケーションは全てSwiftで開発可能
Objective-CやRuby、PythonやJava等の言語の特徴が少しずつ取り入れられているためわかりやすい
Objective-CC言語にオブジェクト指向プログラミングを邪脳にする仕様を追加した言語
C言語で記述されたプログラムは有効なプログラムとして扱うことが可能
JavaC言語をベースに開発されたプログラミング言語
サーバーからPCやスマートフォン端末等のプラットフォームの環境の違いを理解し、プログラムの実行内容に差異が生じないように共通動作を実現

ハイブリッドアプリの特徴

ハイブリッドアプリは前述したWebアプリとネイティブアプリそれぞれの要素を兼ね備えているアプリケーションのことを指します。具体的には、アプリケーションの見た目や外側に関しては、ネイティブアプリと変わりませんが、中身に関してはWebアプリとなっています。

ネイティブアプリと同じようにアプリケーションをスマートフォン端末等にインストールして使用しますが、コンテンツに関してはWebアプリと同じようにWebから参照することになります。

ハイブリッドアプリのメリット

ハイブリッドアプリのメリットとしては、次の3点が挙げられます。

  • 端末が保有する機能をフルに活用することが可能
  • 少ない工数で開発可能
  • OSアップデートの影響が少ない

ハイブリッドアプリは、1つのアプリケーションを開発することでiOS及びAndroidどちらにも対応したアプリケーションを作成することが可能です。そのため、少ない工数かつ低コストで効率よくアプリケーション開発が可能となっています。さらにネイティブアプリよりもOSアップデートの影響が少ないとも言われています。

ハイブリッドアプリのデメリット

一方でハイブリッドアプリのデメリットとしては、次の2点が挙げられます。

  • アプリケーションストアの審査がある
  • ストアからインストールする必要がある

ハイブリッドアプリは、前述したネイティブアプリと同じように、Apple StoreやGoogle Playストアを介してインストールする必要があります。そのため、リリース時及びバージョンアップ時には都度審査があります。

ハイブリットアプリ開発に適した言語

ハイブリッドアプリを開発する際に適した言語は、次の5つが挙げられます。

言語英語表記特徴
HTMLHyper Text Markup LanguageWebページを作成するためのマークアップ言語
ハイパーテキストというハイパーリンクの埋め込みが可能な高機能なテキスト
PC及びスマートフォン端末で見ている画面は、基本的にHTMLを使用し印をつけることで文字及び画像あるいは表等のデータファイルを表示している
CSSCascading Style SheetsWebページのスタイルを指定するためのスタイルシート言語
HTMLと組み合わせて使用
Webページの表示スタイル(色、サイズ、レイアウト等)や、プリンタ等の機器で出力する際の出力スタイル等を指定することが可能
JavaScriptJavaScriptWebサイトに動きをもたせるために開発されたプログラミング言語
大抵のWebサイトに使用されている
Webページの動作、Webアプリ開発、ネイティブアプリ開発、ゲーム開発等に活用
PythonPythonオープンソースで運営されているプログラミング言語
組み込み開発及びWebアプリケーション、デスクトップアプリケーション、人工知能AI等の最先端分野の開発に使用
C言語との相性が良い
コードを書きやすくかつ読みやすくするために生み出されたため、誰でも同じようなコードを書くことが可能
ScalaScalaオブジェクト指向言語及び関数型言語の特徴を持つハイブリッド言語
Javaでできることは全てできる
JVM(Java Virtual Machine)というJava仮想マシン上で動作するため、OSを気にしてプログラミング処理を行う必要がない

フレームワークとは

フレームワークとは、アプリケーションを開発する際、土台として機能させるソフトウェアのことを指します。

アプリケーションを開発するためには、前述してきたプログラミング言語を駆使するだけでは、工数が多く膨大な時間とコストがかかってしまいます。0からアプリケーションを開発するのではなく、土台としてのフレームワークを活用することで、効率的にアプリケーション開発を進めることが可能です。

プログラミングとフレームワークの違い

混同してしまいがちなプログラミングとフレームワークですが、プログラミングの中にフレームワークが包括されていると考えましょう。具体的には、プログラミングはコンピューターに動作を行うために指定をする情報処理のことであり、フレームワークはプログラミングに効率的な機能を付加することです。

プログラミングにフレームワークを活用するメリット

プログラミングにフレームワークを活用するメリットとしては、次の3点が挙げられます。

  • ミスやエラーを減らすことが可能
  • 開発スピードの向上
  • コードの読みやすさ

プログラミングにフレームワークを活用することで、コーディング量が減ります。そのため、単純にミスやエラーの確率が減ります。さらに付随して開発スピードが向上します。特に開発に必要な機能がテンプレートとして存在しているため、0から開発する必要がないのです。

また、複数人のエンジニアが携わる場合、それぞれのエンジニアによってコードの書き方が異なる場合があり、コードが読みにくいということが発生します。しかし、フレームワークを活用することでコードの書き方だけでなく、ルールが統一されるため、誰でもコードが読みやすくなるというメリットがあります。

プログラミング言語別おすすめのフレームワーク

これまでご紹介してきたプログラミング言語に対して、おすすめのフレームワークは異なります。詳細を解説致します。

Rubyのフレームワーク

フレームワーク特徴
Sinatra「楽しもう」というコンセプトの元作られたフレームワーク
シンプルかつ最小限の制約しかないことから初心者向け
Ruby on Rails略してRailsまたはRoRと呼ばれることが多い
簡単なコードのみでWebアプリケーションの開発が可能
処理速度は遅いため大規模なデータを扱う開発には不向き
PadrinoSinatraをベースに作成されたフレームワーク
Sinatraの本質に忠実でありながらも、複雑なアプリケーションに適したものにするためのツール及びヘルパー、コンポーネントの標準ライブラリを作成可能

JavaScriptのフレームワーク

フレームワーク特徴
Vne.jsシンプルで自由度が高い
生産性が高い
他のライブラリとの組み合わせを自由に選択可能
人気のあるフレームワーク
AngularJSGoogleが提供するオープンソースのフレームワーク
扱いやすく優れた機能性を持つ
Express.jsJavaScriptを実行する環境の1つであるNode.jsを使いやすくするためのフレームワーク
フロントエンド及びバックエンドどちらに関しても1つの言語のみで実行することが可能

Javaのフレームワーク

フレームワーク特徴
Spring Frameworkオープンソースのフレームワーク
AOP(アスペクト指向プログラミング)とDI(依存性の注入)という概念で構成されているため、シンプルにプログラムをまとめることが可能かつ修正や改修が容易
専用のテストプログラムが存在
Play FrameworkJavaとScalaを使用して作られたフレームワーク
Ruby on RailsやDiangoから影響を受けているため似ている
アプリ開発をスピーディーに進めることが可能
JSFJakarta EE(Javaを使用したWebアプリ開発のプラットフォーム)に搭載されたフレームワーク
高性能なWebアプリのインターフェースを作成可能

CSSのフレームワーク

フレームワーク特徴
FoundationZURB社によって開発されたフレームワーク
高いカスタマイズ性を誇る
デザインを高速化可能
デバイスに関わらず見栄えのするアプリケーション等を簡単に設計可能
BootstrapTwitter社がTwitterを開発するために用意したフレームワーク
パーツ及びテンプレートが豊富
レスポンシブデザインに対応
UIkit高速かつ強力なWebインターフェースを開発するためのフレームワーク
高いデザイン性を誇る
テンプレートをそのまま使用しても美しいと評判

PHPのフレームワーク

フレームワーク特徴
CakePHPサーバー設定及び動作環境整備がほぼ不要
日本語の学習サイトが豊富
ケーキを焼くように簡単にアプリケーションを開発することが可能
bake機能という対話形式の質問に回答するだけ手プログラムの自動生成が行われる開発速度向上に役立つ機能が搭載
FuelPHP様々なPHPフレームワークの良い点を取り入れたフレームワーク
PHP5.3以上を対象とし高速かつ軽量である
高度なWebアプリケーションの開発に向いている
使用される際に必要なクラスだけを読み込むためメモリ容量を抑えることが可能かつ高速に動作
LaravelSymphonyというフレームワークを踏襲し開発されたフレームワーク
複数人での分業開発が容易
コードが理解しやすい
プログラムの高い拡張性を誇る

Pythonのフレームワーク

フレームワーク特徴
Flask小規模向けの簡易なWebアプリケーション開発に適したフレームワーク
マイクロフレームワークとも呼ばれフレームワークに実装されている機能が少なくアプリ開発を学ぶために適している
実証実験を行ったり、デモ用のプロダクトの開発を行なったりする時に採用
Django高品質なWebアプリケーションを簡単に最小限のコードで作成可能
高速な動作を誇る
セキュリティ面も安心
容易にメンテナンスが可能
プラットフォームの選択は自由

アプリ開発を学ぶ方法

アプリケーション開発には、プログラミング言語をはじめ、フレームワーク等の専門的な知識が必要です。1からアプリケーション開発を学ぼうと考えた時には、次の3つの方法があります。

  • プログラミングスクールを利用
  • 独学で学ぶ
  • 学習サイトを利用

経済面である程度の余裕があるという場合には、プログラミングスクールを利用し学ぶことがおすすめです。この場合、元々システムに関する知識が乏しくても専門の講師から手取り足取り学ぶことができるというメリットがあります。

しかし、経済的な余裕がないといった場合には、独学で書籍を読み漁ったり、学習サイトを利用したりして学ぶことが必要です。この場合には、有名なプログラミング言語やフレームワークであればソースはたくさんありますが、マイナーなプログラミング言語やフレームワークの場合ソースが少なく学ぶのは難しいといったデメリットがあることを覚えておきましょう。

まとめ

アプリ開発におすすめの言語について、アプリケーションの種類ごとに適したプログラミング言語をはじめ、フレームワークやアプリケーション開発を学ぶ方法について解説致しました。

開発したいアプリケーションの種類によって適したプログラミング言語及びフレームワークがあることが理解できたのではないでしょうか。アプリケーション開発に携わる際には数多くあるプログラミング言語やフレームワークの全てを学びマスターすることは非現実的であるといえます。

開発するアプリケーションに必要な知識を効率よく習得し、アプリケーション開発に役立てていくことが大切です。