アプリ開発のコスト削減と集客アップを同時に実現したいとお考えですか?その答えがPWAです。
PWAはWeb技術で開発できるため、従来のネイティブアプリよりも大幅にコストを抑えられます。
さらに、iOSとAndroid両方に対応可能で、プッシュ通知やオフライン機能などネイティブアプリに匹敵する機能も搭載可能です。
また、SEOにも強く、集客力アップにも貢献します。
この記事では、PWAのメリット・デメリット、開発事例、導入方法まで徹底解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読んでほしい人
- Webサイトの集客やアプリ開発に関わる方
- アプリ開発のコスト削減を検討している方
- iOSとAndroid両方に対応できるアプリ開発を検討している方
この記事でわかること
- PWAの基礎知識、メリット・デメリット
- PWAの開発事例
- PWAの導入方法、開発における注意点
PWAとは?革新的な技術
まずはじめに、PWAの概要について解説します。
- PWAとは?
- PWAの技術的特徴
「PWAって何?」といったような疑問を抱いている方は目を通してみてください。
PWAとは?
PWA (Progressive Web Apps)は、Webサイトとネイティブアプリの利点を組み合わせた、革新的なWebアプリケーションです。
従来のWebサイトが抱えていた課題を克服し、高速な動作、オフライン利用、プッシュ通知といったネイティブアプリのような機能を提供します。
PWAは、Web標準技術をベースに開発されるため、iOSとAndroidの両方のプラットフォームに対応可能です。
これにより、開発コストを大幅に削減し、より多くのユーザーにアプリを提供できます。
PWAの技術的特徴
PWAは、以下の3つの主要な技術によって支えられています。
- Service Worker:バックグラウンドで動作するスクリプトで、キャッシュやプッシュ通知などの機能を実現する
- Web App Manifest:アプリの名前、アイコン、テーマカラー、表示方法などを定義するJSONファイルで、PWAをホーム画面に追加する際に使用される
- HTTPS:安全な通信プロトコルであるHTTPSは、PWAのセキュリティを確保するために必須
これらの技術により、PWAはWebサイトでありながら、ネイティブアプリのような操作性と機能を実現しているのです。
PWAのメリット
PWAを導入することで、企業は以下のようなメリットを享受できます。
- 開発コストの削減
- UXの向上
- SEO効果
- エンゲージメントの向上
- コンバージョン率の向上
- インストールのハードルが低い
- アプリストアの審査がない
この章を参考に、PWAの導入を前向きに検討してみてください。
開発コストの削減
PWAは、Web技術 (HTML、CSS、JavaScript) で開発できるため、iOSとAndroidのネイティブアプリを個別に開発するよりもコストを抑えられます。
また、メンテナンスも一元管理できるため、運用コストの削減にもつながります。
UXの向上
PWAは、高速なページ表示、オフライン利用、プッシュ通知などの機能により、ユーザーエクスペリエンス (UX) を向上させます。
これにより、ユーザーのエンゲージメントを高め、コンバージョン率の向上に貢献します。
SEO効果
PWAは、Googleの検索エンジンにインデックスされ、検索結果に表示されるため、SEO (検索エンジン最適化) 効果が期待できます。
これにより、Webサイトへのトラフィックを増やし、潜在顧客を獲得することが可能です。
エンゲージメントの向上
PWAは、ホーム画面への追加やプッシュ通知といった機能により、ユーザーとのエンゲージメントを高めることができます。
これにより、リピーターを増やし、長期的な関係を構築することが可能です。
コンバージョン率の向上
PWAは、アプリのようなスムーズな操作性やオフライン利用といった機能により、ユーザーの離脱を防ぎ、コンバージョン率の向上に貢献します。
インストールのハードルが低い
PWAは、App StoreやGoogle Playなどのアプリストアからダウンロードする必要がなく、Webブラウザから直接アクセスできます。
これにより、ユーザーは気軽にPWAを利用でき、インストールのハードルが低くなります。
アプリストアの審査がない
PWAは、アプリストアの審査を受ける必要がないため、ネイティブアプリよりも迅速に公開できます。
また、アップデートも容易に行えるため、常に最新の機能を提供することが可能です。
PWAのデメリット
PWAを導入する前に、以下のデメリットも考慮する必要があります。
- 機能制限
- ブラウザの互換性
- 開発・運用コスト
- iOSでの機能制限
PWA導入後に後悔しないよう、あらかじめデメリットも押さえておくと安心です。
機能制限
PWAは、ネイティブアプリに比べてカメラやBluetoothなどのハードウェア機能などが制限される場合があります。
ブラウザの互換性
一部の古いブラウザでは、PWAの機能が制限される場合があります。
PWAは、すべてのブラウザで同じように動作するわけではありません。
開発・運用コスト
PWAは、ネイティブアプリよりも開発コストは低いですが、それでも開発・運用には一定のコストがかかります。
iOSでの機能制限
iOSでは、PWAのプッシュ通知の機能などが一部制限される場合があります。
PWA開発事例
PWAは、さまざまな業界で導入が進んでいます。
- Starbucks:PWAを活用してモバイルオーダーアプリを開発し、店舗での待ち時間を短縮して顧客満足度を向上させた
- Uber:PWAを活用して配車アプリを開発し、ネイティブアプリと同様の機能を提供しながら、開発コストを大幅に削減した
- Pinterest:PWAを導入してユーザーエンゲージメントが大幅に向上しただけでなく、広告収入も増加した
- Forbes:PWAを導入してページ読み込み速度が向上したうえ、広告の視認性が向上した
- Tinder:PWAを導入して読み込み時間が短縮され、ユーザーエンゲージメントが向上した
- AliExpress:PWAを導入して、新規ユーザーのコンバージョン率が向上しただけでなく、iOSでのセッション時間が増加した
PWA開発・導入の流れ
PWAの開発・導入は、以下の流れで行います。
- 要件定義:PWAの目的、ターゲットユーザー、必要な機能などを明確にする
- 設計:PWAのUI/UXデザイン、システムアーキテクチャなどを設計する
- 開発:設計にもとづいてPWAを開発する
- テスト:開発したPWAの動作テストを行い、品質を確保する
- 公開:PWAを公開し、ユーザーに利用してもらう
- 運用・保守:PWAの運用・保守を行い、常に最新の状態で利用できるようにする
PWA開発における注意点
PWA開発においては、下記の点に注意する必要があります。
- セキュリティ対策:PWAはWebサイトとして認識されるため、セキュリティ対策をしっかりと行う
- パフォーマンス最適化:PWAは高速な動作が求められるため、パフォーマンス最適化を徹底する
- ブラウザ互換性:PWAは、すべてのブラウザで同じように動作するわけではないため、ブラウザ互換性を考慮する
PWA導入のステップ
PWA導入を成功させるためには、以下のステップを踏むことが重要です。
- PWA導入の目的を明確にする:なぜPWAを導入したいのか、PWAによってどのような成果を期待するのかを明確にする
- PWAの要件を定義する:ターゲットユーザー、必要な機能、デザインなどを具体的に定義する
- PWA開発業者を選定する:経験豊富なPWA開発業者を選び、開発を依頼する
- PWAを開発する:要件定義にもとづいてPWAを開発する
- PWAをテストする:開発したPWAをテストし、品質を確保する
- PWAを公開する:App StoreやGoogle Playなどのアプリストアに公開する必要はないものの、Webサイト上でPWAであることを明記し、ユーザーがPWAを利用できるようにする必要がある
- PWAを運用・改善する:PWAの運用状況を監視し、ユーザーの利用状況やフィードバックを収集して、必要に応じて改善を行う
PWA開発におけるフレームワークとツール
PWA開発における代表的なフレームワークとツールは下記のとおりです。
- Angular:Googleが開発したフルスタックフレームワークで、大規模なPWA開発に適している
- React:メタ(旧Facebook)が開発したUIライブラリで、柔軟性が高く、PWA開発にもよく利用される
- Vue.js:プログレッシブフレームワークで、シンプルで学習コストが低く、PWA開発にも適している
- Lighthouse:Googleが開発したPWAの品質を評価するためのツールで、パフォーマンス、アクセシビリティ、SEOなどをチェックできる
- Workbox:Googleが開発したService Workerのライブラリで、PWAのオフライン機能などを簡単に実装できる
- PWA Builder:Microsoftが開発したPWA開発ツールで、PWAを簡単に作成・公開できる
PWA開発には、さまざまなフレームワークやツールがあるので参考にしてください。
PWAとSEOの関係
PWAは、SEO (検索エンジン最適化) にも効果があります。
Webサイトとして認識されるため、従来のSEO対策が有効です。
PWAのSEO対策
PWAは、次のようなさまざまなSEO対策を施すことができます。
高速なページ表示
PWAは、Service Workerを利用してキャッシュやプリロードを行うため、ページ表示速度が高速です。
表示速度は、SEOランキングに影響を与える重要な要素の一つなので軽視できません。
モバイルフレンドリー
PWAは、レスポンシブデザインに対応しているため、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスでも快適に閲覧できます。
モバイルフレンドリーであることは、モバイル検索ランキングにおいて特に重要です。
HTTPS
PWAは、HTTPSで配信されるため、セキュリティ面でも安心して利用できます。
HTTPSであることは、SEOランキングにプラスの影響を与えます。
構造化データ
PWAは、構造化データに対応しているため、検索エンジンにコンテンツの内容を正確に伝えられます。
構造化データは、検索結果にリッチスニペットを表示させるなど、SEO効果を高めるのに有効です。
PWAのセキュリティ|安全なWebアプリを提供するために
安全なWebアプリを提供するために、PWAのセキュリティ対策として重要な点を解説していきます。
- HTTPSの利用
- クロスサイトスクリプティング (XSS) 対策
- クロスサイトリクエストフォージェリ (CSRF) 対策
- コンテンツセキュリティポリシー (CSP) の設定
PWAはWebサイトとして認識されるので、セキュリティ対策は必須です。
HTTPSの利用
PWAは、HTTPSで配信する必要があります。
HTTPSは、通信内容を暗号化するため、第三者による盗聴や改ざんを防げるからです。
クロスサイトスクリプティング (XSS) 対策
PWAでは、入力値の検証やエスケープ処理など、XSS対策をしっかりと行う必要があります。
XSSは、Webサイトに悪意のあるスクリプトを埋め込み、ユーザーの情報を盗み取ったり、Webサイトを改ざんしたりする攻撃なので、軽視は禁物です。
クロスサイトリクエストフォージェリ (CSRF) 対策
PWAでは、CSRFトークンなどの対策を講じる必要があります。
CSRFは、ユーザーが意図せずにWebサイトに対して不正なリクエストを送信してしまう攻撃です。
コンテンツセキュリティポリシー (CSP) の設定
PWAでは、CSPを設定して、XSSやCSRFなどの攻撃を防ぐ必要があります。
CSPは、Webサイトが読み込むことができるリソースを制限するセキュリティ対策です。
PWAの未来
ここでは、PWAの未来についてみていきます。
- WebAssembly
- WebGPU
- Project Fugu
PWAは、Web体験をさらに進化させる可能性を秘めています。
WebAssembly
PWAにWebAssemblyを導入することで、より高度な機能を実現できます。
WebAssemblyは、Webブラウザ上で高速に動作するバイナリフォーマットです。
WebGPU
PWAにWebGPUを導入することで、3DグラフィックスやVR/ARなどの高度な表現が可能になります。
WebGPUは、Webブラウザ上でGPUを利用するためのAPIです。
Project Fugu
PWAは、Project Fuguの成果を取り入れることで、さらに進化していくといわれています。
Project Fuguは、Googleが主導するプロジェクトで、Webプラットフォームにネイティブアプリのような機能を追加することを目指しているからです。
ラボ型契約のベトナムオフショア開発でPWA開発を成功に導く
Mattockでは、ラボ型契約のベトナムオフショア開発でPWA開発を成功に導くことが可能です。
豊富な実績とノウハウを持つベトナム人エンジニアが、高品質かつ低コストなPWA開発を実現します。
<ラボ型契約のメリット>
- 必要な時に必要なスキルを持つエンジニアを確保できる:プロジェクトのフェーズや必要なスキルに応じて、最適なエンジニアをアサイン可能です。
- コスト削減:社員を雇用するよりもコストを抑えられます。
- 柔軟な対応:プロジェクトの状況に合わせて、エンジニアの人数を増減できます。
- リスク分散:エンジニアのスキル不足や離職のリスクを軽減できます。
PWAに関するQ&A
ここからは、PWAについてよくある質問にMattockのシニアコンサルタントが回答していきます。
- Q1. PWAとは何ですか?
- Q2. PWAとショートカットの違いは何ですか?
- Q3. PWAのデメリットは?
- Q4. PWAとブラウザの違いは何ですか?
- Q5. PWAの弱点は?
- Q6. PWAをPCで使うメリットは?
- Q7. ハイブリッドアプリとPWAの違いは何ですか?
- Q8. PWAの開発言語は何ですか?
- Q9. PWAの開発費用はいくらですか?
PWA導入をスムーズに進めるためにも目を通しておきましょう。
Q1. PWAとは何ですか?
PWA (Progressive Web Apps) は、Webサイトとネイティブアプリの利点を融合させたWebアプリケーションです。
高速な動作、オフライン利用、プッシュ通知などの機能を備え、スマートフォンやタブレット、PCなど、さまざまなデバイスで利用できます。
Q2. PWAとショートカットの違いは何ですか?
PWAは、オフライン利用やプッシュ通知など、ショートカットにはない機能を備えています。
- PWA:Webサイトをホーム画面に追加することで、アプリのように利用できる
- ショートカット:Webサイトへのリンクをホーム画面に追加するだけ
Q3. PWAのデメリットは?
PWAは、ネイティブアプリに比べて機能が制限される場合がある点がデメリットです。
たとえば、カメラやBluetoothなどのハードウェア機能へのアクセスが制限されることがあります。
また、一部の古いブラウザでは、PWAの機能が制限される場合があるので注意しましょう。
Q4. PWAとブラウザの違いは何ですか?
PWAは、Webブラウザ上で動作するWebアプリケーションですが、ネイティブアプリのような操作性と機能を備えており、ブラウザは、あくまでもWebサイトを閲覧するためのソフトウェアです。
Q5. PWAの弱点は?
PWAの弱点は、機能制限とブラウザの互換性です。
また、開発・運用には一定のコストがかかります。
Q6. PWAをPCで使うメリットは?
PWAをPCで使うメリットは、以下の3点です。
- 高速な動作:キャッシュやプリロードなどの技術を利用して、高速なページ表示を実現する
- オフライン利用:オフラインでも利用できるため、インターネットに接続できない環境でもコンテンツを閲覧可能
- プッシュ通知:プッシュ通知機能を利用して、新着情報やセール情報などをユーザーに直接配信できる
Q7. ハイブリッドアプリとPWAの違いは何ですか?
PWAは、ハイブリッドアプリよりも軽量で、開発コストも低く抑えられる点が違いです。
- ハイブリッドアプリ:Web技術 (HTML、CSS、JavaScript) で開発され、ネイティブアプリのラッパーで包まれたアプリ
- PWA:Web技術で開発されたWebアプリケーションでありながら、ネイティブアプリのような機能を備えている
Q8. PWAの開発言語は何ですか?
PWAは、Web標準技術であるHTML、CSS、JavaScriptで開発します。
Q9. PWAの開発費用はいくらですか?
PWAの開発費用は、機能や規模によって異なります。
まとめ|PWAでビジネスを次のステージへ
PWAは、Webサイトとネイティブアプリの利点を融合させた、革新的なWebアプリケーションです。
開発コストの削減、UXの向上、SEO効果、コンバージョン率の向上など、多くのメリットがあります。
PWAの導入をご検討されている方は、ぜひお気軽にMattockにご相談ください。
Mattockでは、お客様のビジネスゴール達成に向けて、最適なPWA開発をご提案いたします。