モバイルアプリ開発に活用することで、効率よくアプリ開発を進めることができると人気のフレームワーク。多くの有名アプリが、フレームワークの活用により製作されてきました。本記事では、モバイルアプリ開発に最適なフレームワークをはじめ、モバイルアプリ開発のフレームワークのメリット及びデメリット等を徹底解説致します。
モバイルアプリ開発のフレームワークとは
フレームワークは、ソフトウェア製品の開発の際、すぐに活用可能な基本的なプログラミングモジュール及びツール、ライブラリーを搭載したプラットフォームのことです。フレームワークを活用することにより、初心者でもプログラムを簡単に作成することが可能です。
モバイルアプリ開発のフレームワークとは、システム開発者がモバイルアプリ構築を行う際、補助を行う目的で製作されたライブラリのことです。モバイルアプリ開発に必要な基本的な構造が既に搭載されているため、効率よくモバイルアプリ開発を行うことが可能となります。
モバイルアプリ開発のフレームワークのメリット
モバイルアプリ開発のフレームワークを活用したアプリ開発には、次の4つのメリットがあります。
- 効率的な開発が可能
- 信頼性とセキュリティが高い
- バグを回避
- 保守が簡単にできる
本項目では、上記4つのメリットについて解説致します。
効率的な開発が可能
アプリケーションの基礎の部分にフレームワークを活用することで、基礎部分の開発を省略することが可能となり、効率の良いモバイルアプリ開発を行うことができます。
信頼性とセキュリティが高い
フレームワークでは、アプリケーションへのログイン機能等の仕組みが既に完成しているため、エンジニアが自作するよりも、高いセキュリティを保つことが可能です。
バグを回避
モバイルアプリ開発を行う場合、プロジェクトチームで作業を分担することが多いです。そのため、エンジニアによってコードの書き方が異なる場合があり、ヒューマンエラーが発生しやすくなってしまいます。フレームワークを活用すると、共通のコードでモバイルアプリ開発を行うことができ、バグを回避することが可能です。
保守が簡単にできる
フレームワークの規則に基づいてモバイルアプリ開発を行うため、アプリケーション全体の把握が容易となり、同時に保守性の向上も期待することが可能です。
モバイルアプリ開発のフレームワークのデメリット
モバイルアプリ開発のフレームワークを活用したアプリ開発には、次の2つのデメリットがあります。
- フレームワークに関する学習が必須
- プログラミング言語の理解が不十分になる可能性
本項目では、上記2つのデメリットについて解説致します。
フレームワークに関する学習が必須
実際に活用するフレームワークによって、フレームワークの使い方について学習する必要があります。活用したことのないフレームワークであれば、学習時間も長くなるでしょう。
プログラミング言語の理解が不十分になる可能性
フレームワークを活用すると、プログラミング言語の理解が不十分な初心者でも簡単にモバイルアプリ開発を行うことができてしまいます。そのため、フレームワークに頼りきってしまうと、プログラミング言語が十分に理解されないままという事象もあり得るのです。
モバイルアプリ開発に最適なフレームワークの選び方
必要な機能を搭載しているか
選択するフレームワークによって、様々な特徴があります。モバイルアプリ開発を行う際には、アプリケーションに搭載予定の機能をきちんと把握し、適切な機能が搭載されているフレームワークを選択することが大切です。
実績のあるフレームワークか
フレームワークは次から次へと新しいものが誕生しています。「メジャーだからいい」「新しいからだめ」といったことはありませんが、あまりにもマイナーなフレームワークを選択してしまうと、実際に対応可能なエンジニアが少なく、学習コスト等がかかってしまうでしょう。開発するモバイルアプリの機能によって、なるべく実績の高いフレームワークを選択することが、効率の良い開発への近道です。
将来性と自社能力との相性
フレームワークを選択する際は、フレームワークが将来的に廃れないものであることが大切です。人気のフレームワークは、提供開始から10年以上経過してもアップデートされ続けています。そのため、一過性の人気でフレームワークを選択するのではなく、長い目でみてメンテナンスやバージョンアップがされ続けるフレームワークを選択しましょう。その際、もちろん自社のエンジニアとの相性も鑑みる必要があります。
モバイルアプリ開発に最適なフレームワーク4選
本項目では、モバイルアプリ開発に最適なフレームワーク4選をご紹介致します。
React Native
React Nativeは、Facebookが発表した高い人気を誇るクロスプラットフォームのフレームワークです。React Nativeでは、iOS及びAndroid双方のプラットフォームに対応するJavaScriptのみを使用し、モバイルアプリ開発が可能です。
React Nativeで開発されたアプリの例
- Walmart
- UberEats など
React Native ホームページ | https://reactnative.dev |
Flutter
Flutterは、Googleが製作した無料で使用できるオープンソースのフレームワークです。Flutterでは、携帯電話、TV、タブレット端末等のアプリ開発を行うことが可能です。
Flutterで開発されたアプリの例
- Alibaba
- Google広告 アプリ など
Flutter ホームページ | https://flutter.dev |
lonic
lonicは、HTML及びCSS、JavaScript等の技術を活用し、クロスプラットフォームのモバイルアプリを開発するために最適なフレームワークです。lonicはモバイルアプリに組み込んでおきたい主要なコンポーネント(リスト、ナビゲーション、入力フォーム、タブ等)が搭載されています。
lonicで開発されたアプリの例
- Diesel
- McDonald’s Turkey app
- Mclaren Automotive など
lonic ホームページ | https://ionicframework.com/jp/docs/ |
Xamarin
Xamarinは、Microsoftが発表したC#プログラミング言語を補助するフレームワークです。Xamarinは、1回のコード記述により、iOS及びAndroid、Windows用のアプリ開発を行うことが可能なので、コスト削減を見込むことが可能です。
- BBC Good Food
- HCL
- アラスカ航空 など
Xamarin ホームページ | https://docs.microsoft.com/ja-jp/xamarin/get-started/what-is-xamarin |
まとめ
モバイルアプリ開発に最適なフレームワークをはじめ、モバイルアプリ開発フレームワークのメリット及びデメリット等を徹底解説致しました。モバイルアプリ開発の都度、最適なフレームワークを選択することで、効率よくセキュリティ性の高いアプリを開発することが可能です。今回ご紹介した以外にもフレームワークは数多く存在していますので、開発するアプリ及び自社のスキルに適したものを選択し活用していきましょう。